第37回介護福祉士国家試験【問題105】

<領域: 介護> 生活支援技術

問題105
Cさん (58歳 男性)は,アテトーゼ型 (athetosis) の脳性麻痺 (cerebral palsy) がある。 腕、脚、 体幹の筋肉は不随意的にゆっくりと動くことが多く, 手指を細かく動かすことは難しい。 言葉をはっきり発音することが困難であるが, 音の聞き取りはできる。 次のうち、Cさんが使用している情報・意思疎通支援用具として,最も適切なも のを1つ選びなさい。

1 福祉電話
2 携帯用会話補助装置
3 人工喉頭
4 助聴器
5 点字器

解答(クリック)
正答:2
解説:Cさんは アテトーゼ型の脳性麻痺 によって、以下の特徴を持っています。
・腕、脚、体幹の筋肉が不随意的にゆっくり動く(細かい手指の動作が困難)
・はっきり発音することが難しい(構音障害)
・音の聞き取りはできる(聴覚には問題がない)
この状態を考慮すると、Cさんは 発話が困難であるため、会話を補助する装置が必要 です。そこで、最も適切な選択肢は 「携帯用会話補助装置」 となります。

各解答の解説は以下となります。
解答1:福祉電話
高齢者や身体障害者向けの、ボタンが大きく操作しやすい電話。
Cさんは手指の細かい動作が難しいため、適切ではない。

解答2:携帯用会話補助装置(正解)
発話が困難な人のためのコミュニケーション支援機器。
文字を入力すると音声で再生される装置や、アイコンを選んで意思を伝える機器がある。
Cさんの「発音が困難」な状況に適している。

解答3:人工喉頭
喉頭摘出術を受けた人のための発声補助装置。
Cさんの発話困難は脳性麻痺によるものであり、喉頭の問題ではないため不適切。

解答4:助聴器
聴覚障害者向けの補聴器の一種。
Cさんは「音の聞き取りはできる」ため、不要。

解答5:点字器
視覚障害者が点字を打つための器具。
Cさんは視覚障害ではないため、不適切。

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