第36回介護福祉士国家試験【問題112】

次の事例を読んで,問題112について答えなさい。

【事例】
Bさん(50歳,男性,障害支援区分3)は,49歳のときに脳梗塞(cerebral infarction) を発症し,左片麻痺(ひだりかたまひ)で高次脳機能障害(higher brain dysfunction)と診断された。以前は大工で,手先が器用だったと言っている。 現在は就労継続支援B型事業所に通っている。短期目標を,「右手を使い,作業を自分ひとりで行える( 3 か月)」と設定し,製品を箱に入れる単純作業を任されていた。 ほかの利用者との人間関係も良好で,左片麻痺(ひだりかたまひ )に合わせた作業台で,毎日の作業目標を達成していた。
生活支援員には,「将来は手先を使う仕事に就きたい」と希望を話していた。 将来に向けて,生活支援員が新たに製品の組立て作業を提案すると,Bさんも喜んで受け入れた。初日に,「ひとりで頑張る」と始めたが,途中で何度も手が止まり,完成品に不備が見られた。生活支援員が声をかけると,「こんなの,できない」と大声を出した。

<領域:介護>介護過程

問題112
Bさんに対するカンファレンス(conference)が開催され,短期目標を達成するための具体的な支援について見直すことになった。 次の記述のうち,見直した支援内容として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.完成品の不備を出すことへの反省を促す。
2.左側に部品を置いて作業するように促す。
3.完成までの手順を理解しやすいように示す。
4.生活支援員が横に座り続けて作業内容を指示する。
5.製品を箱に入れる単純作業も同時に行うように調整する。

解答(クリック)
正答:3
解説:事例をもとに、Bさんが短期目標を達成するための具体的な支援内容を見直す際に、最も適切な支援内容を選びます。

事例の要点↓

・Bさん(50歳男性)は脳梗塞により左片麻痺と高次脳機能障害を抱えています。
・以前は大工で手先が器用だった。
・就労継続支援B型事業所に通っており、製品を箱に入れる単純作業を任されている。
・短期目標は「右手を使い、作業を自分ひとりで行える」こと。
・将来は手先を使う仕事に就きたいと話している。
・生活支援員が新たに提案した製品の組立て作業に挑戦するも、困難を感じている。

各解説は以下になります。

解答1:完成品の不備を出すことへの反省を促す。
反省を促すことはBさんの自信をさらに喪失させる可能性があり、適切ではありません。

解答2:左側に部品を置いて作業するように促す。
左片麻痺があるため、左側に部品を置くことは適切ではありません。

解答3:完成までの手順を理解しやすいように示す。
Bさんが新しい作業に取り組む際、手順を明確に示すことで作業の理解が進み、自信を持って取り組むことができるようになります。これは非常に適切な支援方法です。

解答4:生活支援員が横に座り続けて作業内容を指示する。
常に指示を出すことは、Bさんの自主性を損ない、自立を妨げる可能性があります。

解答5:製品を箱に入れる単純作業も同時に行うように調整する。
同時に複数の作業を行うことは、Bさんの混乱を招く可能性があり、適切ではありません。

従って、最も適切な支援内容は解答3と言えます。この支援方法により、Bさんは新しい作業の手順を視覚的に理解しやすくなり、自信を持って取り組むことができます。また、手順が明確になることで、Bさんの作業が効率的に進むことが期待されます。
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