次の文を読み39~41の問いに答えよ。
Aさん(39 歳、初産婦)は身長158cm、体重58kg、特記すべき合併症はない。妊娠41週3日、予定日超過のため、オキシトシンの点滴静脈内注射による分娩誘発が9時から開始された。
問題39
15時の内診所見は、児頭が先進し、子宮口7cm開大、展退度80%、Station -1、陣痛発作時に胎胞が緊満して触れた。子宮収縮は10分間で6回ある。胎児心拍数陣痛図で、胎児心拍数基線150bpm、基線細変動10bpm、最下点が70bpmで回復まで3分30秒の一過性徐脈がみられた。
このときのAさんへの対応で適切なのはどれか。
1.努責を促す。
2.経過観察をする。
3.人工破膜をする。
4.吸引分娩の準備をする。
5.オキシトシンを中止する。
解説:この問題では、Aさん(39歳、初産婦)が予定日超過のためオキシトシンを用いて分娩誘発を行い、15時の内診所見と胎児心拍数陣痛図の情報を基に適切な対応を考えます。
【内診所見】
・児頭先進
・子宮口7cm開大
・展退度80%
・Station -1
・陣痛発作時に胎胞が緊満して触れる
・子宮収縮は10分間で6回
【胎児心拍数陣痛図】
・胎児心拍数基線150bpm
・基線細変動10bpm
・最下点が70bpm で回復まで 3分30秒の一過性徐脈
これらの情報を元に以下の各選択肢を検討します。
解答1:努責を促す。
子宮口が完全に開いておらず、まだ7cmであるため、努責(いきみ)はまだ早いです。適切ではありません。
経過観察をする。
解答2:一過性徐脈があるため、経過観察だけでは不十分です。適切ではありません。
人工破膜をする。
解答3:胎胞が緊満して触れる状態ですが、胎児心拍数に異常が見られるため、人工破膜を行うと胎児に負担がかかる可能性があります。慎重な対応が求められます。
吸引分娩の準備をする。
解答4:吸引分娩は児頭が産道に十分に進入している場合に考慮されますが、現在の所見ではStation -1であり、準備をするには早いです。
オキシトシンを中止する。
解答5:子宮収縮が過頻(10分間に6回)であり、胎児心拍数の異常(長い一過性徐脈)が見られるため、子宮収縮を減らして胎児への負担を軽減する必要があります。オキシトシンの投与を中止し、胎児の状態を改善させるのが適切な対応です。
したがって、適切な対応は解答5と言えます。
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