第37回介護福祉士国家試験【問題118】

<領域: 介護> 総合問題(総合問題2)

次の事例を読んで 問題118について答えなさい。
[事例] Cさん (90歳 女性) は, 動物好きで長年ペットのオウムを飼っている。 5年前に夫が亡くなったときも, ペットが大きな心の支えになった。 2年前、 身体の衰えから買物や調理などの家事が難しくなり, 一人暮らしが困難になったので,ペットと入所できる健康型有料老人ホームに入所した。 最近Cさんは, 毎週楽しみにしていたレクリエーションがある曜日や時間を忘れてしまう, トイレの場所がわからず失禁するなどの症状が繰り返し生じるようになってきた。 心配した娘がCさんと病院を受診したところ, アルツハイマー型認知症( dementia of the Alzheimer's type) と診断を受けた。 健康型有料老人ホームでは対応が困難になってきたため, 心配した娘はCさんが入所できる施設に移ることを検討し始めた。

問題118
娘はCさんの病状を心配して, 「お父さんが残してくれた貯金があるから,もっとお母さんのお世話をしてくれる施設に移ろう」と提案した。 Cさんは、「ペットと一緒に暮らせなくなるのは嫌だ」とつぶやき, うつむいた。困った娘は健康型有料老人ホームの介護福祉士に相談した。次のうち、娘への介護福祉士の応答として、最も適切なものを1つ選びなさい。

1 「Cさんがペットを大事にしている意思を尊重してはいかがですか」
2 「Cさんが新しい施設に行くことが最優先です」
3 「あなたの意向を優先してはいかがですか」
4 「Cさんがペットを飼うことは優先度の高いニーズとは言えません」
5 「Cさんが新しい施設に行くことを受け入れるように説得してください」

解答(クリック)
正答:1
解説:認知症の高齢者にとって、なじみのある環境や大切にしているものは、安心感や生活の質を保つ上で非常に重要 です。Cさんにとって、ペットは心の支えになっており、その存在を軽視することは精神的負担を増大させる可能性があります。そのため、Cさんの気持ちを尊重することが大切 です。

各解答の解説は以下となります。

解答1:「Cさんがペットを大事にしている意思を尊重してはいかがですか」 → 正解
・利用者本位の考え方に基づいている適切な対応。
・介護福祉士は、Cさんの意思を尊重することを基本に対応するべき。
・「ペットと一緒に暮らせる施設があるかどうか探してみる」という提案も可能。

解答2:「Cさんが新しい施設に行くことが最優先です」 → 不正解
・施設選びは大切だが、本人の意向を無視して決めるのは適切ではない。
・介護では、本人の生活の質や精神的な安定も考慮する必要がある。

解答3:「あなたの意向を優先してはいかがですか」 → 不正解
・介護の基本は 利用者本位 であり、家族の希望を優先するのは不適切。
・家族の負担も考慮すべきだが、本人の意向を無視してはいけない。

解答4:「Cさんがペットを飼うことは優先度の高いニーズとは言えません」 → 不正解
・精神的な安定やQOL(生活の質)向上の観点から、ペットの存在は重要。
・認知症の方にとって、なじみのある環境や習慣を維持することは非常に大切。

解答5:「Cさんが新しい施設に行くことを受け入れるように説得してください → 不正解
・無理に説得すると、本人の不安や拒否感が強まる可能性がある。
・利用者の意思を尊重することが基本 であり、施設の選択肢を広げる方が適切。

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