<領域:医療的ケア>医療的ケア
問題63
問題Eさん(75歳,女性)は,介護老人福祉施設に入所している。脳梗塞 (cerebral infarction)の後遺症があり,介護福祉士が胃ろうによる経管栄養を行っている。ある日,半座位で栄養剤の注入を開始し,半分程度を順調に注入したところで,体調に変わりがないかを聞くと,「少しお腹が張ってきたような気がする」とEさんは答えた。意識レベルや顔色に変化はなく,腹痛や嘔気(おうき)はない。 次のうち,介護福祉士が看護職員に相談する前に行う対応として,最も適切なものを1つ選びなさい。
1.嘔吐(おうと)していないので,そのまま様子をみる。
2.仰臥位(背臥位)にする。
3.腹部が圧迫されていないかを確認する。
4.注入速度を速める。
5.栄養剤の注入を終了する。
解説:Eさんの状況に対して、介護福祉士が看護職員に相談する前に行う対応として最も適切なものを選ぶ問題です。各解説は以下になります。
解答1:嘔吐していないので、そのまま様子をみる。
お腹が張る感じがある場合、単に様子を見るだけではなく何らかの対応が必要です。この選択は適切ではありません。
解答2:仰臥位(背臥位)にする。
仰臥位にすることで胃内容物が逆流するリスクが高まるため、適切ではありません。
解答3:腹部が圧迫されていないかを確認する。
お腹が張る感じがある場合、まず腹部が圧迫されていないか確認することは重要です。腹部の圧迫が原因であれば、それを解消することで症状が改善する可能性があります。この選択は適切です。
解答4:注入速度を速める。
注入速度を速めると、さらにお腹の張りを悪化させる可能性があるため、適切ではありません。
解答5:栄養剤の注入を終了する。
お腹が張る感じがある場合、一旦栄養剤の注入を終了して様子を見ることは一つの対応ですが、まずは腹部の圧迫を確認する方が優先されます。
したがって、最も適切な選択肢は解答3と言えます。
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