第36回介護福祉士国家試験【問題109】

次の事例を読んで,問題109について答えなさい。

【事例】
Aさん(75歳,女性)は,一人暮らしで,身体機能に問題はない。70歳まで地域の子どもたちに大正琴を教えていた。認知症(dementia)の進行が疑われて,心配した友人が地域包括支援センターに相談した結果,Aさんは介護老人福祉施設に入所することになった。入所時のAさんの要介護度は3であった。入所後,短期目標を「施設に慣れ,安心して生活する( 3 か月)」と設定し,計画は順調に進んでいた。Aさんは施設の大正琴クラブに自ら進んで参加し,演奏したり,ほかの利用者に大正琴を笑顔で教えたりしていた。ある日,クラブの終了後に,Aさんは部屋に戻らずに,エレベーターの前で立ち止まっていた。介護職員が声をかけると,Aさんが,「あの子たちが待っているの」と強い口調で言った。

<領域:介護>介護過程

問題109
大正琴クラブが終わった後のAさんの行動を解釈するために必要な情報として,最も優先すべきものを1つ選びなさい。

1.介護職員の声かけのタイミング
2.Aさんが演奏した時間
3.「あの子たちが待っているの」という発言
4.クラブに参加した利用者の人数
5.居室とエレベーターの位置関係

解答(クリック)
正答:3
解説:この事例において、Aさんの行動を解釈するために最も優先すべき情報を選びます。

事例から以下のことが分かります↓

・Aさんは認知症の進行が疑われている。
・入所時の要介護度は3で、施設で順調に過ごしていた。
・大正琴クラブに積極的に参加し、他の利用者に教えるなどしている。
・クラブ終了後、エレベーターの前で立ち止まり、「あの子たちが待っているの」と発言。
・この状況を解釈するには、Aさんがエレベーターの前で立ち止まり、「あの子たちが待っているの」と言った背景や理由を理解する必要があります。これにより、Aさんの行動の意味やその背後にある認知症の症状をより深く理解できます。

際して、各解答の解説は以下になります。

解答1:介護職員の声かけのタイミング
声かけのタイミングはAさんの反応に影響を与えるかもしれませんが、Aさんの発言の背景を理解するための直接的な情報ではありません。

解答2:Aさんが演奏した時間
演奏時間もAさんの発言の背景を理解するためには直接関係ありません。

解答3:「あの子たちが待っているの」という発言
この発言は、Aさんの行動の理由を解釈するための重要な手がかりとなります。この発言から、Aさんが過去の記憶や状況を現在と混同している可能性が考えられます。

解答4:クラブに参加した利用者の人数
参加者の人数は、Aさんの行動や発言を理解するための直接的な情報とはなりません。

解答5:居室とエレベーターの位置関係
居室とエレベーターの位置関係もAさんの行動の解釈には直接関係しません。

以上を踏まえると、最も優先すべき情報は解答の3の「あの子たちが待っているの」という発言と言えます。この発言から、Aさんが過去の教え子たちを思い出し、それが現実の状況と混同されている可能性を考慮することができます。これにより、Aさんの行動の背景や認知症の症状に関する理解が深まります。
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