
<領域:介護>コミュニケーション技術
問題76
Eさん(70歳,女性)は,脳梗塞(cerebral infarction)の後遺症で言語に障害がある。発語はできるが,話したいことをうまく言葉に言い表せない。聴覚機能に問題はなく,日常会話で使用する単語はだいたい理解できるが,単語がつながる 文章になるとうまく理解できない。ある日,Eさんに介護福祉職が,「お風呂は,今日ではなくあしたですよ」と伝えると,Eさんはしばらく黙って考え,理解できない様子だった。このとき,Eさんへの介護福祉職の対応として,最も適切なものを1つ選びなさい。
1.「何がわからないのか教えてください」と質問する。
2.「お風呂,あした」と短い言葉で伝える。
3.「今日,お風呂に入りたいのですね」と確かめる。
4.「あしたがお風呂の日で,今日は違いますよ」と言い換える。
5.「お・ふ・ろ・は・あ・し・た」と 1 音ずつ言葉を区切って伝える。
解説:この問題では、脳梗塞の後遺症で言語に障害があるEさんに対して、どのように効果的にコミュニケーションを取るべきかを問われています。Eさんは単語は理解できるが、文章になると理解が難しいという状況です。各解説は以下になります。
解答1:「何がわからないのか教えてください」と質問する。
何がわからないかを尋ねることはEさんに負担をかける可能性があります。言葉にすること自体が難しいため、適切な対応ではありません。
解答2:「お風呂,あした」と短い言葉で伝える。
単語レベルでの理解がしやすいように、短く簡潔に伝える方法です。これによりEさんが理解しやすくなります。
解答3:「今日,お風呂に入りたいのですね」と確かめる。
この質問は誤解を生む可能性があり、Eさんが混乱するかもしれません。
解答4:「あしたがお風呂の日で,今日は違いますよ」と言い換える。
文を長くしてしまい、理解が難しくなる可能性があります。
解答5:「お・ふ・ろ・は・あ・し・た」と 1 音ずつ言葉を区切って伝える。
1音ずつ区切ることでかえって意味が伝わりにくくなることがあります。
これらを考慮すると、最も適切な対応は解答2と言えます。
・過去問&解説集はこちら(試験対策用)
・本年度の介護福祉士試験の解答速報予約開始!
・介護職の高収入転職♪新着求人を受け取る