第37回介護福祉士国家試験【問題104】

<領域: 介護> 生活支援技術

問題104
次のうち、キューブラー・ロス(Kubler-Ross, E.) が提唱した終末期にある人の死の受容過程のうち, 「死は避けられないと知り,さまざまな喪失感を抱く段階」に該当するものとして、適切なものを1つ選びなさい。

1 否認
2 怒り
3 取り引き
4 抑うつ
5 受容

解答(クリック)
正答:4
解説:エリザベス・キューブラー・ロス(Elisabeth Kübler-Ross)は、終末期にある人が死を受け入れるまでの心理的プロセスを「死の受容過程(5段階)」として提唱しました。

キューブラー・ロスの「死の受容の5段階」
・否認(Denial)
「まさか自分が?」と死を認めたくない段階。診断を受けても現実を否定しようとする。
・怒り(Anger)
「なぜ自分だけが?」と不公平感や怒りを抱く段階。医師や家族に八つ当たりすることもある。
・取り引き(Bargaining)
「もし○○すれば助かるかもしれない」と神や運命と交渉しようとする段階。例えば、「健康に気をつけるから助けてほしい」と願う。
・抑うつ(Depression)
「死が避けられない」と理解し、深い喪失感に襲われる段階。
自分の人生の終わりを意識し、悲しみや無気力、絶望を感じることが多い。
・受容(Acceptance)
「死を受け入れ、穏やかに過ごす」段階。恐怖や怒りを乗り越え、静かな気持ちで最期を迎える。

問題文の「死は避けられないと知り、さまざまな喪失感を抱く段階」に該当するのは、4. 抑うつです。この段階では、患者は死を現実として受け入れ始めるものの、強い悲しみや喪失感を抱くため、抑うつ的な状態になります。

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