第37回介護福祉士国家試験【問題115】

<領域: 介護> 総合問題(総合問題1)

次の事例を読んで 問題115について答えなさい。
[事例] Aさん (70歳 男性)は、妻と二人で暮らしている。 旅行や釣りが趣味で, 会社員として勤務していたころは、活動的な生活を送っていた。 66歳のときにパーキンソン病 (Parkinson disease) と診断されたが,内服治療が開始され,症状はあまり気にならなかった。 1年前から顔の表情が乏しくなり、 歩行開始時に, はじめの一歩が出にくくなった。 3か月前からは,歩き始めると方向転換が難しく、 急に止まることができないことがある。Aさんは,今後の生活について相談するために, 地域包括支援センターに行った。 センターで対応してくれたB主任介護支援専門員は, 介護福祉士としての実務経験が豊富だった。 Aさんは信頼して, 気になっていたことをすべて話すことができた。 Aさんは、要介護認定を申請することを勧められ; 後日、市役所に行き、 要介護認定の申請を行った。

問題115
要介護認定を申請してから2週間が経過した。Aさんは要介護認定の認定結果が届かないことが気になった。 そこで, 以前に対応してくれたB主任介護支援専門員に電話で相談した。 次のうち, B主任介護支援専門員の応答として, 最も適切なものを1つ選びなさい。

1 「次の受診時に主治医に相談しましょう」
2 「通常1か月程度かかるので, あと2週間くらい待ってみましょう」
3 「以前に自宅に来てくれた認定調査員に相談しましょう」
4 「念のためにもう一度要介護認定を申請してください」
5 「通常であれば認定結果は出ていると思います」

解答(クリック)
正答:2
解説:要介護認定の手続きには 申請から認定結果が通知されるまで約30日(1か月) かかるのが一般的です。Aさんは申請してまだ2週間しか経っていないため、B主任介護支援専門員は 「通常1か月程度かかるので、あと2週間くらい待ってみましょう」 と説明するのが適切です。
各解答の解説は以下となります。

解答1:「次の受診時に主治医に相談しましょう」→× 不適切
主治医の意見書は要介護認定の過程で必要ですが、認定結果が遅れていることについて主治医に相談しても解決しません。

解答2:「通常1か月程度かかるので, あと2週間くらい待ってみましょう」→〇 適切
要介護認定の標準的な期間は約1か月なので、現時点では待つように伝えるのが適切です。

解答3:「以前に自宅に来てくれた認定調査員に相談しましょう」× 不適切
認定調査員は調査を担当するだけで、結果を決定する権限はありません。相談すべき相手ではないため、不適切です。

解答4:「念のためにもう一度要介護認定を申請してください」× 不適切
まだ結果が出ていない段階で再申請する必要はありません。むしろ手続きが混乱する可能性があります。

解答5:「通常であれば認定結果は出ていると思います」× 不適切
まだ標準的な期間(1か月)に達していないため、「通常であれば出ている」というのは誤解を招く可能性があります。

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