第36回介護福祉士国家試験問題と解答/2024年(令和6年)

<領域:人間と社会>人間の尊厳と自立

問題1
Aさん(76歳,女性,要支援1)は,一人暮らしである。週1回介護予防通所リハビリテーションを利用しながら,近所の友人たちとの麻雀(まーじゃん)を楽しみに生活している。最近,膝に痛みを感じ変形性膝関節症(knee osteoarthritis)と診断された。同時期に友人が入院し,楽しみにしていた麻雀(まーじゃん)ができなくなった。Aさんは徐々に今後の生活に不安を感じるようになった。ある日「自宅で暮らし続けたいけど,心配なの…」と介護福祉職に話した。
Aさんに対する介護福祉職の対応として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.要介護認定の申請を勧める。
2.友人のお見舞いを勧める。
3.膝の精密検査を勧める。
4.別の趣味活動の希望を聞く。
5.生活に対する思いを聞く。

解答(クリック)
正答:5
解説:Aさんは膝の痛みや友人の入院により、今後の生活に不安を感じています。このような状況では、まずAさんの不安や心配を理解し、Aさん自身がどのような生活を望んでいるのかを把握することが重要です。各解答の解説は以下となります。

解答1:要介護認定の申請を勧める。
要支援1から要介護認定への移行は、Aさんの状態がそれを必要とする場合には適切ですが、現在の問題の本質はAさんの生活の質や不安に関することであり、直接的な解決策とはなりません。

解答2:友人のお見舞いを勧める。
友人のお見舞いはAさんの気持ちを多少和らげるかもしれませんが、根本的な不安解消にはならないでしょう。また、膝の痛みがあるため移動が難しい可能性も考慮すべきです。

解答3:膝の精密検査を勧める。
精密検査は医療的には必要かもしれませんが、Aさんの不安は生活全般に及んでおり、膝の状態だけでなく生活全体に関するサポートが必要です。

解答4:別の趣味活動の希望を聞く。
別の趣味を提案することはAさんの生活の質を向上させる可能性がありますが、まずはAさんが何を望んでいるのか、どのような生活を送りたいのかを理解することが優先されるべきです。

解答5:生活に対する思いを聞く。
これはAさんが感じている不安の根本原因を理解するための最も適切な対応です。Aさんの生活に対する思いや希望を聞くことで、適切なサポートやサービスを提供するための基礎情報を得ることができます。
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問題2
次の記述のうち,介護を必要とする人の自立についての考え方として最も適切なものを1つ選びなさい。

1.自立は,他者の支援を受けないことである。
2.精神的自立は,生活の目標をもち,自らが主体となって物事を進めていくことである。
3.社会的自立は,社会的な役割から離れて自由になることである。
4.身体的自立は,介護者の身体的負担を軽減することである。
5.経済的自立は,経済活動や社会活動に参加せずに,生活を営むことである。

解答(クリック)
正答:2
解説:各解答の解説は以下となります。

解答1:自立は,他者の支援を受けないことである。
間違いです。自立とは、他者の支援を受けながらも自分の生活を自分の意思で決定し、主体的に行動することを含みます。他者の支援を受けないことが自立というわけではありません。

解答2:精神的自立は,生活の目標をもち,自らが主体となって物事を進めていくことである。
これは正しいです。精神的自立とは、自己の意思で生活の目標を設定し、それに向かって自分自身が主体的に行動することを指します。自分の人生に対して積極的に関与し、意思決定を行うことが重要です。

解答3:社会的自立は,社会的な役割から離れて自由になることである。
間違いです。社会的自立とは、社会の中で自分の役割を果たし、他者と対等に関わりながら生活することを指します。社会的な役割から離れることは、社会的自立とは言えません。

解答4:身体的自立は,介護者の身体的負担を軽減することである。
間違いです。身体的自立とは、可能な限り自分の身体を使って生活を送ることを指します。介護者の負担軽減は重要ですが、それが身体的自立の定義ではありません。

解答5:経済的自立は,経済活動や社会活動に参加せずに,生活を営むことである。
これは誤解です。経済的自立とは、自分の生活を維持するために必要な収入を自ら確保できる状態を指します。経済活動や社会活動に参加せずに生活を営むことは、経済的自立とは言えません。
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<領域:人間と社会>人間関係とコミュニケーション

問題3
U介護老人福祉施設では,利用者の介護計画を担当の介護福祉職が作成している。このため,利用者の個別の介護目標を,介護福祉職のチーム全員で共有することが課題になっている。この課題を解決するための取り組みとして,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.管理職がチーム全体に注意喚起して,集団規範を形成する。
2.現場経験の長い介護福祉職の意見を優先して,同調行動を促す。
3.チームメンバーの懇談会を実施して,内集団バイアスを強化する。
4.チームメンバー間の集団圧力を利用して,多数派の意見に統一する。
5.担当以外のチームメンバーもカンファレンス(conference)に参加して,集団凝集性を高める。

解答(クリック)
正答:5
解説:各解答の解説は以下となります。

解答1:管理職がチーム全体に注意喚起して,集団規範を形成する。
注意喚起や規範の形成は重要ですが、それだけでは個別の介護目標をチーム全員で共有するという具体的な課題を解決するのに十分ではありません。

解答2:現場経験の長い介護福祉職の意見を優先して,同調行動を促す。
経験のあるスタッフの意見を参考にすることは重要ですが、それだけに頼ると他のメンバーの意見が軽視され、チーム全体の協力が得られにくくなります。

解答3:チームメンバーの懇談会を実施して,内集団バイアスを強化する。
懇談会の実施自体は良いアイデアですが、「内集団バイアスの強化」は偏った見方を助長し、チーム全体の協力や一体感を損なう恐れがあります。

解答4:チームメンバー間の集団圧力を利用して,多数派の意見に統一する。
集団圧力で意見を統一することは、個々のメンバーの主体的な参加を妨げ、チームの活性化にはつながりません。むしろ逆効果です。

解答5:担当以外のチームメンバーもカンファレンス(conference)に参加して,集団凝集性を高める。
正解です。カンファレンスに担当以外のメンバーも参加することで、情報の共有が進み、チーム全体の協力体制が強化されます。集団凝集性(チームワーク)を高めることで、各メンバーが個別の介護目標を理解し、共有することができるようになります。
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問題4
Bさん(90歳,女性,要介護3)は,介護老人福祉施設に入所している。入浴日に,担当の介護福祉職が居室を訪問し,「Bさん,今日はお風呂の日です。時間は午後3時からです」と伝えた。しかし,Bさんは言っていることがわからなかったようで,「はい,何ですか」と困った様子で言った。 このときの,介護福祉職の準言語を活用した対応として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.強い口調で伝えた。
2.抑揚をつけずに伝えた。
3.大きな声でゆっくり伝えた。
4.急かすように伝えた。

解答(クリック)
正答:3
解説:Bさんは高齢であり、認知機能や聴力が低下している可能性があります。この状況で、介護福祉職が情報を伝える際には、準言語(声のトーン、速度、音量など)を適切に活用することが重要です。各解答の解説は以下となります。

解答1:強い口調で伝えた。
強い口調は威圧的に感じられ、不安や混乱を引き起こす可能性があります。介護の場面では避けるべき対応です。

解答2:抑揚をつけずに伝えた。
抑揚をつけない単調な話し方は、聞き取りにくく、理解を妨げることがあります。特に高齢者には、抑揚をつけて明瞭に話すことが効果的です。

解答3:大きな声でゆっくり伝えた。
正解です。大きな声でゆっくり話すことで、聴力が低下している場合でも聞き取りやすくなります。また、ゆっくり話すことで、理解の時間が増え、Bさんにとって情報を処理しやすくなります。

解答4:急かすように伝えた。
急かすような伝え方は、混乱や不安を引き起こしやすく、Bさんにとって逆効果です。落ち着いて穏やかに話すことが大切です。
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問題5
V介護老人福祉施設では,感染症が流行したために,緊急的な介護体制で 事業を継続することになった。さらに労務管理を担当する職員からは,介護福祉職の精神的健康を守ることを目的とした組織的なマネジメントに取り組む必要性につ いて提案があった。 次の記述のうち,このマネジメントに該当するものとして,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.感染防止対策を強化する。
2.多職種チームでの連携を強化する。
3.利用者のストレスをコントロールする。
4.介護福祉職の燃え尽き症候群(バーンアウト(burnout))を防止する。
5.利用者家族の面会方法を見直す。

解答(クリック)
正答:4
解説:感染症が流行した際、介護福祉職の精神的健康を守るための組織的なマネジメントは、従業員のメンタルヘルス対策を指します。各解答の解説は以下となります。

解答1:感染防止対策を強化する。
これは感染症の流行を防ぐために重要な取り組みですが、介護福祉職の精神的健康を直接守ることを目的としたマネジメントではありません。

解答2:多職種チームでの連携を強化する。
多職種チームの連携強化は、介護の質を向上させるために重要です。しかし、これは主に利用者へのケアの質向上に関連し、介護福祉職の精神的健康管理を直接的に目的とするものではありません。

解答3:利用者のストレスをコントロールする。
利用者のストレス管理も重要ですが、問題の焦点は介護福祉職の精神的健康を守ることにあります。この選択肢は直接の対策ではありません。

解答4:介護福祉職の燃え尽き症候群(バーンアウト(burnout))を防止する。
正解です。燃え尽き症候群の防止は、介護福祉職の精神的健康を守るための組織的なマネジメントに該当します。感染症の流行時には、ストレスが増大するため、バーンアウト防止対策は特に重要です。

解答5:利用者家族の面会方法を見直す。
面会方法の見直しも重要な対策ですが、これは主に利用者とその家族に関するものであり、介護福祉職の精神的健康を守ることを目的としたマネジメントではありません。
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問題6
次のうち,介護老人福祉施設における全体の指揮命令系統を把握するため に必要なものとして,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.組織図
2.勤務表
3.経営理念
4.施設の歴史
5.資格保有者数

解答(クリック)
正答:1
解説:介護老人福祉施設における全体の指揮命令系統を把握するためには、組織全体の構造を理解することが必要です。各解答の解説は以下となります。

解答1:組織図
組織図は、施設内の各部門や役職の関係性、指揮命令系統を視覚的に示した図です。これにより、誰が誰に報告し、どのような指示系統があるかが明確になります。したがって、全体の指揮命令系統を把握するために最も適切なものです。

解答2:勤務表
勤務表は、各職員の勤務時間やシフトを示すもので、指揮命令系統を把握するための直接的な資料ではありません。勤務体制の把握には役立ちますが、指揮命令系統の理解には不十分です。

解答3:経営理念
経営理念は、施設の運営方針や価値観を示すものです。これ自体は重要ですが、指揮命令系統を具体的に示すものではありません。

解答4:施設の歴史
施設の歴史は、施設の設立経緯やこれまでの変遷を示すものです。これも指揮命令系統の把握には直接関係ありません。

解答5:資格保有者数
資格保有者数は、施設内でどの程度の専門知識やスキルを持つ職員がいるかを示しますが、指揮命令系統を把握するための資料ではありません。
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<領域:人間と社会>社会の理解

問題7
次のうち,セルフヘルプグループ(self-help group)の活動に該当するものとして,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.断酒会
2.施設の社会貢献活動
3.子ども食堂の運営
4.傾聴ボランティア
5.地域の町内会

解答(クリック)
正答:1
解説:セルフヘルプグループ(self-help group)とは、共通の問題や課題を抱える人々が自助的に集まり、互いに支え合い、助け合うためのグループを指します。各解答の解説は以下となります。

解答1:断酒会
断酒会は、アルコール依存症の問題を持つ人々が集まり、互いに支え合って断酒を目指すグループです。これは典型的なセルフヘルプグループの一例です。メンバー同士が共通の課題を抱えており、自助的なサポートを行っています。
施設の社会貢献活動

解答2:施設の社会貢献活動
施設の社会貢献活動は、組織や施設が地域社会に対して行う貢献活動です。これには、ボランティア活動や地域イベントの開催などが含まれますが、セルフヘルプグループとは異なり、共通の問題を持つ個人同士の相互支援を目的とした活動ではありません。

解答3:子ども食堂の運営
子ども食堂の運営は、地域の子どもたちに無料または低価格で食事を提供する活動です。これも地域貢献活動に該当しますが、セルフヘルプグループの定義に合致するものではありません。

解答4:傾聴ボランティア
傾聴ボランティアは、他人の話を聴くことで心理的なサポートを提供する活動です。これも有意義な活動ですが、セルフヘルプグループのように共通の問題を持つ人々が集まって互いに支え合うという形式ではありません。

解答5:地域の町内会
地域の町内会は、地域住民が集まり、地域の安全や住環境の改善などを目的とした活動を行います。これは地域コミュニティの活動であり、セルフヘルプグループのような共通の問題に対する自助的な支援活動ではありません。

以上を踏まえると、セルフヘルプグループの活動に該当するものとして最も適切な選択肢は解答1と言えます。
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問題8
特定非営利活動法人(NPO法人)に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.社会福祉法に基づいて設置される。
2.市町村が認証する。
3.保健,医療又は福祉の増進を図る活動が最も多い。
4.収益活動は禁じられている。
5.宗教活動を主たる目的とする団体もある。

解答(クリック)
正答:1
解説:特定非営利活動法人(NPO法人)に関する記述のうち、最も適切なものを選ぶ問題です。各解答の解説は以下となります。

解答1:社会福祉法に基づいて設置される。
NPO法人は、「特定非営利活動促進法」(NPO法)に基づいて設置されます。社会福祉法は、社会福祉事業を運営するための法律であり、NPO法人の設置に関するものではありません。この記述は誤りです。

解答2:市町村が認証する。
NPO法人は、都道府県または政令指定都市の所管官庁が認証します。市町村が認証するわけではありません。この記述も誤りです。

解答3:保健,医療又は福祉の増進を図る活動が最も多い。
NPO法人の活動内容は多岐にわたりますが、保健、医療、福祉の増進を図る活動は確かに多く見られます。この記述は正しいです。

解答4:収益活動は禁じられている。
NPO法人は、収益活動を行うことが許されています。ただし、収益は法人の非営利目的の活動に再投資される必要があります。営利企業のように利益を分配することはできません。この記述は誤りです。

解答5:宗教活動を主たる目的とする団体もある。
NPO法人は、特定の宗教や政治を主たる目的とすることはできません。この記述も誤りです。

以上を踏まえると、特定非営利活動法人(NPO法人)に関する記述のうち、最も適切なものは解答3と言えます。
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問題9
地域福祉において,19世紀後半に始まった,貧困地域に住み込んで実態調査を行いながら住民への教育や生活上の援助を行ったものとして,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.世界保健機関(WHO)
2.福祉事務所
3.地域包括支援センター
4.生活協同組合
5.セツルメント

解答(クリック)
正答:5
解説:地域福祉において、19世紀後半に始まった、貧困地域に住み込んで実態調査を行いながら住民への教育や生活上の援助を行った活動に該当するものを選ぶ問題です。各解答の解説は以下となります。

解答1:世界保健機関(WHO)
WHOは、1948年に設立された国際的な公衆衛生機関であり、19世紀後半に始まった活動ではありません。この選択肢は該当しません。

解答2:福祉事務所
福祉事務所は、主に地方自治体が設置し、福祉に関する行政サービスを提供する機関です。これも19世紀後半の活動ではなく、特定の地域に住み込んで実態調査を行うものでもありません。この選択肢も該当しません。

解答3:地域包括支援センター
地域包括支援センターは、地域の高齢者やその家族を支援するための拠点として設置されていますが、これも現代の制度であり、19世紀後半に始まったものではありません。この選択肢も該当しません。

解答4:生活協同組合
生活協同組合(生協)は、共同購入や共同販売などを通じて消費者の利益を守るための組織ですが、貧困地域に住み込んで実態調査を行う活動ではありません。この選択肢も該当しません。

解答5:セツルメント
セツルメント(Settlement)は、19世紀後半に始まった運動で、特にイギリスのトインビー・ホール(1884年設立)が有名です。大学生や社会活動家が貧困地域に住み込み、住民への教育や生活支援を行いました。これは問題文の説明に最も合致します。

以上を踏まえると、地域福祉において19世紀後半に始まった活動に該当するものとして最も適切なのは解答5と言えます。
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問題10
社会福祉基礎構造改革に関する次の記述のうち,適切なものを1つ選びなさい。

1.社会福祉法が社会福祉事業法に改正された。
2.利用契約制度から措置制度に変更された。
3.サービス提供事業者は,社会福祉法人に限定された。
4.障害福祉分野での制度改正は見送られた。
5.判断能力が不十分な者に対する地域福祉権利擁護事業が創設された。

解答(クリック)
正答:5
解説:社会福祉基礎構造改革に関する記述のうち、適切なものを選ぶ問題です。各解答の解説は以下となります。

解答1:社会福祉法が社会福祉事業法に改正された。
社会福祉基礎構造改革において、「社会福祉事業法」が「社会福祉法」に改正されました。この選択肢は事実と逆であり、誤りです。

解答2:利用契約制度から措置制度に変更された。
社会福祉基礎構造改革では、措置制度から利用契約制度に変更されました。措置制度は、行政がサービスを決定して提供する仕組みでしたが、利用契約制度では利用者がサービスを選んで契約する仕組みです。この選択肢も誤りです。

解答3:サービス提供事業者は,社会福祉法人に限定された。
社会福祉基礎構造改革により、サービス提供事業者は社会福祉法人に限定されることなく、NPO法人や株式会社など多様な事業者が参入できるようになりました。この選択肢も誤りです。

解答4:障害福祉分野での制度改正は見送られた。
障害福祉分野でも制度改正が行われました。たとえば、障害者自立支援法が2006年に施行されるなど、改革が進められました。この選択肢も誤りです。

解答5:判断能力が不十分な者に対する地域福祉権利擁護事業が創設された。
社会福祉基礎構造改革の一環として、判断能力が不十分な者に対する地域福祉権利擁護事業(成年後見制度など)が創設されました。これにより、判断能力の不十分な人々の権利を保護し、支援する体制が整備されました。この選択肢は正しいです。

以上を踏まえると、社会福祉基礎構造改革に関する記述のうち、適切なのは解答5と言えます。
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問題11
Cさん(77 歳,男性)は,60歳で公務員を定年退職し,年金生活をしている。持病や障害はなく,退職後も趣味のゴルフを楽しみながら健康に過ごしている。 ある日,Cさんはゴルフ中にけがをして医療機関を受診した。 このとき,Cさんに適用される公的医療制度として,正しいものを1つ選びなさい。

1.国民健康保険
2.後期高齢者医療制度
3.共済組合保険
4.育成医療
5.更生医療

解答(クリック)
正答:2
解説:Cさん(77歳、男性)に適用される公的医療制度を選ぶ問題です。各解答の解説は以下となります。

解答1:国民健康保険
国民健康保険は主に自営業者や無職の人が加入する保険制度です。Cさんが加入している可能性はありますが、77歳という年齢から後期高齢者医療制度が適用される可能性が高いです。

解答2:後期高齢者医療制度
後期高齢者医療制度は、75歳以上の高齢者(および65歳以上で一定の障害があると認定された人)が対象となる公的医療保険制度です。Cさんは77歳であり、この制度が適用されます。

解答3:共済組合保険
共済組合保険は、公務員やその家族が加入する保険制度です。Cさんは60歳で公務員を定年退職していますが、退職後の高齢者には後期高齢者医療制度が適用されます。

解答4:育成医療
育成医療は、18歳未満の障害児が対象の医療制度です。Cさんには該当しません。

解答5:更生医療
更生医療は、障害者手帳を持つ18歳以上の人に対する医療費の助成制度です。Cさんには持病や障害がないため該当しません。

以上を踏まえると、Cさん(77歳、男性)に適用される公的医療制度として正しいものは解答2と言えます。
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問題12
次のうち,介護保険法に基づき,都道府県・指定都市・中核市が指定(許可),監督を行うサービスとして,正しいものを1つ選びなさい。

1.地域密着型介護サービス
2.居宅介護支援
3.施設サービス
4.夜間対応型訪問介護
5.介護予防支援

解答(クリック)
正答:3
解説:介護保険法に基づき、都道府県・指定都市・中核市が指定(許可)、監督を行うサービスを選ぶ問題です。各解答の解説は以下となります。

解答1:地域密着型介護サービス
地域密着型介護サービスは、市町村が指定(許可)、監督を行うサービスです。具体的には、小規模多機能型居宅介護や認知症対応型共同生活介護(グループホーム)などがあります。

解答2:居宅介護支援
居宅介護支援も市町村が指定(許可)、監督を行うサービスです。ケアマネージャーが介護サービス計画を作成し、必要なサービスを調整します。

解答3:施設サービス
施設サービスは、都道府県・指定都市・中核市が指定(許可)、監督を行うサービスです。これには、特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)、介護老人保健施設、介護療養型医療施設などが含まれます。

解答4:夜間対応型訪問介護
夜間対応型訪問介護は、地域密着型サービスに分類され、市町村が指定(許可)、監督を行います。

解答5:介護予防支援
介護予防支援も市町村が指定(許可)、監督を行うサービスです。介護予防を目的としたサービス計画の作成などを行います。

以上を踏まえると、介護保険法に基づき、都道府県・指定都市・中核市が指定(許可)、監督を行うサービスとして正しいものは解答3と言えます。
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問題13
「障害者差別解消法」に関する次の記述のうち,適切なものを1つ選びなさい。

1.法の対象者は,身体障害者手帳を交付された者に限定されている。
2.合理的配慮は,実施するときの負担の大小に関係なく提供する。
3.個人による差別行為への罰則規定がある。
4.雇用分野での,障害を理由とした使用者による虐待の禁止が目的である。
5.障害者基本法の基本的な理念を具体的に実施するために制定された。
(注)「障害者差別解消法」とは,「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」 のことである。

解答(クリック)
正答:5
解説:「障害者差別解消法」に関する記述のうち、適切なものを選ぶ問題です。各解答の解説は以下となります。

解答1:法の対象者は,身体障害者手帳を交付された者に限定されている。
障害者差別解消法の対象者は、身体障害者手帳を交付された者に限定されていません。身体障害者だけでなく、知的障害者、精神障害者(発達障害を含む)、その他の心身の機能の障害がある者も含まれます。この選択肢は誤りです。

解答2:合理的配慮は,実施するときの負担の大小に関係なく提供する。
合理的配慮の提供については、「実施するときの負担が過重でない場合」に提供されることが求められています。つまり、負担の大小は考慮されます。この選択肢も誤りです。

解答3:個人による差別行為への罰則規定がある。
障害者差別解消法には、個人による差別行為に対する罰則規定はありません。差別行為を是正するための仕組みが整備されていますが、罰則規定は設けられていません。この選択肢も誤りです。

解答4:雇用分野での,障害を理由とした使用者による虐待の禁止が目的である。
雇用分野における障害者差別や合理的配慮の提供については、主に障害者雇用促進法が定めています。障害者差別解消法の目的は、雇用分野に限定されず、広く障害者に対する差別の解消を図ることです。この選択肢も誤りです。

解答5:障害者基本法の基本的な理念を具体的に実施するために制定された。
障害者差別解消法は、障害者基本法の基本的な理念を具体的に実施するために制定されました。障害者基本法の理念を受けて、障害者に対する差別の解消や合理的配慮の提供を義務付けています。

以上を踏まえると、「障害者差別解消法」に関する記述のうち、適切なものは解答5と言えます。
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問題14
「障害者総合支援法」に規定された移動に関する支援の説明として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.移動支援については,介護給付費が支給される。
2.行動援護は,周囲の状況把握ができない視覚障害者が利用する。
3.同行援護は,危険を回避できない知的障害者が利用する。
4.重度訪問介護は,重度障害者の外出支援も行う。
5.共同生活援助(グループホーム)は,地域で生活する障害者の外出支援を行う。
(注)「障害者総合支援法」とは,「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」のことである。

解答(クリック)
正答:4
解説:「障害者総合支援法」に規定された移動に関する支援の説明として最も適切なものを選ぶ問題です。各解答の解説は以下となります。

解答1:移動支援については,介護給付費が支給される。
移動支援は介護給付費ではなく、地域生活支援事業として提供されることが多いです。この選択肢は誤りです。

解答2:行動援護は,周囲の状況把握ができない視覚障害者が利用する。
行動援護は、知的障害や精神障害などにより行動に著しい困難を有する障害者を対象とし、外出時の支援や行動の援護を行います。視覚障害者が対象ではありません。この選択肢も誤りです。

解答3:同行援護は,危険を回避できない知的障害者が利用する。
同行援護は、視覚障害者を対象に、外出時の支援を行います。知的障害者が対象ではありません。この選択肢も誤りです。

解答4:重度訪問介護は,重度障害者の外出支援も行う。
重度訪問介護は、重度の肢体不自由者や重度の知的障害者、重度の精神障害者を対象に、自宅での日常生活の支援だけでなく、外出時の支援も行います。この選択肢は正しいです。

解答5:共同生活援助(グループホーム)は,地域で生活する障害者の外出支援を行う。
共同生活援助(グループホーム)は、地域で生活する障害者に対して住居の提供や日常生活の支援を行いますが、外出支援が主な目的ではありません。この選択肢も誤りです。
以上を踏まえると、「障害者総合支援法」に規定された移動に関する支援の説明として最も適切なものは解答4と言えます。
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問題15
Dさん(80歳,男性,要介護2)は,認知症(dementia)がある。訪問介護 (ホームヘルプサービス)を利用しながら一人暮らしをしている。ある日,訪問介護員(ホームヘルパー)がDさんの自宅を訪問すると,近所に住む Dさんの長女から,「父が,高額な投資信託の電話勧誘を受けて,契約しようかどうか悩んでいるようで心配だ」と相談された。 訪問介護員(ホームヘルパー)が長女に助言する相談先として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.公正取引委員会
2.都道府県障害者権利擁護センター
3.運営適正化委員会
4.消費生活センター
5.市町村保健センター

解答(クリック)
正答:4
解説:Dさんの長女が「高額な投資信託の電話勧誘を受けて、契約しようかどうか悩んでいる」と相談した場合の適切な相談先を選ぶ問題です。各解答の解説は以下となります。

解答1:公正取引委員会
公正取引委員会は、独占禁止法の執行機関であり、公正な取引を確保するために活動していますが、個別の消費者の契約トラブルなどの相談先としては適切ではありません。

解答2:都道府県障害者権利擁護センター
都道府県障害者権利擁護センターは、障害者の権利擁護や差別の解消などに関する相談を受け付けますが、消費者被害に関する相談先としては適切ではありません。

解答3:運営適正化委員会
運営適正化委員会は、社会福祉法人の運営や介護保険サービスの適正な運営を監視する機関です。消費者被害の相談先としては適切ではありません。

解答4:消費生活センター
消費生活センターは、消費者の権利を守るために設置されており、消費者被害や契約トラブルに関する相談や助言を行います。高額な投資信託の電話勧誘についての相談は、ここが最適な相談先です。

解答5:市町村保健センター
市町村保健センターは、健康に関する相談や保健サービスを提供する施設ですが、消費者被害に関する相談先としては適切ではありません。

以上を踏まえると、訪問介護員(ホームヘルパー)がDさんの長女に助言する相談先として最も適切なものは解答4と言えます。
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問題16
災害時の福祉避難所に関する次の記述のうち,適切なものを1つ選びなさい。

1.介護老人福祉施設の入所者は,原則として福祉避難所の対象外である。
2.介護保険法に基づいて指定される避難所である。
3.医療的ケアを必要とする者は対象にならない。
4.訪問介護員(ホームヘルパー)が,災害対策基本法に基づいて派遣される。
5.同行援護のヘルパーが,災害救助法に基づいて派遣される。

解答(クリック)
正答:1
解説:災害時の福祉避難所に関する記述のうち、適切なものを選ぶ問題です。各解答の解説は以下となります。

解答1:介護老人福祉施設の入所者は,原則として福祉避難所の対象外である。
介護老人福祉施設の入所者は、既に適切な介護サービスを受けているため、災害時に福祉避難所の対象外となることが一般的です。

解答2:介護保険法に基づいて指定される避難所である。
福祉避難所は介護保険法に基づいて指定されるものではありません。市町村が災害対策基本法に基づいて指定します。

解答3:医療的ケアを必要とする者は対象にならない。
福祉避難所は特に医療的ケアを必要とする高齢者や障害者を対象としています。

解答4:訪問介護員(ホームヘルパー)が,災害対策基本法に基づいて派遣される。
訪問介護員(ホームヘルパー)の派遣は、主に介護保険法や福祉サービス提供に基づいて行われます。災害対策基本法に基づいて派遣されることは一般的ではありません。

解答5:同行援護のヘルパーが,災害救助法に基づいて派遣される。
同行援護のヘルパーも、災害救助法に基づいて派遣されることは一般的ではありません。

以上を踏まえると、災害時の福祉避難所に関する記述のうち、適切なものは解答1と言えます。
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問題17
「感染症法」に基づいて,結核(tuberculosis)を発症した在宅の高齢者に, 医療費の公費負担の申請業務や家庭訪問指導などを行う機関として,適切なものを1つ選びなさい。

1.基幹相談支援センター
2.地域活動支援センター
3.保健所
4.老人福祉センター
5.医療保護施設
(注)「感染症法」とは,「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」 のことである。

解答(クリック)
正答:3
解説:「感染症法」に基づいて、結核を発症した在宅の高齢者に対する医療費の公費負担の申請業務や家庭訪問指導などを行う機関を選ぶ問題です。各解答の解説は以下となります。

解答1:基幹相談支援センター
基幹相談支援センターは、主に障害者の相談支援やサービス利用の調整を行う機関です。感染症に関する業務は担当しません。

解答2:地域活動支援センター
地域活動支援センターも、主に障害者の社会参加や自立を支援するための活動を行う施設です。感染症に関する業務は担当しません。

解答3:保健所
保健所は、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する業務を行う機関です。結核などの感染症に対する医療費の公費負担の申請業務や家庭訪問指導も保健所が行います。

解答4:老人福祉センター
老人福祉センターは、高齢者の福祉を支援するための施設で、主に高齢者の生活支援や健康管理などを行います。感染症に関する業務は担当しません。

解答5:医療保護施設
医療保護施設は、主に生活困窮者や行き場のない人々に医療や保護を提供する施設です。感染症の予防や家庭訪問指導に関する業務は行いません。

以上を踏まえると、「感染症法」に基づいて、結核を発症した在宅の高齢者に対する医療費の公費負担の申請業務や家庭訪問指導などを行う機関として適切なものは解答3と言えます。
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問題18
Eさん(55 歳,女性,障害の有無は不明)は,ひきこもりの状態にあり, 就労していない。父親の年金で父親とアパートで暮らしていたが,父親が亡くなり, 一人暮らしになった。遠方に住む弟は,姉が家賃を滞納していて,生活に困ってい るようだと,家主から連絡を受けた。 心配した弟が相談する機関として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.地域包括支援センター
2.福祉事務所
3.精神保健福祉センター
4.公共職業安定所(ハローワーク)
5.年金事務所

解答(クリック)
正答:2
解説:Eさんの弟が、家賃を滞納し生活に困っている姉について相談する機関として最も適切なものを選ぶ問題です。各解答の解説は以下となります。

解答1:地域包括支援センター
地域包括支援センターは、高齢者を対象に生活支援や介護予防を行う機関です。

解答2:福祉事務所
福祉事務所は、生活保護の申請や福祉サービスの提供など、生活困窮者の支援を行います。Eさんが生活に困っている場合、福祉事務所は適切な支援を提供できる可能性が高いです。

解答3:精神保健福祉センター
精神保健福祉センターは、精神障害者やその家族に対する相談支援や精神保健の啓発を行う機関です。Eさんの障害の有無は不明であり、ひきこもり状態というだけでは、必ずしも精神保健福祉センターが最適な相談先とは言えません。

解答4:公共職業安定所(ハローワーク)
ハローワークは、就労支援や職業紹介を行う機関です。Eさんが就労していないことから、いずれはハローワークの支援が必要かもしれませんが、まずは生活の安定を図るために他の支援が必要です。

解答5:年金事務所
年金事務所は、年金に関する手続きや相談を受け付ける機関です。Eさんの現在の問題は生活困窮であり、年金に関する問題ではないため、これは適切ではありません。

以上を踏まえると、Eさんの弟が相談する機関として最も適切なものは解答2と言えます。
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<領域:こころとからだのしくみ>こころとからだのしくみ

問題19
次のうち,マズロー(Maslow, A.H.)の欲求階層説で成長欲求に該当するものとして,正しいものを1つ選びなさい。

1.承認欲求
2.安全欲求
3.自己実現欲求
4.生理的欲求
5.所属・愛情欲求

解答(クリック)
正答:3
解説:マズローの欲求階層説は、人間の欲求を五段階の階層として捉える理論です。これらの欲求は、基本的なものから順に次のように並んでいます。

・生理的欲求 (Physiological needs) - 食事、睡眠、空気などの基本的な生存のための欲求
・安全欲求 (Safety needs) - 身の安全や経済的な安定などの欲求
・所属・愛情欲求 (Love and belonging needs) - 友人や家族との関係、集団への所属感などの欲求
・承認欲求 (Esteem needs) - 他者からの尊敬、自尊心、達成感などの欲求
・自己実現欲求 (Self-actualization needs) - 自分の能力や可能性を最大限に発揮し、自己成長を目指す欲求

この階層の中で、下位の四つ(生理的欲求、安全欲求、所属・愛情欲求、承認欲求)は「欠乏欲求」と呼ばれ、これらが満たされないと人間はそれを強く求めるようになります。これに対して、最上位の「自己実現欲求」は「成長欲求」に該当します。この欲求は、他の欠乏欲求が満たされた後に現れるもので、個人の成長や自己実現、創造性の発揮に関する欲求です。

したがって、設問の中で成長欲求に該当するものは「自己実現欲求」と言えます。
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問題20
次のうち,交感神経の作用に該当するものとして,正しいものを1つ選びなさい。

1.血管収縮
2.心拍数減少
3.気道収縮
4.消化促進
5.瞳孔収縮

解答(クリック)
正答:1
解説:交感神経は自律神経系の一部であり、主に「闘争または逃走反応」(fight or flight response)を引き起こす役割を持っています。交感神経の作用は、身体を緊急事態に備えるために種々の生理機能を活性化させます。

以下に、交感神経の主な作用を挙げます。

・血管収縮 - 血管が収縮することによって血圧が上がり、重要な臓器や筋肉に血液を供給しやすくします。
・心拍数増加 - 心臓の拍動を速めることで、全身に血液を迅速に供給します。
・気道拡張 - 気道を広げることで、呼吸を容易にし、酸素供給を増やします。
・消化抑制 - 消化器系の活動を抑えることで、エネルギーを他の緊急事態への対応に振り向けます。
・瞳孔拡大 - 瞳孔が広がることで、より多くの光が目に入るようにし、視覚を鋭くします。

これらの中で、交感神経の作用に該当するものとして正しいのは「血管収縮」と言えます。
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問題21
Fさん(82歳,女性)は,健康診断で骨粗鬆症(こつそしょうしょう/osteoporosis)と診断され,内服治療が開始された。杖歩行で時々ふらつくが,ゆっくりと自立歩行することができる。昼間は自室にこもり,ベッドで横になっていることが多い。リハビリテーションとして週3日歩行訓練を行い,食事は普通食を毎食8割以上摂取している。

Fさんの骨粗鬆症(こつそしょうしょう/osteoporosis)の進行を予防するための支援として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.リハビリテーションを週 1 日に変更する。
2.繊維質の多い食事を勧める。
3.日光浴を日課に取り入れる。
4.車いすでの移動に変更する。
5.ビタミンA(vitamin A)の摂取を勧める。

解答(クリック)
正答:3
解説:骨粗鬆症(osteoporosis)は、骨の密度が低下し、骨が脆くなる疾患です。進行を予防するためには、骨の健康を維持し、骨密度を保つための様々なアプローチが重要です。各解答の解説は以下となります。

解答1:リハビリテーションを週1日に変更する
リハビリテーションの頻度を減らすことは、骨粗鬆症の進行を予防する上で適切ではありません。逆に、適度な運動は骨密度を維持するために重要です。

解答2:繊維質の多い食事を勧める
繊維質の多い食事は消化健康に良いですが、骨粗鬆症の進行予防に直接的な効果はありません。

解答3:日光浴を日課に取り入れる
日光浴はビタミンDの生成を促進します。ビタミンDはカルシウムの吸収を助け、骨の健康を保つ上で非常に重要です。したがって、日光浴を日課に取り入れることは骨粗鬆症の進行予防に非常に効果的です。

解答4:車いすでの移動に変更する
車いすでの移動に変更することは、活動量を減らし、骨密度の低下を加速する可能性があります。適度な運動が骨の健康に良い影響を与えるため、この解答は適切ではありません。

解答5:ビタミンA(vitamin A)の摂取を勧める
ビタミンAは健康に必要ですが、過剰摂取は骨の健康に悪影響を与える可能性があります。骨粗鬆症予防に特に重要なのはビタミンDとカルシウムです。

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問題22
中耳にある耳小骨として,正しいものを1つ選びなさい。

1.ツチ骨
2.蝶形骨(ちょうけいこつ)
3.前頭骨
4.頬骨(きょうこつ)
5.上顎骨

解答(クリック)
正答:1
解説:中耳にある耳小骨は、音を内耳に伝える役割を果たす小さな骨です。耳小骨は次の3つの骨から構成されています。

・ツチ骨 (malleus)
・キヌタ骨 (incus)
・アブミ骨 (stapes)
これらの骨は、鼓膜からの振動を内耳に伝え、音の感知を助けます。

設問の選択肢を見てみましょう。

・ツチ骨 - これは中耳にある耳小骨の1つです。
・蝶形骨 (ちょうけいこつ) - これは頭蓋骨の一部で、中耳には含まれません。
・前頭骨 - これは額の部分を形成する頭蓋骨の一部で、中耳には含まれません。
・頬骨 (きょうこつ) - これは顔の頬の部分を形成する骨で、中耳には含まれません。
・上顎骨 - これは顔の上部を形成する骨で、中耳には含まれません。

したがって、中耳にある耳小骨として正しいものは「ツチ骨」です。

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問題23
成人の爪に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。

1.主成分はタンパク質である。
2.1日に1 mm 程度伸びる。
3.爪の外表面には爪床がある。
4.正常な爪は全体が白色である。
5.爪半月は角質化が進んでいる。

解答(クリック)
正答:1
解説:各解答の解説は以下となります。

解答1:主成分はタンパク質である
爪の主成分はケラチンというタンパク質です。ケラチンは、髪の毛や皮膚の外層にも含まれている硬い繊維状のタンパク質です。

解答2:1日に1 mm 程度伸びる
爪の成長速度は、通常1日に約0.1mm程度です。1mmは1週間から10日間に相当するので、この記述は正しくありません。

解答3:爪の外表面には爪床がある
爪床は爪の下にある組織で、爪に栄養を供給し、爪の成長を支える役割を果たします。爪の外表面にはありません。

解答4:正常な爪は全体が白色である
健康な爪は全体的にピンク色をしており、爪の根元にある半月状の部分(爪半月)は白色をしていますが、全体が白色ではありません。

解答5:爪半月は角質化が進んでいる
爪半月は爪の根元にある白っぽい半月状の部分で、角質化が進んでいない部分です。成長中の新しい爪が見える場所で、角質化が進む前の柔らかい状態です。
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問題24
食物が入り誤嚥(ごえん)が生じる部位として,適切なものを1つ選びなさい。

1.扁桃(へんとう)
2.食道
3.耳管
4.気管
5.咽頭

解答(クリック)
正答:4
解説:誤嚥(ごえん)は、食物や液体が誤って気道に入ってしまうことを指します。本来、飲み込む際には食物や液体は食道に入るべきですが、誤嚥が生じるとこれが気管に入ってしまいます。各解答の解説は以下となります。

解答1:扁桃(へんとう)
扁桃は喉の奥にあるリンパ組織で、免疫機能を担っています。食物が入り誤嚥が生じる部位ではありません。

解答2:食道
食道は食物を胃に運ぶ管です。誤嚥が生じる部位ではなく、正常な食物の通り道です。

解答3:耳管
耳管は中耳と咽頭をつなぐ管で、耳の圧力を調整する役割を持っています。食物が入り誤嚥が生じる部位ではありません。

解答4:気管
気管は空気を肺に運ぶ管です。誤嚥が生じると、食物や液体がこの気管に入ってしまいます。これが最も適切な答えです。

解答5:咽頭
咽頭は食道と気管の両方につながる喉の部分で、食物が誤って気管に入る手前の部分です。咽頭自体は誤嚥が生じる場所ではなく、誤嚥が起きる前に通過する場所です。
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問題25
Gさん(79歳,男性)は,介護老人保健施設に入所している。Gさんは普段から食べ物をかきこむように食べる様子がみられ,最近はむせることが多くなった。義歯は使用していない。食事は普通食を摂取している。ある日の昼食時,唐揚げを口の中に入れたあと,喉をつかむようなしぐさをし,苦しそうな表情になった。Gさんに起きていることとして,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.心筋梗塞(myocardial infarction)
2.蕁麻疹(urticaria/じんましん)
3.誤嚥性肺炎(aspiration pneumonia/ごえんせいはいえん)
4.食中毒(foodborne disease)
5.窒息(choking)

解答(クリック)
正答:5
解説:問題文の状況から、Gさんに起きている可能性のある事象を考えます。

Gさんの症状: 食べ物をかきこむように食べ、最近はむせることが多い。唐揚げを口に入れた後に喉をつかむようなしぐさをし、苦しそうな表情をしている。
これらの情報から、考えられる選択肢を一つずつ見ていきます。

解答1:心筋梗塞(myocardial infarction)
心筋梗塞は胸痛、息切れ、冷や汗、めまいなどの症状を伴いますが、食事中にむせたり喉をつかむしぐさは典型的な症状ではありません。

解答2:蕁麻疹(urticaria/じんましん)
蕁麻疹は皮膚にかゆみや赤い腫れが出るアレルギー反応で、食事中に喉をつかむようなしぐさや苦しそうな表情とは直接関連しません。

解答3:誤嚥性肺炎(aspiration pneumonia/ごえんせいはいえん)
誤嚥性肺炎は、食べ物や液体が気管に入って肺に炎症を引き起こす状態ですが、急性の反応としては窒息の方が考えられます。むせることが多いという背景からは関連性がありますが、Gさんの急な苦しみは窒息の可能性が高いです。

解答4:食中毒(foodborne disease)
食中毒は食べ物による感染や毒素が原因で、下痢、嘔吐、腹痛などの症状を引き起こします。Gさんの症状とは一致しません。

解答5:窒息(choking)
窒息は、食べ物や異物が気道を塞いでしまう状態です。食べ物をかきこむように食べ、喉をつかむしぐさや苦しそうな表情は、典型的な窒息の症状です。

結論、Gんの症状に最も適切なのは解答5の「窒息(choking)」です。食事中にむせることが多く、唐揚げを口に入れた後に喉をつかむようなしぐさや苦しそうな表情は、窒息の典型的な症状です。
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問題26
Hさん(60歳,男性)は,身長170cm,体重120kg である。Hさんは浴槽で入浴しているときに毎回,「お風呂につかると,からだが軽く感じて楽になります」と話す。胸が苦しいなど,ほかの訴えはない。Hさんが話している内容に関連する入浴の作用として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.静水圧作用
2.温熱作用
3.清潔作用
4.浮力作用
5.代謝作用

解答(クリック)
正答:4
解説:Hさんが「お風呂につかると,からだが軽く感じて楽になります」と話している内容から、これは水中で体が軽く感じる現象に関連しています。これは浮力によるものです。各解答の解説は以下となります。

解答1:静水圧作用
静水圧は水が静止しているときに働く圧力です。これにより、入浴中は体全体に均等な圧力がかかり、血液やリンパの流れが促進される効果がありますが、体が軽く感じる直接的な理由ではありません。

解答2:温熱作用
温熱作用は温かい湯によって体温が上がり、血行が促進される効果です。これにより筋肉の緊張が緩和され、リラックス効果が得られますが、体が軽く感じることとは直接的には関係ありません。

解答3:清潔作用
清潔作用は入浴により皮膚の汚れや汗を洗い流し、清潔を保つ効果です。体が軽く感じることとは関係ありません。

解答4:浮力作用
浮力は、水中で体が軽く感じる原因となる力です。水の浮力により、体重が軽減され、関節や筋肉にかかる負担が減るため、体が軽く感じます。Hさんが述べている「からだが軽く感じて楽になります」という感覚に最も直接的に関連します。

解答5:代謝作用
代謝作用は、体内の化学反応が促進されることで、エネルギー消費や老廃物の排出が活発になることです。体が軽く感じることとは直接的には関係ありません。
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問題27
男性に比べて女性に尿路感染症(urinary tract infection)が起こりやすい要因として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.子宮の圧迫がある。
2.尿道が短く直線的である。
3.腹部の筋力が弱い。
4.女性ホルモンの作用がある。
5.尿道括約筋が弛緩(しかん)している。

解答(クリック)
正答:2
解説:尿路感染症(UTI)は、女性に多く見られる感染症です。その理由は、解剖学的な要因によるものが大きいです。各解答の解説は以下となります。

解答1:子宮の圧迫がある
子宮の圧迫は妊娠時に見られることがありますが、尿路感染症が女性に多い一般的な理由には該当しません。

解答2:尿道が短く直線的である
女性の尿道は男性の尿道に比べて短く、直線的です。このため、細菌が膀胱に到達しやすく、感染を引き起こしやすいです。これが女性に尿路感染症が多い主な理由です。

解答3:腹部の筋力が弱い
腹部の筋力は尿路感染症の発生には直接関係しません。

解答4:女性ホルモンの作用がある
女性ホルモン(エストロゲン)は膣や尿道の上皮を健康に保つ役割がありますが、これが直接尿路感染症の多さの理由ではありません。

解答5:尿道括約筋が弛緩(しかん)している
尿道括約筋の弛緩は尿失禁に関与することがありますが、尿路感染症の発生に直接関係するわけではありません。
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問題28
次のうち,眠りが浅くなる原因として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.抗不安薬
2.就寝前の飲酒
3.抗アレルギー薬
4.抗うつ薬
5.足浴

解答(クリック)
正答:2
解説:各解答の解説は以下となります。

解答1:抗不安薬
抗不安薬は一般的に不安を軽減し、眠りを深くする効果があります。適切な使用であれば、眠りが浅くなることは通常ありません。

解答2:就寝前の飲酒
飲酒は一時的に入眠を助ける効果がありますが、アルコールが代謝される過程で睡眠が浅くなり、中途覚醒や質の低い睡眠を引き起こすことがあります。これが眠りが浅くなる原因として最も適切です。

解答3:抗アレルギー薬
抗アレルギー薬(特に第1世代の抗ヒスタミン薬)は、眠気を引き起こし、眠りを深くすることが多いです。

解答4:抗うつ薬
抗うつ薬の種類によりますが、多くの抗うつ薬は睡眠の質を改善することが期待されます。ただし、いくつかの抗うつ薬は副作用として不眠を引き起こすこともありますが、これは全ての抗うつ薬に当てはまるわけではありません。

解答5:足浴
足浴はリラックス効果があり、体温を調整して入眠を助けることが多いです。眠りが浅くなる原因には通常なりません。
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問題29
概日リズム睡眠障害(circadian rhythm sleep disorder)に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.早朝に目が覚める。
2.睡眠中に下肢が勝手にピクピクと動いてしまう。
3.睡眠中に呼吸が止まる。
4.睡眠中に突然大声を出したり身体を動かしたりする。
5.夕方に強い眠気を感じて就寝し,深夜に覚醒してしまう。

解答(クリック)
正答:5
解説:各解答の解説は以下となります。

解答1:早朝に目が覚める。
これは一般的な睡眠パターンの一部であり、概日リズム睡眠障害とは直接関係がありません。

解答2:睡眠中に下肢が勝手にピクピクと動いてしまう。
これは周期性四肢運動障害(Restless Legs Syndrome)として知られ、概日リズム睡眠障害ではない別の睡眠障害です。

解答3:睡眠中に呼吸が止まる。
これは睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea)として知られ、概日リズム睡眠障害とは関係がありません。

解答4:睡眠中に突然大声を出したり身体を動かしたりする。
これは夢遊病や夜驚症などの睡眠時障害であり、概日リズム睡眠障害とは異なります。

解答5:夕方に強い眠気を感じて就寝し,深夜に覚醒してしまう。
この記述が概日リズム睡眠障害に該当します。この障害では、通常の睡眠-覚醒リズムとは異なり、早めに眠くなり、早い時期に就寝してしまい、深夜や早朝に目が覚めてしまうパターンが特徴です。
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問題30
鎮痛薬としてモルヒネを使用している利用者に,医療職と連携した介護を 実践するときに留意すべき観察点として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.不眠
2.下痢
3.脈拍
4.呼吸
5.体温

解答(クリック)
正答:4
解説:モルヒネは強い鎮痛作用を持つ一方で、呼吸抑制という重大な副作用があります。呼吸抑制は、命に関わる重篤な状態につながる可能性があるため、介護において最も注意深く観察する必要があります。各解答の解説は以下となります。

解答1:不眠
モルヒネは眠気を誘う作用があるため、不眠は比較的まれな副作用です。

解答2:下痢
モルヒネは便秘を引き起こすことが多いですが、下痢も副作用として現れることがあります。

解答3:脈拍
モルヒネは脈拍に大きな影響を与えません。

解答5:体温
モルヒネは体温に影響を与えません。
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<領域:こころとからだのしくみ>発達と老化の理解

問題31
スキャモン(Scammon, R.E.)の発達曲線に関する次の記述のうち,適切なものを1つ選びなさい。

1.神経系の組織は,4歳ごろから急速に発達する。
2.筋骨格系の組織は,4歳ごろから急速に発達する。
3.生殖器系の組織は,12歳ごろから急速に発達する。
4.循環器系の組織は,20歳ごろから急速に発達する。
5.リンパ系の組織は,20歳ごろから急速に発達する。

解答(クリック)
正答:3
解説:スキャモン(Scammon, R.E.)の発達曲線は、人間の体の各組織の成長パターンを示したものです。スキャモンは4つの成長パターン(一般型、神経型、リンパ型、生殖型)を提唱しました。

・神経系の発達
神経系は出生直後から急速に発達し、4歳頃には成人の80%以上に達します。その後も緩やかに発達し、10歳前後でほぼ成人と同じレベルに達します。

・筋骨格系(一般型)の発達:
一般型には筋骨格系や内臓が含まれます。これらは出生直後から成長を始め、思春期に再び急速に発達しますが、4歳頃には特に急速な発達は見られません。

・生殖器系の発達:
生殖器系は、思春期(12歳ごろ)から急速に発達します。それまでは比較的緩やかな成長を示します。

・循環器系の発達
循環器系は一般型に含まれ、出生から成人期まで徐々に成長します。特に20歳頃から急速に発達することはありません。

・リンパ系の発達
リンパ系は幼少期に急速に発達し、10歳前後で最大に達し、その後は徐々に減少します。20歳頃に急速に発達することはありません。
このように各選択肢を確認すると、解答3が適切と言えます。
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問題32
幼稚園児のJさん(6歳,男 性 )には,広汎性発達障害(pervasive developmental disorder)がある。砂場で砂だんごを作り,きれいに並べることが 好きで,毎日,一人で砂だんごを作り続けている。ある日,園児が帰宅した後に,担任が台風に備えて砂場に青いシートをかけてお いた。翌朝,登園したJさんが,いつものように砂場に行くと,青いシートがかかっていた。Jさんはパニックになり,その場で泣き続け,なかなか落ち着くことができなかった。
担任は,Jさんにどのように対応すればよかったのか,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.前日に,「あしたは,台風が来るよ」と伝える。
2.前日に,「あしたは,台風が来るので砂場は使えないよ」と伝える。
3,前日に,「あしたは,おだんご屋さんは閉店です」と伝える。
4.その場で,「今日は,砂場は使えないよ」と伝える。
5.その場で,「今日は,おだんご屋さんは閉店です」と伝える。

解答(クリック)
正答:2
解説:広汎性発達障害(Pervasive Developmental Disorder, PDD)を持つ子どもは、予測できない変化や環境の変化に対して特に敏感であり、ルーチンが乱れると不安やパニックを引き起こすことがあります。このため、変化がある場合には事前にその変化について予告し、理解させておくことが重要です。

各解説は以下になります。

解答1:「あしたは,台風が来るよ」と伝える
台風が来ることを知らせるだけでは、Jさんにとって砂場が使えないという具体的な変化を予測するのが難しいです。

解答2:「あしたは,台風が来るので砂場は使えないよ」と伝える
台風が来ることとその影響(砂場が使えないこと)を具体的に伝えることで、Jさんが次の日に何が起こるかを予測でき、心の準備ができます。これが最も適切な対応です。

解答3:「あしたは,おだんご屋さんは閉店です」と伝える
具体的な理由(台風)が伝わらないため、Jさんが理解しにくい可能性があります。

解答4:その場で,「今日は,砂場は使えないよ」と伝える
その場で伝えるのでは、突然の変化にJさんが適応できずパニックを引き起こしやすいです。

解答5:その場で,「今日は,おだんご屋さんは閉店です」と伝える
これも同様に、突然の変化に対してJさんがパニックを起こす可能性が高いです。

したがって、最も適切な対応は解答に2と言えます。これにより、Jさんは事前に変化を予測し、心の準備をすることができます。
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問題33
生理的老化に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.環境によって起こる現象である。
2.訓練によって回復できる現象である。
3.個体の生命活動に有利にはたらく現象である。
4.人間固有の現象である。
5.遺伝的にプログラムされた現象である。

解答(クリック)
正答:5
解説:各解説は以下になります。

解答1:環境によって起こる現象である
生理的老化は、主に遺伝的要因によって引き起こされる現象です。環境要因も老化の進行に影響を与えることがありますが、基本的には遺伝的プログラムに基づいて進行します。

解答2:訓練によって回復できる現象である:
生理的老化は完全には回復できない現象です。運動や適切な生活習慣によって進行を遅らせることはできますが、訓練によって完全に回復することはできません。

解答3:個体の生命活動に有利にはたらく現象である:
生理的老化は一般的に生命活動に不利に働く現象です。身体機能や認知機能の低下など、老化に伴う様々な機能の低下が生命活動に影響を及ぼします。

解答4:人間固有の現象である:
老化は人間だけでなく、全ての多細胞生物に共通する現象です。したがって、人間固有の現象ではありません。

解答5:遺伝的にプログラムされた現象である:
生理的老化は、遺伝的な要因によってプログラムされた現象です。遺伝子に基づいて細胞や組織の機能が徐々に低下し、老化が進行します。
したがって、生理的老化に関する最も適切な記述は解答5問います。
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問題34
エイジズム(ageism)に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.高齢を理由にして,偏見をもったり差別したりすることである。
2.高齢になっても生産的な活動を行うことである。
3.高齢になることを嫌悪する心理のことである。
4.加齢に抵抗して,健康的に生きようとすることである。
5.加齢を受容して,活動的に生きようとすることである。

解答(クリック)
正答:1
解説:エイジズム(ageism)とは、年齢に基づく偏見や差別のことを指します。これは特に高齢者に対する否定的な態度や行動を指し、多くの社会で見られる問題です。各解説は以下になります。

解答1:高齢を理由にして,偏見をもったり差別したりすることである
これはエイジズムの定義そのものです。高齢者に対して不当な扱いをしたり、ネガティブなステレオタイプを持つことを指します。

解答2:高齢になっても生産的な活動を行うことである
これはエイジズムではなく、高齢者が活動的で生産的であることを示しています。

解答3:高齢になることを嫌悪する心理のことである
これはエイジズムの一部(高齢者に対する嫌悪感)を含んでいますが、エイジズムの全体像を表しているわけではありません。

解答4:加齢に抵抗して,健康的に生きようとすることである
これはエイジズムとは関係なく、個人が加齢に対抗し健康的な生活を送ろうとする姿勢を示しています。

解答5:加齢を受容して,活動的に生きようとすることである
これはエイジズムとは関係なく、加齢を受け入れて活動的に生きようとする姿勢を示しています。
したがって、エイジズムに関する最も適切な記述は解答1と言えます。
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問題35
Kさん(80歳,男性)は,40歳ごろから職場の健康診査で高血圧と高コレステロール血症(hypercholesterolemia)を指摘されていた。最近,階段を上るときに胸の痛みを感じていたが,しばらく休むと軽快していた。喉の違和感や嚥下痛(えんげつう)はない。今朝,朝食後から冷や汗を伴う激しい胸痛が起こり30分しても軽快しないので,救急車を呼んだ。Kさんに考えられる状況として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.喘息(ぜんそく /bronchial asthma)
2.肺炎(pneumonia)
3.脳梗塞(cerebral infarction)
4.心筋梗塞(myocardial infarction)
5.逆流性食道炎(reflux esophagitis)

解答(クリック)
正答:4
解説:Kさんの症状と既往歴から考えられる最も適切な診断を選択します。各解説は以下になります。

解答1:喘息(ぜんそく /bronchial asthma)
喘息は呼吸困難や喘鳴(ぜんめい)を主な症状としますが、Kさんの主訴である胸痛や冷や汗とは一致しません。

解答2:肺炎(pneumonia):
肺炎では発熱、咳、痰、呼吸困難などの症状が一般的です。Kさんの胸痛や冷や汗は肺炎の典型的な症状とは異なります。

解答3:脳梗塞(cerebral infarction)
脳梗塞は突然の片側の麻痺、言語障害、視覚障害などが主な症状であり、胸痛や冷や汗とは関係が薄いです。

解答4:心筋梗塞(myocardial infarction)
心筋梗塞は動脈硬化によって心臓の血流が遮断されることで起こります。典型的な症状は、激しい胸痛、冷や汗、息切れなどです。Kさんは既に高血圧と高コレステロール血症があり、胸痛が30分以上続いていることから、心筋梗塞の可能性が非常に高いです。

解答5:逆流性食道炎(reflux esophagitis)
逆流性食道炎は胸焼け、喉の違和感、嚥下痛などが主な症状です。Kさんにはこれらの症状がなく、胸痛の持続時間や冷や汗などの症状からは一致しません。
したがって、Kさんに考えられる最も適切な状況は解答4と言えます。
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問題36
次のうち,健康寿命の説明として,適切なものを1つ選びなさい。

1.0歳児の平均余命
2.65歳時の平均余命
3.65歳時の平均余命から介護期間を差し引いたもの
4.介護状態に至らずに死亡する人の平均寿命
5.健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間

解答(クリック)
正答:5
解説:健康寿命とは、単に生きている期間(平均寿命)ではなく、健康で自立して生活できる期間を指します。各解説は以下になります。

解答1:0歳児の平均余命
これは「平均寿命」を指します。健康寿命ではなく、出生時点から何歳まで生きるかの期待値です。

解答2:65歳時の平均余命
これは65歳からの「平均余命」を指します。健康寿命ではなく、65歳以降何歳まで生きるかの期待値です。

解答3:65歳時の平均余命から介護期間を差し引いたもの
これは健康寿命に近い概念ですが、健康寿命そのものではありません。介護を要する期間を差し引いた期間を指すため、概念としては合っていますが正確な表現ではありません。

解答4:介護状態に至らずに死亡する人の平均寿命
これは特定の条件(介護状態に至らないこと)を満たす人の平均寿命を指しますが、健康寿命の定義とは異なります。

解答5:健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間
これは健康寿命の正確な定義です。健康寿命は、健康上の問題で日常生活に制限がない期間を指します。

したがって、健康寿命の説明として最も適切なものは解答5と言えます。
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問題37
次のうち,前立腺肥大症(prostatic hypertrophy)に関する記述として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.抗利尿ホルモンが関与している。
2.症状が進むと無尿になる。
3.初期には頻尿が出現する。
4.進行すると透析の対象になる。
5.骨盤底筋訓練で回復が期待できる。

解答(クリック)
正答:3
解説:前立腺肥大症(prostatic hypertrophy)は、男性の前立腺が肥大することで尿道が圧迫され、排尿に関する様々な問題を引き起こす病気です。各解説は以下になります。

解答1:抗利尿ホルモンが関与している
抗利尿ホルモン(ADH)は、腎臓での水分の再吸収を調節するホルモンです。前立腺肥大症に直接関与しているわけではありません。

解答2:症状が進むと無尿になる
前立腺肥大症の症状が進行すると尿の流れが妨げられ、排尿困難や尿閉が起こることがありますが、完全に尿が出なくなる無尿は通常前立腺肥大症の直接的な結果ではありません。

解答3:初期には頻尿が出現する
前立腺肥大症の初期症状として頻尿がよく見られます。特に夜間頻尿が特徴的です。これは前立腺が尿道を圧迫することで膀胱が完全に空にならず、残尿感や頻尿を引き起こすためです。

解答4:進行すると透析の対象になる
前立腺肥大症が直接的に腎機能不全を引き起こすことは一般的ではありません。腎機能不全は通常他の原因で起こり、透析の対象となります。

解答5:骨盤底筋訓練で回復が期待できる
骨盤底筋訓練は尿失禁の治療には有効ですが、前立腺肥大症自体の治療には直接関与しません。前立腺肥大症の治療には薬物療法や手術が一般的です。
したがって、前立腺肥大症に関する記述として最も適切なものは解答3と言えます。
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問題38
次のうち,高齢期に多い筋骨格系の疾患に関する記述として,適切なものを1つ選びなさい。

1.骨粗鬆症(こつそしょうしょう /osteoporosis)は男性に多い。
2.変形性膝関節症(knee osteoarthritis)ではX脚に変形する。
3.関節リウマチ(rheumatoid arthritis)は軟骨の老化によって起こる。
4.腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう/lumbar spinal canal stenosis)では下肢のしびれがみられる。
5.サルコペニア(sarcopenia)は骨量の低下が特徴である。

解答(クリック)
正答:4
解説:各解説は以下になります。

解答1:骨粗鬆症(osteoporosis)は男性に多い
骨粗鬆症は女性に多い疾患です。特に閉経後の女性はエストロゲンの減少により骨密度が急激に低下するため、骨粗鬆症のリスクが高まります。

解答2:変形性膝関節症(knee osteoarthritis)ではX脚に変形する
変形性膝関節症では一般的にO脚(外反変形)が見られることが多いです。X脚(内反変形)は一般的ではありません。

解答3:関節リウマチ(rheumatoid arthritis)は軟骨の老化によって起こる
関節リウマチは自己免疫疾患であり、軟骨の老化が原因ではありません。免疫系が誤って自己の関節組織を攻撃することにより炎症と関節破壊が起こります。

解答4:腰部脊柱管狭窄症(lumbar spinal canal stenosis)では下肢のしびれがみられる
腰部脊柱管狭窄症では脊柱管が狭くなり、神経が圧迫されることで下肢のしびれや痛みが現れることが多いです。これは正しい記述です。

解答5:サルコペニア(sarcopenia)は骨量の低下が特徴である
サルコペニアは筋肉量と筋力の低下が特徴であり、骨量の低下は骨粗鬆症の特徴です。
したがって、高齢期に多い筋骨格系の疾患に関する記述として最も適切なものは解答4と言えます。
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<領域:こころとからだのしくみ>認知症の理解

問題39
高齢者の自動車運転免許に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。

1.75歳から免許更新時の認知機能検査が義務づけられている。
2.80歳から免許更新時の運転技能検査が義務づけられている。
3.軽度認知障害(mild cognitive impairment)と診断された人は運転免許取消しになる。
4.認知症(dementia)の人はサポートカー限定免許であれば運転が可能である。
5.認知症(dementia)による運転免許取消しの後,運転経歴証明書が交付される。
(注)「サポートカー限定免許」とは,道路交通法第91条の2の規定に基づく条件が付された免許のことである。

解答(クリック)
正答:1
解説:各解説は以下になります。

解答1:75歳から免許更新時の認知機能検査が義務づけられている。
不正解。日本では75歳以上の高齢者が免許を更新する際に認知機能検査が義務付けられています。

解答2:80歳から免許更新時の運転技能検査が義務づけられている。
不正解。運転技能検査の義務付けは特定の年齢ではなく、認知機能検査の結果やその他の要因に基づいて判断されます。

解答3:軽度認知障害(mild cognitive impairment)と診断された人は運転免許取消しになる。
不正解。軽度認知障害(MCI)と診断されても直ちに運転免許が取り消されるわけではなく、個別の判断が行われます。

解答4:認知症(dementia)の人はサポートカー限定免許であれば運転が可能である。
不正解。認知症と診断された場合、基本的には運転免許が取り消されます。

解答5:認知症(dementia)による運転免許取消しの後,運転経歴証明書が交付される。
正解。運転免許が取り消された後、希望者には運転経歴証明書が交付されます。
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問題40
認知症(dementia)の行動・心理症状(BPSD)であるアパシー(apathy) に関する次の記述のうち,適切なものを1つ選びなさい。

1.感情の起伏がみられない。
2.将来に希望がもてない。
3.気持ちが落ち込む。
4.理想どおりにいかず悩む。
5.自分を責める。

解答(クリック)
正答:1
解説:認知症(dementia)の行動・心理症状(BPSD)であるアパシー(apathy)に関する記述のうち、適切なものを選びます。
まず、アパシー(apathy)とは、一般的に「無気力」「無関心」「感情の平坦化」などを指し、特に意欲や興味の喪失が特徴です。各解説は以下になります。

解答1:感情の起伏がみられない。
これはアパシーの特徴を正しく捉えています。アパシーでは感情の平坦化が見られ、感情の起伏が乏しくなることが多いです。

解答2:将来に希望がもてない。
これはアパシーではなく、むしろうつ病の症状に近いです。アパシーは無関心や無気力が中心であり、必ずしも将来に希望が持てないという感情とは一致しません。

解答3:気持ちが落ち込む。
これもアパシーよりはうつ病の症状に該当します。アパシーでは「気持ちが落ち込む」というより、「感情が乏しくなる」ことが主です。

解答4:理想どおりにいかず悩む。
これはアパシーの症状ではなく、一般的な悩みや不安を示しています。

解答5:自分を責める。
これもアパシーの特徴ではなく、うつ病の症状に該当します。アパシーでは「自己評価」や「自己責任感」の低下が見られることが多いです。

以上から、アパシー(apathy)に関する適切なのは解答1と言えます。
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問題41
認知症(dementia)の人にみられる,せん妄に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.ゆっくりと発症する。
2.意識は清明である。
3.注意機能は保たれる。
4.体調の変化が誘因になる。
5.日中に多くみられる。

解答(クリック)
正答:4
解説:せん妄(delirium)は認知症の人に多く見られる急性の混乱状態です。各解説は以下になります。

解答1:ゆっくりと発症する。
不正解。せん妄は通常、急激に発症します。数時間から数日のうちに症状が現れることが多いです。

解答2:意識は清明である。
不正解。せん妄では意識が混濁し、注意力や集中力が低下します。

解答3:注意機能は保たれる。
不正解。せん妄の特徴の一つは、注意機能の低下です。

解答4:体調の変化が誘因になる。
正解。せん妄は体調の急激な変化(感染症、脱水、薬物の副作用など)が誘因となることが多いです。

解答5:日中に多くみられる。
不正解。せん妄は特に夜間に症状が悪化することが多いです。

従って、せん妄に関する最も適切な記述は解答4と言えます。
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問題42
レビー小体型認知症(dementia with Lewy bodies)にみられる歩行障害として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.しばらく歩くと足に痛みを感じて,休みながら歩く。
2.最初の一歩が踏み出しにくく,小刻みに歩く。
3.動きがぎこちなく,酔っぱらったように歩く。
4.下肢は伸展し,つま先を引きずるように歩く。
5.歩くごとに骨盤が傾き,腰を左右に振って歩く。

解答(クリック)
正答:2
解説:レビー小体型認知症は、パーキンソン症候群を伴うことが多く、これが歩行障害に影響します。レビー小体型認知症の歩行障害の特徴としては、小刻みな歩行や一歩を踏み出すことの難しさが含まれます。各解説は以下になります。

解答1:しばらく歩くと足に痛みを感じて,休みながら歩く。
これは間欠性跛行の症状であり、脊柱管狭窄症などに見られます。

解答2:最初の一歩が踏み出しにくく,小刻みに歩く。
これはレビー小体型認知症やパーキンソン病に典型的な歩行障害の特徴です。特に「小刻み歩行」や「フリージング現象」(歩き始めが困難になる現象)が見られます。

解答3:動きがぎこちなく,酔っぱらったように歩く。
これは小脳性失調症に見られる歩行障害の特徴です。

解答4:下肢は伸展し,つま先を引きずるように歩く。
これは痙性対麻痺の特徴であり、脊髄病変に関連します。

解答5:歩くごとに骨盤が傾き,腰を左右に振って歩く。
これは動揺歩行であり、筋ジストロフィーや股関節疾患に見られる歩行障害です。
以上から、レビー小体型認知症にみられる歩行障害として最も適切なものは解答2と言えます。
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問題43
次の記述のうち,若年性認知症(dementia with early onset)の特徴として, 最も適切なものを1つ選びなさい。

1.高齢の認知症(dementia)に比べて,症状の進行速度は緩やかなことが多い。
2.男性よりも女性の発症者が多い。
3.50 歳代よりも 30 歳代の有病率が高い。
4.特定健康診査で発見されることが多い。
5.高齢の認知症(dementia)に比べて,就労支援が必要になることが多い。

解答(クリック)
正答:5
解説:若年性認知症は、通常65歳未満で発症する認知症を指します。各解説は以下になります。

解答1:高齢の認知症(dementia)に比べて,症状の進行速度は緩やかなことが多い。
不正解。若年性認知症の進行速度は、高齢の認知症と比較して必ずしも緩やかとは言えません。むしろ、進行が速い場合もあります。

解答2:男性よりも女性の発症者が多い。
不正解。若年性認知症の発症率は男女間で大きな差がないか、男性の方が若干高いとされています。

解答3:50 歳代よりも 30 歳代の有病率が高い。
不正解。若年性認知症は30歳代よりも50歳代での発症が多いです。

解答4:特定健康診査で発見されることが多い。
不正解。特定健康診査は主に生活習慣病の早期発見を目的としており、認知症の早期発見に特化しているわけではありません。若年性認知症は、しばしば職場での業務の困難さや日常生活での問題を通じて発見されることが多いです。

解答5:高齢の認知症(dementia)に比べて,就労支援が必要になることが多い。
正解。若年性認知症は働き盛りの年代に発症することが多いため、就労支援が必要になる場合が多いです。

以上から、若年性認知症の特徴として最も適切なものは解答5と言えます。
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問題44
Lさん(78 歳,女性,要介護 1 )は, 3年前にアルツハイマー型認知症 (dementia of the Alzheimerʼs type)と診断された。訪問介護(ホームヘルプサービ ス)を利用し,夫の介護を受けながら二人で暮らしている。ある日,訪問介護員 (ホームヘルパー)が訪問すると夫から,「用事で外出しようとすると『外で女性に 会っている』と言って興奮することが増えて困っている」と相談を受けた。 Lさんの症状に該当するものとして,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.誤認
2.観念失行
3.嫉妬妄想
4.視覚失認
5.幻視

解答(クリック)
正答:3
解説:問題文を読むと、Lさんは夫が外出しようとすると「外で女性に会っている」と言って興奮することが増えているという症状が見られます。これは、Lさんが夫に対して不合理な疑いを持っていることを示しています。この症状が最も適切に表現されているものを選びます。各解説は以下になります。

解答1:誤認
誤認とは、人や物を誤って認識することですが、Lさんの症状は具体的な誤認とは言えません。

解答2:観念失行
観念失行は、行動や動作を計画的に行うことができなくなる症状で、Lさんのケースとは直接関係がありません。

解答3:嫉妬妄想
嫉妬妄想は、配偶者が不貞を働いているという妄想を抱くことです。Lさんの「外で女性に会っている」という発言は、この嫉妬妄想に該当します。

解答4:視覚失認
視覚失認は、視覚情報を正しく認識できない症状ですが、Lさんの症状には当てはまりません。

解答5:幻視
幻視は、実際には存在しないものが見えるという幻覚の一種です。Lさんの症状は幻覚ではありません。

以上から、Lさんの症状に最も該当するものは解答3と言えます。
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問題45
認知機能障害による生活への影響に関する記述として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.遂行機能障害により,自宅がわからない。
2.記憶障害により,出された食事を食べない。
3.相貌失認により,目の前の家族がわからない。
4.視空間認知障害により,今日の日付がわからない。
5.病識低下により,うつ状態になりやすい。

解答(クリック)
正答:3
解説:認知機能障害による生活への影響に関する記述の中で、最も適切なものを選びます。各解説は以下になります。

解答1:遂行機能障害により,自宅がわからない。
遂行機能障害とは、計画や段取りを立てて実行する能力が低下することです。自宅がわからなくなるのは場所の認識や記憶の問題であり、遂行機能障害の直接の影響ではありません。

解答2:記憶障害により,出された食事を食べない。
記憶障害は、記憶の保持や想起が困難になることです。出された食事を食べない理由としては記憶障害が考えられますが、必ずしも典型的な症状とは言えません。むしろ、食事をしたことを忘れてしまうことが多いです。

解答3:相貌失認により,目の前の家族がわからない。
相貌失認は、顔を認識する能力が低下する障害で、これは非常に典型的な症状です。目の前の家族の顔を認識できないのは相貌失認の影響です。

解答4:視空間認知障害により,今日の日付がわからない。
視空間認知障害は、空間を正しく認識できない障害です。日付がわからなくなるのは視空間認知障害ではなく、記憶障害や時間の認識の問題です。

解答5:病識低下により,うつ状態になりやすい。
病識低下は、自分が病気であるという認識が低下することです。これ自体が直接的にうつ状態になりやすくするわけではありません。むしろ、病識があることがうつ状態に繋がることが多いです。

以上から、認知機能障害による生活への影響に関する記述として最も適切なものは解答3と言えます。
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問題46
バリデーション(validation)に基づく,認知症(dementia)の人の動きや感 情に合わせるコミュニケーション技法として,正しいものを1つ選びなさい。

1.センタリング(centering)
2.リフレージング(rephrasing)
3.レミニシング(reminiscing)
4.ミラーリング(mirroring)
5.カリブレーション(calibration)

解答(クリック)
正答:4、5
解説:
バリデーション(validation)は、認知症の人の感情や行動を尊重し、共感を持って接するコミュニケーション技法です。認知症の人の動きや感情に合わせる技法として正しいものを選びます。各解説は以下になります。

解答1:センタリング(centering)
これは自分の気持ちや考えを落ち着け、集中させる技法です。バリデーションのコミュニケーション技法としては直接的ではありません。

解答2:リフレージング(rephrasing)
これは相手の言ったことを別の言葉で言い直す技法です。バリデーションの一部として使われることはありますが、動きや感情に合わせる技法ではありません。

解答3:レミニシング(reminiscing)
これは過去の思い出を語ることです。認知症ケアにおいて有用ですが、動きや感情に合わせることを直接的に示しているわけではありません。

解答4:ミラーリング(mirroring)
これは相手の動作や感情を鏡のように反映させる技法で、相手の動きや感情に合わせることができます。バリデーションの技法の一つとして適切です。

解答5:カリブレーション(calibration)
これは相手の反応や状況を観察し、それに合わせて自分の行動を調整する技法です。

以上から、バリデーションに基づく、認知症の人の動きや感情に合わせるコミュニケーション技法として最も適切なものは解答4と5と言えます。
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問題47
Mさん(80 歳,女性,要介護 1 )は,アルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimerʼs type)であり, 3日前に認知症対応型共同生活介護(認知症高齢者グループホーム)に入居した。主治医から向精神薬が処方されている。居室では 穏やかに過ごしていた。夕食後,表情が険しくなり,「こんなところにはいられません。私は家に帰ります」と大声を上げ,ほかの利用者にも,「あなたも一緒に帰り ましょう」と声をかけて皆が落ち着かなくなることがあった。 Mさんの介護を検討するときに優先することとして,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.Mさんが訴えている内容
2.Mさんの日中の過ごし方
3.ほかの利用者が落ち着かなくなったこと
4.対応に困ったこと
5.薬が効かなかったこと

解答(クリック)
正答:1
解説:Mさんの介護を検討する際に優先することを選びます。問題の文脈を考慮すると、Mさんが「こんなところにはいられません。私は家に帰ります」と大声を上げ、他の利用者にも帰宅を促している状況に対して、どの対応が最も適切かを見極めます。

解答1:Mさんが訴えている内容
これはMさんの感情やニーズを理解しようとするもので、最も重要なアプローチです。Mさんの不安やストレスの原因を理解し、それに対応することで、彼女の状態を改善するための手がかりが得られます。

解答2:Mさんの日中の過ごし方
日中の過ごし方も重要ですが、今この状況に対して最優先すべき問題とは言えません。

解答3:ほかの利用者が落ち着かなくなったこと
ほかの利用者の影響も重要ですが、まずはMさんの問題を解決することが先決です。Mさんの不安を解消することが他の利用者の落ち着きにもつながると考えられます。

解答4:対応に困ったこと
対応の困難さも考慮すべきですが、Mさんの訴えを理解し解決することが最優先です。

解答5:薬が効かなかったこと
薬の効き具合も重要ですが、まずはMさんが訴えている具体的な問題に対応することが優先されるべきです。

以上から、Mさんの介護を検討する際に優先することとして最も適切なのは解答1と言えます。
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問題48
Aさん(80 歳,男性,要介護 1 )は,認知症(dementia)で,妻の介護を受 けながら二人で暮らしている。「夫は昼夜逆転がある。在宅介護を続けたいが,私が体調を崩し数日間の入院が必要になった」と言う妻に提案する,Aさんへの介護 サービスとして,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.認知症対応型通所介護(認知症対応型デイサービス)
2.短期入所生活介護(ショートステイ)
3.認知症対応型共同生活介護(認知症高齢者グループホーム)
4.特定施設入居者生活介護
5.介護老人福祉施設

解答(クリック)
正答:2
解説:Aさんの妻が数日間の入院が必要であるため、Aさんへの介護サービスとして最も適切なものを選びます。この状況では、妻が不在の間にAさんの安全とケアを確保するために、短期間の介護が必要です。

解答1:認知症対応型通所介護(認知症対応型デイサービス)
デイサービスは日中のみの利用であり、妻が入院する数日間の24時間の介護には適していません。

解答2:短期入所生活介護(ショートステイ)
ショートステイは、短期間の入所が可能な施設で、妻が入院している間の数日間、Aさんを預かることができます。これは短期間の介護が必要な場合に最も適しています。

解答3:認知症対応型共同生活介護(認知症高齢者グループホーム)
グループホームは長期的な入居を前提とした施設であり、数日間の利用には適していません。

解答4:特定施設入居者生活介護
これは特定の施設に長期的に入居する形態のもので、短期間の入所には適していません。

解答5:介護老人福祉施設
これは特養(特別養護老人ホーム)であり、長期的な入所が前提です。短期間の利用には適していません。

以上から、Aさんへの介護サービスとして最も適切なものは解答2と言えます。
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<領域:こころとからだのしくみ>障害の理解

問題49
次のうち,ノーマライゼーション(normalization)の原理を盛り込んだ法律(いわゆる「1959年法」)を制定した最初の国として,正しいものを 1 つ選びなさい。

1.デンマーク
2.イギリス
3.アメリカ
4.スウェーデン
5.ノルウェー

解答(クリック)
正答:1
解説:1959年、デンマークで知的障害者福祉法が成立しました。この法律は、知的障害者が一般市民と同じ権利と生活機会を享受できるよう、ノーマライゼーションの理念に基づいて制定されました。
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問題50
法定後見制度において,成年後見人等を選任する機関等として,正しいものを1つ選びなさい。

1.法務局
2.家庭裁判所
3.都道府県知事
4.市町村長
5.福祉事務所

解答(クリック)
正答:2
解説:法定後見制度は、精神的な障害などにより判断能力が不十分な成人を保護するための制度です。成年後見人、保佐人、補助人などが選任され、本人の生活や財産を保護・管理する役割を果たします。この制度における成年後見人等の選任は、家庭裁判所が行います。家庭裁判所は、本人の状況や希望、候補者の適性などを考慮して、最適な後見人等を選任します。他の選択肢である法務局、都道府県知事、市町村長、福祉事務所は、この選任に直接関与しません。
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問題51
次の記述のうち,障害を受容した心理的段階にみられる言動として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.障害があるという自覚がない。
2.周囲に不満をぶつける。
3.自分が悪いと悲観する。
4.価値観が転換し始める。
5.できることに目を向けて行動する。

解答(クリック)
正答:5
解説:この問題は、障害を受容する過程における心理的段階を問うものです。一般的に、障害の受容は心理学的にいくつかの段階を経て進行するとされています。各解説は以下になります。

解答1:障害があるという自覚がない。
これは否認の段階です。障害の存在を認めたくないために、無意識にそれを否定している状態です。

解答2:周囲に不満をぶつける。
これは怒りの段階です。障害を認識しながらも、その不公平さや理不尽さに対して怒りを感じ、周囲にその感情をぶつけることが見られます。

解答3:自分が悪いと悲観する。
これは抑うつの段階です。障害を受け入れる過程で、自分自身を責めたり、絶望感を抱いたりすることがあります。

解答4:価値観が転換し始める。
これは受容の段階に近づいている状態です。障害を受け入れ、新しい価値観や生き方を模索し始めることが特徴です。

解答5:できることに目を向けて行動する。
これは完全に受容した段階です。障害を受け入れ、その中で自分ができることに焦点を当て、前向きに行動する状態です。

従って、解答5が正解と言えます。
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問題52
統合失調症(schizophrenia)の特徴的な症状として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.振戦せん妄
2.妄想
3.強迫性障害
4.抑うつ気分
5.健忘

解答(クリック)
正答:2
解説:統合失調症(schizophrenia)は、主に思考や感情、行動に影響を及ぼす精神疾患ですが、各解説は以下になります。

解答1:振戦せん妄
振戦せん妄は、身体の振戦(震え)と混乱や幻覚を伴う急性の意識障害状態です。主にアルコールや薬物の離脱症状などで見られることがありますが、統合失調症の特徴的な症状ではありません。

解答2:妄想
妄想は、現実に基づかない強固な信念を持つことです。統合失調症では、被害妄想(誰かが自分を害そうとしていると信じる)、誇大妄想(自分が特別な力や使命を持っていると信じる)などの妄想がしばしば見られます。これは統合失調症の特徴的な症状の一つです。

解答3:強迫性障害
強迫性障害は、強迫観念(繰り返し浮かぶ不安な考え)や強迫行為(その考えを打ち消すために繰り返す行動)が特徴の障害です。統合失調症とは異なる病態です。

解答4:抑うつ気分
抑うつ気分は、持続的な悲しみや興味の喪失などを特徴とする気分障害です。統合失調症の一部の患者で抑うつが見られることがありますが、これは主要な特徴ではありません。

解答5:健忘
健忘は記憶喪失のことを指し、認知症や一部の脳損傷、心理的トラウマなどで見られる症状です。統合失調症の主要な症状ではありません。

従って、解答2が適切だと言えます。

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問題53
Bさん(60歳,男性)は,一人暮らしをしている。糖尿病性網膜症(diabetic retinopathy)による視覚障害(身体障害者手帳1級)があり,末梢神経障害(まっしょうしんけいしょうがい)の症状がでている。Bさんの日常生活において,介護福祉職が留意すべき点として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.水晶体の白濁
2.口腔粘膜(こうくうねんまく)や外陰部の潰瘍
3.振戦や筋固縮
4.足先の傷や壊疽(えそ)などの病変
5.感音性の難聴

解答(クリック)
正答:4
解説:糖尿病性網膜症と末梢神経障害のあるBさんの日常生活において、介護福祉職が留意すべき点について考えます。各解説は以下になります。

解答1:水晶体の白濁
水晶体の白濁は白内障の症状です。糖尿病が原因で発生することもありますが、網膜症や末梢神経障害と直接的な関連はありません。

解答2:口腔粘膜や外陰部の潰瘍
糖尿病患者では、感染症に対する抵抗力が低下し、潰瘍ができやすい状態になることがあります。しかし、これも末梢神経障害の主要な留意点とは言えません。

解答3:振戦や筋固縮
これらの症状はパーキンソン病や他の神経疾患で見られるもので、糖尿病性網膜症や末梢神経障害とは直接関連がありません。

解答4:足先の傷や壊疽などの病変
糖尿病性末梢神経障害では、足先の感覚が鈍くなるため、気づかないうちに傷ができたり、感染が進行して壊疽に至ることがあります。これが糖尿病患者にとって最も注意すべき症状の一つです。適切なフットケアや観察が必要です。

解答5:感音性の難聴
感音性難聴は主に加齢や音響外傷などが原因で、糖尿病や末梢神経障害とは直接関連がありません。

以上から、解答4が適切だと言えます。

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問題54
Cさん(55歳,男性)は, 5年前に筋萎縮性側索硬化症(amyotrophic lateral sclerosis:ALS)と診断された。現在は症状が進行して,日常生活動作に介護が必要で,自宅では電動車いすと特殊寝台を使用している。
次の記述のうち,Cさんの現在の状態として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.誤嚥(ごえん)せずに食事することが可能である。
2.明瞭に話すことができる。
3.身体の痛みがわかる。
4.自力で痰(たん)を排出できる。
5.箸を上手に使える。

解答(クリック)
正答:3
解説:筋萎縮性側索硬化症(ALS)は、運動ニューロンが徐々に機能を失う進行性の神経疾患です。ALS患者は、筋力低下や筋肉の萎縮が進行し、さまざまな身体機能が失われていきます。各解説は以下になります。

解答1:誤嚥せずに食事することが可能である。
ALSでは、進行に伴い嚥下筋も影響を受けるため、誤嚥のリスクが高まります。多くのALS患者は、進行段階では誤嚥のリスクがあるため、食事に注意が必要です。

解答2:明瞭に話すことができる。
ALSの進行により、言語を司る筋肉も萎縮し、発話が困難になります。多くのALS患者は、症状の進行に伴い明瞭に話すことができなくなります。

解答3:身体の痛みがわかる。
ALSは運動ニューロン疾患であり、感覚神経は通常影響を受けません。したがって、身体の痛みを感じることができます。これはALSの特徴の一つです。

解答4:自力で痰を排出できる。
ALSの進行により、呼吸筋も弱くなるため、痰の排出が困難になります。多くの患者は、痰の排出に補助が必要です。

解答5:箸を上手に使える。
ALSの進行により、手や指の細かい動作も次第に困難になります。箸を使うような細かい動作が難しくなるのが一般的です。

以上から解答3が最適だと言えます。

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問題55
Dさん(36歳,女性,療育手帳所持)は,一人暮らしをしながら地域の作 業所に通っている。身の回りのことはほとんど自分でできるが,お金の計算,特に計画的にお金を使うのが苦手だった。そこで,社会福祉協議会の生活支援員と一緒に銀行へ行って,1週間ごとにお金をおろして生活するようになった。小遣い帳に 記録をするようにアドバイスを受けて,お金を計画的に使うことができるように なった。次のうち,Dさんが活用した支援を実施する事業として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.障害者相談支援事業
2.自立生活援助事業
3.日常生活自立支援事業
4.成年後見制度利用支援事業
5.日常生活用具給付等事業

解答(クリック)
正答:3
解説:この問題では、Dさんが活用した支援を実施する事業として最も適切なものを選びます。Dさんの状況を考慮すると、お金の計算や計画的な使い方に関する支援が提供されています。各解説は以下になります。

解答1:障害者相談支援事業
障害者相談支援事業は、障害者やその家族に対して、生活全般に関する相談を受け、必要な情報提供や助言を行う事業です。具体的な生活支援や金銭管理の支援というよりは、相談全般に関するものです。

解答2:自立生活援助事業
自立生活援助事業は、障害者が自立した生活を送るための支援を提供するものです。具体的には、生活技能の向上や社会参加の支援などが含まれますが、金銭管理に特化した支援ではありません。

解答3:日常生活自立支援事業
日常生活自立支援事業は、障害者や高齢者が自立して生活できるように、金銭管理や日常生活の支援を提供する事業です。具体的には、銀行への同行や生活費の計画的な管理、小遣い帳の記入の支援などが含まれます。Dさんの状況に最も合致します。

解答4:成年後見制度利用支援事業
成年後見制度利用支援事業は、判断能力が不十分な人に対して、財産管理や身上監護を行う成年後見人を選任するための支援を提供する事業です。Dさんのケースでは、成年後見制度の支援を受けているわけではありません。

解答5:日常生活用具給付等事業
日常生活用具給付等事業は、障害者が日常生活を送るために必要な用具を給付する事業です。具体的には、補装具や自助具の提供などが含まれます。金銭管理の支援とは異なります。

従って、正解解答3と言えます。

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問題56
次のうち,障害の特性に応じた休憩時間の調整など,柔軟に対応することで障害者の権利を確保する考え方を示すものとして,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.全人間的復権
2.合理的配慮
3.自立生活運動
4.意思決定支援
5.共同生活援助

解答(クリック)
正答:2
解説:各解説は以下になります。

解答1:全人間的復権
全人間的復権は、障害者や社会的弱者が人間としての尊厳を取り戻すことを指します。これは広範な理念であり、具体的な調整や配慮の実施を直接示すものではありません。

解答2:合理的配慮
合理的配慮とは、障害者が他の人と平等に権利を享受できるように、個々のニーズに応じた適切な変更や調整を行うことです。これには、休憩時間の調整や環境の整備などが含まれます。合理的配慮は、障害者権利条約や障害者差別解消法で重要な概念とされています。

解答3:自立生活運動
自立生活運動は、障害者が自分の生活を自分で決め、自立した生活を送るための支援を求める運動です。具体的な調整や配慮の実施ではなく、全体的な自立と支援を求める運動です。

解答4:意思決定支援
意思決定支援は、障害者が自分の意思を表明し、自らの選択を行うことを支援する考え方です。これは主に意思決定を支えるための支援を指します。

解答5:共同生活援助
共同生活援助は、障害者が共同で生活するための支援を提供するもので、グループホームなどでの生活支援を指します。これは個別の調整や配慮ではありません。

従って、正解は解答2と言えます。

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問題57
「障害者総合支援法」において,障害福祉サービスを利用する人の意向のもとにサービス等利用計画案を作成する事業所に置かなければならない専門職として, 最も適切なものを1つ選びなさい。

1.介護支援専門員(ケアマネジャー)
2.社会福祉士
3.介護福祉士
4.民生委員
5.相談支援専門員
(注)「障害者総合支援法」とは,「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」のことである。

解答(クリック)
正答:5
解説:「障害者総合支援法」において、障害福祉サービスを利用する人の意向のもとにサービス等利用計画案を作成する事業所に置かなければならない専門職について検討します。各解説は以下になります。

解答1:介護支援専門員(ケアマネジャー)
介護支援専門員(ケアマネジャー)は、主に介護保険制度に基づき、高齢者のケアプランを作成する専門職です。障害福祉サービスの計画作成ではありません。

解答2:社会福祉士
社会福祉士は、広範な社会福祉業務を行う専門職であり、相談援助や福祉サービスの提供を行いますが、「障害者総合支援法」に基づく特定の計画作成を行う職種とは指定されていません。

解答3:介護福祉士
介護福祉士は、身体介護や生活援助を行う専門職であり、直接的な介護サービスの提供に携わります。計画作成の専門職ではありません。

解答4:民生委員
民生委員は、地域社会において住民の福祉を向上させるための役割を持つボランティアです。計画作成の専門職ではありません。

解答5:相談支援専門員
相談支援専門員は、「障害者総合支援法」に基づいて、障害福祉サービスの利用者の意向をもとにサービス等利用計画案を作成する専門職です。この職種が、法に基づく計画作成を行うために必要な専門職とされています。

従って、正解は解答5と言えます。
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問題58
家族の介護力をアセスメントするときの視点に関する記述として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.障害者個人のニーズを重視する。
2.家族のニーズを重視する。
3.家族構成員の主観の共通部分を重視する。
4.家族を構成する個人と家族全体の生活を見る。
5.支援者の視点や価値観を基準にする。

解答(クリック)
正答:4
解説:家族の介護力をアセスメントするときには、単に個々の要素を見ていくのではなく、全体的な視点で家族の状況を評価することが重要です。各解説は以下になります。

解答1:障害者個人のニーズを重視する。
これは障害者個人のニーズを評価するもので、家族全体の介護力をアセスメントする際には不十分です。

解答2:家族のニーズを重視する。
家族のニーズも重要ですが、家族全体の介護力を評価するためには、個々のニーズだけでなく、全体としての機能や状況も考慮する必要があります。

解答3:家族構成員の主観の共通部分を重視する。
主観的な意見の共通部分も参考になりますが、これだけでは家族全体の介護力を十分に評価することはできません。

解答4:家族を構成する個人と家族全体の生活を見る。
これは家族の介護力を総合的に評価するために重要な視点です。家族を構成する個々のメンバーの状況や能力、そして家族全体のダイナミクスや生活全体を考慮することで、より正確なアセスメントが可能になります。

解答5:支援者の視点や価値観を基準にする。
支援者の視点や価値観は参考になるかもしれませんが、これを基準にすることは適切ではありません。アセスメントは支援者の主観に左右されるべきではなく、家族全体の状況やニーズに基づいて行われるべきです。

従って、正解は解答4と言えます。
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<領域:医療的ケア>医療的ケア

問題59
次の記述のうち,喀痰吸引等を実施する訪問介護事業所として登録するときに,事業所が行うべき事項として,正しいものを1つ選びなさい。

1.登録研修機関になる。
2.医師が設置する安全委員会に参加する。
3.喀痰吸引等計画書(かくたんきゅういんとうけいかくしょ)の作成を看護師に依頼する。
4.介護支援専門員(ケアマネジャー)の文書による指示を受ける。
5.医療関係者との連携体制を確保する。

解答(クリック)
正答:4
解説:喀痰吸引等を実施する訪問介護事業所として登録する際に、事業所が行うべき事項として正しいものを1つ選ぶ問題です。各解説は以下になります。

解答1:登録研修機関になる
訪問介護事業所として登録することと、登録研修機関になることは別の役割です。登録研修機関は、介護職員などに対して喀痰吸引等の研修を行う機関を指します。

解答2:医師が設置する安全委員会に参加する
訪問介護事業所が必ず医師の設置する安全委員会に参加する必要はありません。このような具体的な委員会参加の規定はありません。

解答3:喀痰吸引等計画書の作成を看護師に依頼する
喀痰吸引等の計画書は訪問介護事業所が作成する必要がありますが、それを看護師に依頼する義務は明示されていません。

解答4:介護支援専門員(ケアマネジャー)の文書による指示を受ける
喀痰吸引等の実施に関して、直接的に介護支援専門員の文書指示を必要とする規定はありません。

解答5:医療関係者との連携体制を確保する
訪問介護事業所が喀痰吸引等を実施する際には、医療的なケアが必要となるため、医療関係者との連携体制を確保することが求められます。これは正しい選択肢です。

したがって、正しいのは解答5と言えます。
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問題60
次のうち,呼吸器官の部位の説明に関する記述として,正しいものを1つ選びなさい。

1鼻腔(びくう)は,上葉・中葉・下葉に分かれている。
2咽頭は,左右に分岐している。
3.喉頭は,食べ物の通り道である。
4.気管は,空気の通り道である。
5.肺は,腹腔内(ふくくうない)にある。

解答(クリック)
正答:4
解説:呼吸器官の部位の説明に関する正しい記述を選ぶ問題です。各解説は以下になります。

解答1:鼻腔(びくう)は、上葉・中葉・下葉に分かれている。
鼻腔は鼻の内部の空間であり、上葉・中葉・下葉に分かれているのは肺です。したがって、この記述は誤りです。

解答2:咽頭は、左右に分岐している。
咽頭は喉の奥の部分で、食道と気管に続く一つの空間であり、左右に分岐はしていません。この記述は誤りです。

解答3:喉頭は、食べ物の通り道である。
喉頭は声帯がある場所で、空気の通り道です。食べ物の通り道は食道です。この記述は誤りです。

解答4:気管は、空気の通り道である。
気管は空気を肺に運ぶための通り道です。この記述は正しいです。

解答5:肺は、腹腔内(ふくくうない)にある。
肺は胸腔内にあり、腹腔には胃や腸などの消化器官があります。この記述は誤りです。

したがって、正しい選択肢は解答4と言えます。
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問題61
次のうち,痰(たん) の吸引の準備に関する記述として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.吸引器は,陰圧になることを確認する。
2.吸引びんは,滅菌したものを用意する。
3.吸引チューブのサイズは,痰(たん)の量に応じたものにする。
4.洗浄水は,決められた消毒薬を入れておく。
5.清浄綿は,次亜塩素酸ナトリウムに浸しておく。

解答(クリック)
正答:1
解説:痰の吸引の準備に関する記述として、最も適切なものを選ぶ問題です。各解説は以下になります。

解答1:吸引器は、陰圧になることを確認する。
吸引器を使用する際には、陰圧が正しく機能することを確認することが重要です。陰圧が適切でないと、痰を効果的に吸引できない可能性があります。

解答2:吸引びんは、滅菌したものを用意する。
吸引びんが滅菌されていることは重要ですが、使用する前に滅菌するのが必須とされる場合と、清潔を保つことで十分とされる場合があります。

解答3:吸引チューブのサイズは、痰の量に応じたものにする。
吸引チューブのサイズは、痰の量ではなく、気道のサイズや患者の状態に応じて選択します。

解答4:洗浄水は、決められた消毒薬を入れておく。
洗浄水には消毒薬を入れる必要はありません。通常は生理食塩水や蒸留水などを使用します。

解答5:清浄綿は、次亜塩素酸ナトリウムに浸しておく。
次亜塩素酸ナトリウムは強力な消毒薬であり、清浄綿に浸して使用することは適切ではありません。通常、アルコール消毒液などを使用します。

したがって、最も適切な選択肢は解答1と言えます。
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問題62
次のうち,経管栄養で起こるトラブルに関する記述として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.チューブの誤挿入は,下痢を起こす可能性がある。
2.注入速度が速いときは,嘔吐(おうと)を起こす可能性がある。
3.注入物の温度の調整不良は,脱水を起こす可能性がある。
4.注入物の濃度の間違いは,感染を起こす可能性がある。
5.注入中の姿勢の不良は,便秘を起こす可能性がある。

解答(クリック)
正答:2
解説:経管栄養で起こるトラブルに関する記述として最も適切なものを選ぶ問題です。各解説は以下になります。

解答1:チューブの誤挿入は、下痢を起こす可能性がある。
チューブの誤挿入は、誤嚥や肺への誤挿入など、より重篤な問題を引き起こす可能性があります。下痢は直接的には関係ありません。

解答2:注入速度が速いときは、嘔吐を起こす可能性がある。
経管栄養の注入速度が速すぎると、胃が急激に膨張し、嘔吐を引き起こす可能性があります。この記述は適切です。

解答3:注入物の温度の調整不良は、脱水を起こす可能性がある。
注入物の温度が不適切であると胃腸の不快感を引き起こす可能性がありますが、脱水は直接関係しません。

解答4:注入物の濃度の間違いは、感染を起こす可能性がある。
注入物の濃度が適切でない場合、消化不良や下痢などの問題を引き起こす可能性はありますが、感染とは直接関係しません。

解答5:注入中の姿勢の不良は、便秘を起こす可能性がある。
注入中の姿勢が不適切であると、誤嚥や逆流のリスクが高まりますが、便秘とは直接関係しません。

したがって、最も適切な選択肢は解答2と言えます。
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問題63
問題Eさん(75歳,女性)は,介護老人福祉施設に入所している。脳梗塞 (cerebral infarction)の後遺症があり,介護福祉士が胃ろうによる経管栄養を行っている。ある日,半座位で栄養剤の注入を開始し,半分程度を順調に注入したところで,体調に変わりがないかを聞くと,「少しお腹が張ってきたような気がする」とEさんは答えた。意識レベルや顔色に変化はなく,腹痛や嘔気(おうき)はない。 次のうち,介護福祉士が看護職員に相談する前に行う対応として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.嘔吐(おうと)していないので,そのまま様子をみる。
2.仰臥位(背臥位)にする。
3.腹部が圧迫されていないかを確認する。
4.注入速度を速める。
5.栄養剤の注入を終了する。

解答(クリック)
正答:3
解説:Eさんの状況に対して、介護福祉士が看護職員に相談する前に行う対応として最も適切なものを選ぶ問題です。各解説は以下になります。

解答1:嘔吐していないので、そのまま様子をみる。
お腹が張る感じがある場合、単に様子を見るだけではなく何らかの対応が必要です。この選択は適切ではありません。

解答2:仰臥位(背臥位)にする。
仰臥位にすることで胃内容物が逆流するリスクが高まるため、適切ではありません。

解答3:腹部が圧迫されていないかを確認する。
お腹が張る感じがある場合、まず腹部が圧迫されていないか確認することは重要です。腹部の圧迫が原因であれば、それを解消することで症状が改善する可能性があります。この選択は適切です。

解答4:注入速度を速める。
注入速度を速めると、さらにお腹の張りを悪化させる可能性があるため、適切ではありません。

解答5:栄養剤の注入を終了する。
お腹が張る感じがある場合、一旦栄養剤の注入を終了して様子を見ることは一つの対応ですが、まずは腹部の圧迫を確認する方が優先されます。

したがって、最も適切な選択肢は解答3と言えます。
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<領域:介護>介護の基本

問題64
介護を取り巻く状況に関する次の記述のうち,最も適切なものを 1つ選びなさい。

1.ダブルケアとは,夫婦が助け合って子育てをすることである。
2.要介護・要支援の認定者数は,介護保険制度の導入時から年々減少している。
3.家族介護を支えていた家制度は,地域包括ケアシステムによって廃止された。
4.要介護・要支援の認定者のいる三世代世帯の構成割合は,介護保険制度の導入時から年々増加している。
5.家族が担っていた介護の役割は,家族機能の低下によって社会で代替する必要が生じた。

解答(クリック)
正答:5
解説:各解説は以下になります。

解答1:ダブルケアとは,夫婦が助け合って子育てをすることである。
誤りです。ダブルケアとは、介護と子育てを同時に行うことを指します。

解答2:要介護・要支援の認定者数は,介護保険制度の導入時から年々減少している。
誤りです。要介護・要支援の認定者数は、高齢化の進行に伴い増加しています。

解答3:家族介護を支えていた家制度は,地域包括ケアシステムによって廃止された。
誤りです。家制度の廃止は戦後の民法改正によるもので、地域包括ケアシステムとは無関係です。

解答4:要介護・要支援の認定者のいる三世代世帯の構成割合は,介護保険制度の導入時から年々増加している。
誤りです。三世代世帯は減少傾向にあり、核家族化が進んでいます。

解答5:家族が担っていた介護の役割は,家族機能の低下によって社会で代替する必要が生じた。
正しいです。核家族化や女性の社会進出などにより、従来家族が担っていた介護の役割を社会が補完する必要が生じ、介護保険制度などが整備されました。
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問題65
介護福祉士に関する次の記述のうち,適切なものを1つ選びなさい。

1.傷病者に対する療養上の世話又は診療の補助を業とする。
2.喀痰吸引(かくたんきゅういん)を行うときは市町村の窓口に申請する。
3.業務独占の資格である。
4.資格を更新するために5年ごとに研修を受講する。
5.信用を傷つけるような行為は禁止されている。

解答(クリック)
正答:5
解説:各解説は以下になります。

解答1:傷病者に対する療養上の世話又は診療の補助を業とする。
誤りです。これは看護師や准看護師の業務内容です。介護福祉士は高齢者や障害者の日常生活の支援を行いますが、診療の補助は業務範囲に含まれません。

解答2:喀痰吸引(かくたんきゅういん)を行うときは市町村の窓口に申請する。
誤りです。喀痰吸引は特定の研修を受けた介護福祉士が行うことができますが、市町村に申請する必要はありません。

解答3:業務独占の資格である。
誤りです。介護福祉士の資格は名称独占資格であり、業務独占資格ではありません。資格がなくても介護の業務は行えますが、「介護福祉士」の名称は資格を持つ者のみが使用できます。

解答4:資格を更新するために5年ごとに研修を受講する。
誤りです。介護福祉士の資格には更新制度がなく、一度取得すれば終身資格です。ただし、介護福祉士としての質を維持するために研修や教育は推奨されています。

解答5:信用を傷つけるような行為は禁止されている。
正しいです。介護福祉士としての信用を傷つけるような行為は禁止されています。これは介護福祉士法に基づく職業倫理の一環です。
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問題66
施設利用者の個人情報の保護に関する次の記述のうち,最も適切なものを 1つ選びなさい。

1.職員がすべての個人情報を自由に閲覧できるように,パスワードを共有する。
2.個人情報を記載した書類は,そのまま新聞紙と一緒に捨てる。
3.個人情報保護に関する研修会を定期的に開催し,意識の向上を図る。
4.職員への守秘義務の提示は,採用時ではなく退職時に書面で行う。
5.利用者の音声情報は,同意を得ずに使用できる。

解答(クリック)
正答:3
解説:各解説は以下になります。

解答1:職員がすべての個人情報を自由に閲覧できるように,パスワードを共有する。
誤りです。パスワードの共有はセキュリティリスクを高めるため、個人情報保護の観点から適切ではありません。個人情報へのアクセスは必要最小限の職員に限定されるべきです。

解答2:個人情報を記載した書類は,そのまま新聞紙と一緒に捨てる。
誤りです。個人情報が記載された書類は、適切にシュレッダーをかけるなどして廃棄する必要があります。情報漏洩の防止策が重要です。

解答3:個人情報保護に関する研修会を定期的に開催し,意識の向上を図る。
正しいです。個人情報保護の重要性を理解し、遵守するためには、定期的な研修会の開催が効果的です。これにより、職員の意識を高め、適切な対応を促すことができます。

解答4:職員への守秘義務の提示は,採用時ではなく退職時に書面で行う。
誤りです。守秘義務については採用時に明示するのが基本です。また、退職時にも再確認することが望ましいですが、初期段階での周知が重要です。

解答5:利用者の音声情報は,同意を得ずに使用できる。
誤りです。利用者の音声情報も個人情報に該当するため、使用する際には必ず同意を得る必要があります。同意なしに使用することはプライバシーの侵害にあたります。
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問題67
個別性や多様性を踏まえた介護に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.その人らしさは,障害特性から判断する。
2.生活習慣は,生活してきた環境から理解する。
3.生活歴は,成人期以降の情報から収集する。
4.生活様式は,同居する家族と同一にする。
5.衣服は,施設の方針によって統一する。

解答(クリック)
正答:2
解説:各解説は以下になります。

解答1:その人らしさは,障害特性から判断する。
誤りです。その人らしさは障害特性だけでなく、個々の生活歴や価値観、趣味、性格など様々な要素から判断されます。障害特性だけで判断するのは不適切です。

解答2:生活習慣は,生活してきた環境から理解する。
正しいです。生活習慣は、育った家庭環境や地域、文化、経歴など、生活してきた環境から形成されます。介護においても、これらの背景を理解することが重要です。

解答3:生活歴は,成人期以降の情報から収集する。
誤りです。生活歴は幼少期から老年期までの情報を収集することが重要です。全体の生活の流れや背景を理解することで、より適切な介護が提供できます。

解答4:生活様式は,同居する家族と同一にする。
誤りです。利用者の個別性や多様性を尊重するため、生活様式は同居する家族と同一にする必要はありません。利用者の希望や生活歴に基づいて支援することが重要です。

解答5:衣服は,施設の方針によって統一する。
誤りです。衣服の選択は利用者の個別性や嗜好を尊重するべきです。施設の方針で統一するのではなく、利用者の希望を考慮して選ぶことが望ましいです。
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問題68
Aさん(48歳,女性,要介護1)は,若年性認知症(dementia with early onset)で,夫,長女(高校1年生)と同居している。Aさんは家族と過ごすことを希望し,小規模多機能型居宅介護で通いを中心に利用を始めた。Aさんのことが心配な長女は,部活動を諦めて学校が終わるとすぐに帰宅していた。ある日,夫が,「長女が,学校の先生たちにも相談しているが,今の状況をわ かってくれる人がいないと涙を流すことがある」と介護福祉職に相談をした。夫の話を聞いた介護福祉職の対応として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.長女に,掃除や洗濯の方法を教える。
2.家族でもっと頑張るように,夫を励ます。
3.同じような体験をしている人と交流できる場について情報を提供する。
4.介護老人福祉施設への入所の申込みを勧める。
5.介護支援専門員(ケアマネジャー)に介護サービスの変更を提案する。

解答(クリック)
正答:3
解説:各解説は以下になります。

解答1:長女に,掃除や洗濯の方法を教える。
誤りです。長女の悩みは家事の負担ではなく、精神的なサポートが必要です。掃除や洗濯の方法を教えることは問題の解決にはなりません。

解答2:家族でもっと頑張るように,夫を励ます。
誤りです。家族に更なる負担を強いることは、ストレスや疲労を増大させる可能性があります。励ますだけでは問題の根本的な解決にはなりません。

解答3:同じような体験をしている人と交流できる場について情報を提供する。
正しいです。同じような体験をしている人との交流は、長女や家族にとって精神的な支えとなり、共感やアドバイスを得られる場となります。これにより、孤立感を軽減し、支援ネットワークを広げることができます。

解答4:介護老人福祉施設への入所の申込みを勧める。
誤りです。Aさんは家族と過ごすことを希望しているため、施設への入所はAさんの希望に反する可能性があります。まずは在宅での支援策を検討するべきです。

解答5:介護支援専門員(ケアマネジャー)に介護サービスの変更を提案する。
誤りではありませんが、問題の根本的な解決にはならない可能性があります。介護サービスの変更も一つの手段ですが、まずは家族の精神的な支えや交流の場を提供することが重要です。
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問題69
Bさん(61歳,男性,要介護3)は,脳梗塞(cerebral infarction)によ左片麻痺(ひだりかたまひ)がある。週2回訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用し,妻(58歳)と 二人暮らしである。自宅での入浴が好きで,妻の介助を受けながら,毎日入浴している。サービス提供責任者に,Bさんから,「浴槽から立ち上がるのがつらくなってきた。何かいい方法はないですか」と相談があった。 Bさんへのサービス提供責任者の対応として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.Bさんがひとりで入浴できるように,自立生活援助の利用を勧める。
2.浴室を広くするために,居宅介護住宅改修費を利用した改築を勧める。
3.妻の入浴介助の負担が軽くなるように,行動援護の利用を勧める。
4.入浴補助用具で本人の力を生かせるように,特定福祉用具販売の利用を勧める。
5.Bさんが入浴を継続できるように,通所介護(デイサービス)の利用を勧める。

解答(クリック)
正答:4
解説:各解説は以下になります。

解答1:Bさんがひとりで入浴できるように,自立生活援助の利用を勧める。
誤りです。Bさんは左片麻痺があり、一人で入浴するのは難しいと考えられます。自立生活援助だけでは十分な支援が得られない可能性があります。

解答2:浴室を広くするために,居宅介護住宅改修費を利用した改築を勧める。
誤りです。浴室を広くすることはBさんの問題の解決には直接つながりません。浴槽から立ち上がる際のサポートが必要です。

解答3:妻の入浴介助の負担が軽くなるように,行動援護の利用を勧める。
誤りです。行動援護は主に知的障害や精神障害のある方の支援に適用されるサービスで、Bさんの状況には適さない可能性があります。

解答4:入浴補助用具で本人の力を生かせるように,特定福祉用具販売の利用を勧める。
正しいです。入浴補助用具はBさんが自分の力を生かしながら安全に入浴できるようにするための適切な支援です。手すりやシャワーチェアなどの用具が考えられます。

解答5:Bさんが入浴を継続できるように,通所介護(デイサービス)の利用を勧める。
誤りではありませんが、Bさんは自宅での入浴を希望しているため、まずは自宅での入浴を支援する方法を検討することが優先されるべきです。
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問題70
社会奉仕の精神をもって,住民の立場に立って相談に応じ,必要な援助を 行い,社会福祉の増進に努める者として,適切なものを1つ選びなさい。

1.民生委員
2.生活相談員
3.訪問介護員(ホームヘルパー)
4.通所介護職員
5.介護支援専門員(ケアマネジャー)

解答(クリック)
正答:1
解説:各解説は以下になります。

解答1:民生委員
正しいです。民生委員は、社会奉仕の精神をもって住民の立場に立ち、相談に応じて必要な援助を行い、地域の社会福祉の増進に努める役割を担います。特に高齢者や生活困窮者の支援に関わることが多いです。

解答2:生活相談員
誤りです。生活相談員は主に福祉施設や介護施設で利用者や家族の相談に応じ、生活の支援を行いますが、民生委員のように地域全体の社会福祉の増進を担う役割とは異なります。

解答3:訪問介護員(ホームヘルパー)
誤りです。訪問介護員は、利用者の自宅を訪問して介護サービスを提供します。主に個別の利用者に対する支援が中心で、地域全体の社会福祉の増進という役割ではありません。

解答4:通所介護職員
誤りです。通所介護職員は、デイサービスなどの施設で利用者に対する日中の介護サービスを提供します。こちらも個別の利用者への支援が主な役割です。

解答5:介護支援専門員(ケアマネジャー)
誤りです。介護支援専門員は、介護サービス計画(ケアプラン)を作成し、適切な介護サービスの利用を支援します。個別の利用者に対する介護サービスのコーディネートが中心で、地域全体の社会福祉の増進を直接担う役割ではありません。

民生委員は、地域社会に密着して住民の相談に応じ、必要な援助を行い、地域全体の社会福祉の増進に努める役割を果たしています。他の職種とは異なり、広範な社会福祉活動に関わる点が特徴です。
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問題71
3階建て介護老人福祉施設がある住宅地に,下記の図記号に関連した警戒レベル3が発令された。介護福祉職がとるべき行動として,最も適切なものを1つ 選びなさい。

1.玄関のドアを開けたままにする。
2.消火器で,初期消火する。
3.垂直避難誘導をする。
4.利用者家族に安否情報を連絡する。
5.転倒の危険性があるものを固定する。

解答(クリック)
正答:3
解説:画像に表示されている図記号は、洪水警報のシンボルです。警戒レベル3が発令された場合、避難準備が必要です。各解説は以下になります。
※画像あり
解答1:玄関のドアを開けたままにする。
誤りです。玄関のドアを開けたままにすると、水や泥の侵入を防ぐことができません。

解答2:消火器で,初期消火する。
誤りです。洪水警報と関係がなく、火災時の対応です。

解答3:垂直避難誘導をする。
正しいです。洪水警報の場合、低い階から高い階へ避難することが重要です。特に3階建ての施設では、利用者を高い階に誘導することで安全を確保します。

解答4:利用者家族に安否情報を連絡する。
誤りではありませんが、まずは利用者の安全を確保することが最優先です。避難誘導が完了した後に家族に連絡することが望ましいです。

解答5:転倒の危険性があるものを固定する。
誤りです。洪水の際には、まず安全な場所に避難することが優先されます。
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問題72
次の記述のうち,介護における感染症対策として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.手洗いは,液体石鹸(えきたいせっけん)よりも固形石鹸(こけいせっけん)を使用する。
2.配膳時にくしゃみが出たときは,口元をおさえた手でそのまま行う。
3.嘔吐物(おうとぶつ)の処理は,素手で行う。
4.排泄(はいせつ)の介護は,利用者ごとに手袋を交換する。
5.うがい用のコップは,共用にする。

解答(クリック)
正答:3
解説:各解説は以下になります。

解答1:手洗いは,液体石鹸よりも固形石鹸を使用する。
誤りです。固形石鹸は多くの人が共有するため、菌が付着しやすく感染リスクが高まります。液体石鹸の方が衛生的です。

解答2:配膳時にくしゃみが出たときは,口元をおさえた手でそのまま行う。
誤りです。くしゃみをした手で配膳を行うと、感染を広げるリスクが高まります。くしゃみの際はティッシュや肘の内側で口元を覆い、その後手を洗うことが必要です。

解答3:嘔吐物の処理は,素手で行う。
誤りです。嘔吐物には感染性病原体が含まれる可能性が高いので、素手での処理は非常に危険です。使い捨て手袋やマスクを着用し、適切に処理することが必要です。

解答4:排泄の介護は,利用者ごとに手袋を交換する。
正しいです。利用者ごとに手袋を交換することで、交差感染を防ぐことができます。手袋の交換は感染予防の基本です。

解答5:うがい用のコップは,共用にする。
誤りです。うがい用のコップを共用すると、感染が広がるリスクがあります。各自専用のコップを使用することが望ましいです。

介護における感染症対策は、感染を広げないために非常に重要です。適切な手袋の使用と交換は、感染予防の基本的な対策の一つです。
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問題73
介護福祉士が行う服薬の介護に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.服薬時間は,食後に統一する。
2.服用できずに残った薬は,介護福祉士の判断で処分する。
3.多種類の薬を処方された場合は,介護福祉士が一包化する。
4.内服薬の用量は,利用者のその日の体調で決める。
5.副作用の知識をもって,服薬の介護を行う。

解答(クリック)
正答:5
解説:各解説は以下になります。

解答1:服薬時間は,食後に統一する。
誤りです。薬の種類によっては、食前、食後、就寝前など異なるタイミングでの服用が指示されることがあります。医師や薬剤師の指示に従って服薬時間を守る必要があります。

解答2:服用できずに残った薬は,介護福祉士の判断で処分する。
誤りです。残った薬の処分は医師や薬剤師の指示に従うべきであり、介護福祉士の判断で勝手に処分することは不適切です。

解答3:多種類の薬を処方された場合は,介護福祉士が一包化する。
誤りです。薬の一包化は薬剤師の専門的な業務です。介護福祉士が勝手に行うことは適切ではありません。

解答4:内服薬の用量は,利用者のその日の体調で決める。
誤りです。内服薬の用量は医師の指示に基づいて決定されるものであり、介護福祉士が利用者の体調によって勝手に変更することは不適切です。

解答5:副作用の知識をもって,服薬の介護を行う。
正しいです。介護福祉士は、利用者が服薬する際の副作用やその兆候について理解しておくことが重要です。副作用を早期に発見し、適切に対応することで利用者の健康を守ることができます。
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<領域:介護>コミュニケーション技術

問題74
Cさん(85歳,女性,要介護3)は,介護老人保健施設に入所しており, 軽度の難聴がある。数日前から,職員は感染症対策として日常的にマスクを着用し て勤務することになった。ある日,D介護福祉職がCさんの居室を訪問すると,「孫が絵を描いて送ってく れたの」と笑いながら絵を見せてくれた。D介護福祉職はCさんの言動に共感的理 解を示すために,意図的に非言語コミュニケーションを用いて対応した。 このときのD介護福祉職のCさんへの対応として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.「よかったですね」と紙に書いて渡した。
2.目元を意識した笑顔を作り,大きくうなずいた。
3.「お孫さんの絵が届いて,うれしかったですね」と耳元で話した。
4.「私もうれしいです」と,ゆっくり話した。
5.「えがとてもじょうずです」と五十音表を用いて伝えた。

解答(クリック)
正答:2
解説:この問題では、介護福祉職が軽度の難聴がある利用者に対して、マスクを着用しながらどのように効果的にコミュニケーションをとるべきかを問われています。適切な非言語コミュニケーションの使用が求められています。各解説は以下になります。

解答1:「よかったですね」と紙に書いて渡した。
紙に書く方法は伝達手段としては有効ですが、非言語コミュニケーションではないため、質問の意図から外れます。

解答2:目元を意識した笑顔を作り、大きくうなずいた。
非言語コミュニケーションの代表例であり、目元の表情やうなずきはマスクを着用していても感情を伝えやすい方法です。

解答3:「お孫さんの絵が届いて,うれしかったですね」と耳元で話した。
耳元で話すことで声が聞こえやすくなる可能性はありますが、感染症対策として推奨されない方法です。

解答4:「私もうれしいです」と,ゆっくり話した。
ゆっくり話すことで聞き取りやすくなりますが、非言語コミュニケーションとは言えません。

解答5:「えがとてもじょうずです」と五十音表を用いて伝えた。
五十音表を使うのは時間がかかりすぎ、効率的ではありません。

これらを考慮すると、最も適切な対応は解答2と言えます。
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問題75
利用者の家族との信頼関係の構築を目的としたコミュニケーションとして,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.家族に介護技術を教える。
2.家族に介護をしている当事者の会に参加することを提案する。
3.家族から介護の体験を共感的に聴く。
4.家族に介護を続ける強い気持ちがあるかを質問する。
5.家族に介護保険が使える範囲を説明する。

解答(クリック)
正答:3
解説:この問題では、利用者の家族との信頼関係を構築するための最も適切なコミュニケーション方法を選ぶことが求められています。各解説は以下になります。

解答1:家族に介護技術を教える。
これは技術的な支援を提供する方法ですが、信頼関係の構築には必ずしも直接的ではありません。技術を教えることは役立つかもしれませんが、信頼関係の構築を目的とする場合には不十分です。

解答2:家族に介護をしている当事者の会に参加することを提案する。
当事者の会に参加する提案は、家族が他の介護者と交流し情報を共有する機会を提供するものですが、これも直接的な信頼関係の構築にはつながりにくいです。

解答3:家族から介護の体験を共感的に聴く。
これは家族の経験や感情に耳を傾け、共感を示す方法であり、信頼関係の構築に非常に有効です。家族が自分の話を聞いてもらえることで、安心感や信頼感が生まれます。

解答4:家族に介護を続ける強い気持ちがあるかを質問する。
この質問は家族にプレッシャーをかける可能性があり、信頼関係の構築には逆効果となることがあります。

解答5:家族に介護保険が使える範囲を説明する。
介護保険の範囲を説明することは情報提供として重要ですが、これも直接的な信頼関係の構築にはつながりにくいです。

以上から最も適切な対応は解答3と言えます。
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問題76
Eさん(70歳,女性)は,脳梗塞(cerebral infarction)の後遺症で言語に障害がある。発語はできるが,話したいことをうまく言葉に言い表せない。聴覚機能に問題はなく,日常会話で使用する単語はだいたい理解できるが,単語がつながる 文章になるとうまく理解できない。ある日,Eさんに介護福祉職が,「お風呂は,今日ではなくあしたですよ」と伝えると,Eさんはしばらく黙って考え,理解できない様子だった。このとき,Eさんへの介護福祉職の対応として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.「何がわからないのか教えてください」と質問する。
2.「お風呂,あした」と短い言葉で伝える。
3.「今日,お風呂に入りたいのですね」と確かめる。
4.「あしたがお風呂の日で,今日は違いますよ」と言い換える。
5.「お・ふ・ろ・は・あ・し・た」と 1 音ずつ言葉を区切って伝える。

解答(クリック)
正答:2
解説:この問題では、脳梗塞の後遺症で言語に障害があるEさんに対して、どのように効果的にコミュニケーションを取るべきかを問われています。Eさんは単語は理解できるが、文章になると理解が難しいという状況です。各解説は以下になります。

解答1:「何がわからないのか教えてください」と質問する。
何がわからないかを尋ねることはEさんに負担をかける可能性があります。言葉にすること自体が難しいため、適切な対応ではありません。

解答2:「お風呂,あした」と短い言葉で伝える。
単語レベルでの理解がしやすいように、短く簡潔に伝える方法です。これによりEさんが理解しやすくなります。

解答3:「今日,お風呂に入りたいのですね」と確かめる。
この質問は誤解を生む可能性があり、Eさんが混乱するかもしれません。

解答4:「あしたがお風呂の日で,今日は違いますよ」と言い換える。
文を長くしてしまい、理解が難しくなる可能性があります。

解答5:「お・ふ・ろ・は・あ・し・た」と 1 音ずつ言葉を区切って伝える。
1音ずつ区切ることでかえって意味が伝わりにくくなることがあります。

これらを考慮すると、最も適切な対応は解答2と言えます。
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問題77
Fさん(70歳,女性)は,最近,抑うつ状態(depressive state)にあり, ベッドに寝ていることが多く,「もう死んでしまいたい」とつぶやいていた。 Fさんの発言に対する,介護福祉職の言葉かけとして,最も適切なものを1つ選 びなさい。

1.「落ちこんだらだめですよ」
2.「とてもつらいのですね」
3.「どうしてそんなに寝てばかりいるのですか」
4.「食堂へおしゃべりに行きましょう」
5.「元気を出して,頑張ってください」

解答(クリック)
正答:2
解説:この問題では、抑うつ状態にあるFさんへの介護福祉職の対応として最も適切な言葉かけを選ぶことが求められています。抑うつ状態の方には共感的で受容的な態度が重要です。各解説は以下になります。

解答1:「落ちこんだらだめですよ」
この言葉かけは、Fさんの感情を否定するものであり、抑うつ状態の方には適切ではありません。理解と共感を示す必要があります。

解答2:「とてもつらいのですね」
これはFさんの感情に対して共感を示し、理解していることを伝える言葉かけです。抑うつ状態の方に対しては、このように感情を受け止める姿勢が大切です。

解答3:「どうしてそんなに寝てばかりいるのですか」
この質問はFさんにプレッシャーをかけ、さらに自分を責めさせてしまう可能性があります。抑うつ状態の方には避けるべき言葉かけです。

解答4:「食堂へおしゃべりに行きましょう」
これはFさんの状態に対する理解が不足している印象を与える可能性があり、適切な対応とは言えません。無理に外出を促すのではなく、まずは共感と理解を示すべきです。

解答5:「元気を出して,頑張ってください」
抑うつ状態の方に対して「頑張る」ことを求めるのは逆効果です。Fさんが自分の感情をさらに抑圧してしまう可能性があります。

以上から最も適切な対応は解答2と言えます。
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問題78
Gさん(70歳,女性,要介護1)は,有料老人ホームに入居していて,網膜色素変性症(retinitis pigmentosa)による夜盲がある。ある日の夕方,Gさんがうす暗い廊下を歩いているのをH介護福祉職が発見し,「Hです。大丈夫ですか」と声 をかけた。Gさんは,「びっくりした。見えにくくて,わからなかった…」と暗い表情で返事をした。このときのGさんに対するH介護福祉職の受容的な対応として,最も適切なもの を1つ選びなさい。

1.「驚かせてしまいましたね。一緒に歩きましょうか」
2.「明るいところを歩きましょう。電気をつけたほうがいいですよ」
3.「見えにくくなってきたのですね。一緒に点字の練習を始めましょう」
4.「白杖(はくじょう)があるかを確認しておきます。 白杖(はくじょう)を使うようにしましょう」
5.「暗い顔をしないでください。頑張りましょう」

解答(クリック)
正答:1
解説:この問題では、夜盲を抱えているGさんに対するH介護福祉職の適切な対応を選ぶことが求められています。Gさんが驚いて暗い表情をしている状況に対して、受容的で共感的な対応が求められます。各解説は以下になります。

解答1:「驚かせてしまいましたね。一緒に歩きましょうか」
Gさんの驚きを認識し、共感を示し、さらに具体的なサポートを提供する申し出です。受容的で共感的な対応として適切です。

解答2:「明るいところを歩きましょう。電気をつけたほうがいいですよ」
具体的なアドバイスを提供していますが、Gさんの感情に対する共感が不足しています。指示的な要素が強いです。

解答3:「見えにくくなってきたのですね。一緒に点字の練習を始めましょう」
点字の練習を提案するのはGさんの長期的な視覚障害対策として有益ですが、現在の感情に対する共感が不足しています。

解答4:「白杖(はくじょう)があるかを確認しておきます。白杖(はくじょう)を使うようにしましょう」
白杖の使用を提案するのは視覚障害対策として有益ですが、Gさんの驚きや不安に対する共感が不足しています。

解答5:「暗い顔をしないでください。頑張りましょう」
この言葉はGさんの感情を否定し、励ましの意図があるものの、共感的な対応とは言えません。
以上から、最も適切な対応は解答1と言えます。
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問題79
Gさん(70歳,女性,要介護1)は,有料老人ホームに入居していて,網膜色素変性症(retinitis pigmentosa)による夜盲がある。ある日の夕方,Gさんがうす暗い廊下を歩いているのをH介護福祉職が発見し,「Hです。大丈夫ですか」と声 をかけた。Gさんは,「びっくりした。見えにくくて,わからなかった…」と暗い表情で返事をした。このときのGさんに対するH介護福祉職の受容的な対応として,最も適切なもの を1つ選びなさい。

1.「驚かせてしまいましたね。一緒に歩きましょうか」
2.「明るいところを歩きましょう。電気をつけたほうがいいですよ」
3.「見えにくくなってきたのですね。一緒に点字の練習を始めましょう」
4.「白杖(はくじょう)があるかを確認しておきます。 白杖(はくじょう)を使うようにしましょう」
5.「暗い顔をしないでください。頑張りましょう」

解答(クリック)
正答:4
解説:事例検討(ケースカンファレンス)の目的は、利用者のケアの質を向上させるために、チームメンバーが集まり、事例を検討し、課題を共有し、解決策を見つけることです。各解説は以下になります。

解答1:家族に介護計画を説明し,同意を得る。
これは介護計画の説明と同意を得るプロセスであり、事例検討の目的ではありません。

解答2:上司に利用者への対応の結果を報告し,了解を得る。
これは上司への報告と了解を得るプロセスであり、事例検討の目的ではありません。

解答3:介護計画の検討をとおして,チームの交流を深める。
介護計画の検討がチームの交流を深める効果はありますが、これ自体が事例検討の主な目的ではありません。

解答4:チームで事例の課題を共有し,解決策を見いだす。
これは事例検討の主な目的であり、チーム全体で事例を分析し、課題を特定し、最良の解決策を見つけることが含まれます。

解答5:各職種の日頃の悩みを共有する。
これは職場での悩みの共有であり、事例検討の目的ではありません。
以上から、最も適切なものは解答4と言えます。
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<領域:介護>生活支援技術

問題80
介護老人福祉施設における,レクリエーション活動に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.利用者全員が参加することを重視する。
2.毎回,異なるプログラムを企画する。
3.プログラムに買い物や調理も取り入れる。
4.利用者の過去の趣味を,プログラムに取り入れることは避ける。
5.地域のボランティアの参加は,遠慮してもらう。

解答(クリック)
正答:3
解説:この問題では、介護老人福祉施設におけるレクリエーション活動の適切な実施方法について問われています。各解説は以下になります。

解答1:利用者全員が参加することを重視する。
レクリエーション活動は、利用者の興味や体力、健康状態に合わせて参加できることが重要です。全員が強制的に参加することを重視するのは適切ではありません。

解答2:毎回,異なるプログラムを企画する。
レクリエーション活動は、利用者が楽しみやすくするために、時には安定したプログラムも重要です。毎回異なるプログラムを企画することは負担になり得ます。

解答3:プログラムに買い物や調理も取り入れる。
買い物や調理は、日常生活の一部であり、利用者が参加することで日常生活の自立を促す効果があります。適切なプログラムに取り入れることは良いアイデアです。

解答4:利用者の過去の趣味を,プログラムに取り入れることは避ける。
利用者の過去の趣味を取り入れることで、参加意欲を高め、心理的な満足感を得やすくなります。これを避けるのは適切ではありません。

解答5:地域のボランティアの参加は,遠慮してもらう。
地域のボランティアの参加は、施設と地域社会のつながりを強化し、利用者に多様な刺激を提供する機会となります。遠慮してもらうことは適切ではありません。

以上から最も適切なのは解答3と言えます。
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問題81
関節リウマチ(rheumatoid arthritis)で,関節の変形や痛みがある人への住まいに関する介護福祉職の助言として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.手すりは,握らずに利用できる平手すりを勧める。
2.いすの座面の高さは,低いものを勧める。
3.ベッドよりも,床に布団を敷いて寝るように勧める。
4.部屋のドアは,開き戸を勧める。
5.2階建ての家の場合,居室は2階にすることを勧める。

解答(クリック)
正答:1
解説:関節リウマチ(rheumatoid arthritis)に関する問題では、関節の変形や痛みがある人に対して、どのような住環境が適しているかを考慮する必要があります。各解説は以下になります。

解答1:手すりは,握らずに利用できる平手すりを勧める。
関節リウマチの患者は、握力が弱くなることが多いため、握らずに支えられる平手すりは適切です。

解答2:いすの座面の高さは,低いものを勧める。
座面が低いと、立ち上がる際に膝や腰に負担がかかります。関節リウマチの患者には高めの座面の方が立ち上がりやすいです。

解答3:ベッドよりも,床に布団を敷いて寝るように勧める。
床に布団を敷いて寝ると、起き上がる際に膝や腰に負担がかかります。ベッドの方が適切です。

解答4:部屋のドアは,開き戸を勧める。
開き戸は開閉時に力が必要であり、関節リウマチの患者には引き戸やスライドドアの方が負担が少ないです。

解答5:2階建ての家の場合,居室は2階にすることを勧める。
階段の昇降は関節に負担がかかるため、居室は1階にすることが望ましいです。

以上から最も適切なのは解答1と言えます。
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問題82
心身機能が低下した高齢者の住環境の改善に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.玄関から道路までは,コンクリートから砂利敷きにする。
2.扉の取っ手は,レバーハンドルから丸いドアノブにする。
3.階段の足が乗る板と板の先端部分は,反対色から同系色にする。
4.車いすを使用する居室の床は,畳から板製床材(フローリング)にする。
5.浴槽は,和洋折衷式から洋式にする。

解答(クリック)
正答:4
解説:この問題では、心身機能が低下した高齢者の住環境の改善に関する適切な対策について問われています。各解説は以下になります。

解答1:玄関から道路までは,コンクリートから砂利敷きにする。
砂利敷きは足元が不安定になりやすく、高齢者の歩行には適していません。コンクリートや平らで滑りにくい舗装が適切です。

解答2:扉の取っ手は,レバーハンドルから丸いドアノブにする。
レバーハンドルは握力が弱くても操作しやすいため、レバーハンドルの方が適しています。丸いドアノブは握りにくいので不適切です。

解答3:階段の足が乗る板と板の先端部分は,反対色から同系色にする。
階段の段差が見えにくくなるため、足元の安全性を確保するためには反対色にするのが適切です。

解答4:車いすを使用する居室の床は,畳から板製床材(フローリング)にする。
畳は柔らかくて沈み込むため、車いすの移動には適していません。板製床材(フローリング)は平らで車いすの移動がスムーズにできるため適しています。

解答5:浴槽は,和洋折衷式から洋式にする。
和洋折衷式の浴槽は、またぎ越しが必要で転倒リスクが高くなります。洋式の浴槽は座って入りやすく、安全性が高いです。

以上から最も適切なのは解答4と言えます。
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問題83
仰臥位(背臥位)から半座位(ファーラー位)にするとき,ギャッチベッドの背上げを行う前の介護に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.背部の圧抜きを行う。
2.臀部(でんぶ)をベッド中央部の曲がる部分に合わせる。
3.ベッドの高さを最も低い高さにする。
4.利用者の足がフットボードに付くまで水平移動する。
5.利用者のからだをベッドに対して斜めにする。

解答(クリック)
正答:2
解説:仰臥位(背臥位)から半座位(ファーラー位)にするとき、ギャッチベッドの背上げを行う前の介護について適切な方法を選びます。各解説は以下になります。

解答1:背部の圧抜きを行う。
背部の圧抜きは重要なケアですが、背上げを行う前の具体的な準備としては他の選択肢がより適切です。

解答2:臀部(でんぶ)をベッド中央部の曲がる部分に合わせる。
これは適切です。臀部がベッドの曲がる部分に合っていることで、背上げをした際に体が滑り落ちるのを防ぎ、安定した姿勢を保つことができます。

解答3:ベッドの高さを最も低い高さにする。
ベッドの高さを最も低くすることは、背上げの前に特に必要ではありません。高さ調整は他のケアの場面で重要です。

解答4:利用者の足がフットボードに付くまで水平移動する。
足がフットボードに付くまで移動させる必要はありません。これは不自然な体勢を強いることがあり、安定性を損なう可能性があります。

解答5:利用者のからだをベッドに対して斜めにする。
体を斜めにすることは安定性を欠き、転倒のリスクを高めます。

以上から最も適切のは解答2と言えます。
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問題84
回復期にある左片麻痺の利用者が,ベッドで端座位から立位になるときの基本的な介護方法に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.利用者の右側に立つ。
2.利用者に,ベッドに深く座るように促す。
3.利用者に,背すじを伸ばして真上に立ち上がるように促す。
4.利用者の左側に荷重がかかるように支える。
5.利用者の左の膝頭に手を当てて保持し,膝折れを防ぐ。

解答(クリック)
正答:5
解説:回復期にある左片麻痺の利用者がベッドで端座位から立位になるときの基本的な介護方法について考えます。各解説は以下になります。

解答1:利用者の右側に立つ。
左片麻痺の場合、介助者は麻痺がある側(左側)に立つことが一般的です。これは麻痺側を支えるためです。

解答2:利用者に,ベッドに深く座るように促す。
立ち上がる際には、端座位の状態で足を床にしっかりつけることが重要です。ベッドに深く座ることは不適切です。

解答3:利用者に,背すじを伸ばして真上に立ち上がるように促す。
立ち上がるときに背筋を伸ばすことは重要ですが、真上に立ち上がるよりも、少し前に重心を移動させるように促すのが一般的です。

解答4:利用者の左側に荷重がかかるように支える。
左片麻痺の場合、麻痺がある左側に荷重をかけるのは不安定で危険です。麻痺がない側(右側)に荷重をかけるように促すことが重要です。

解答5:利用者の左の膝頭に手を当てて保持し,膝折れを防ぐ。
左片麻痺では、立ち上がる際に左膝が折れないようにすることが重要です。左膝を支えることで膝折れを防ぐことができます。

以上から最も適切なのは解答5と言えます。
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問題85
標準型車いすを用いた移動の介護に関する次の記述のうち,適切なものを1つ選びなさい。

1.急な上り坂は,すばやく進む。
2.急な下り坂は,前向きで進む。
3.踏切を渡るときは,駆動輪を上げて進む。
4.エレベーターに乗るときは,正面からまっすぐに進む。
5.段差を降りるときは,前輪から下りる。

解答(クリック)
正答:4
解説:各解説は以下になります。

解答1:急な上り坂は,すばやく進む。
急な上り坂をすばやく進むと、介助者や利用者にとって危険です。ゆっくりと慎重に進むことが重要です。

解答2:急な下り坂は,前向きで進む。
急な下り坂を前向きで進むと、車いすが前に倒れる危険があります。安全のために後ろ向きで進むべきです。

解答3:踏切を渡るときは,駆動輪を上げて進む。
駆動輪(後輪)は車いすのメインの車輪であり、これを上げて進むとバランスが崩れて危険です。踏切では駆動輪をしっかり接地させることが重要です。

解答4:エレベーターに乗るときは,正面からまっすぐに進む。
エレベーターに乗るときは、正面からまっすぐに進むのが正しいです。これにより、安全かつスムーズにエレベーターに乗り込むことができます。

解答5:段差を降りるときは,前輪から下りる。
段差を降りるときに前輪から下りると、車いすが前に倒れる危険があります。後ろ向きで後輪から降りるのが安全です。

以上から最も適切なのは解答4と言えます。
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問題86
医学的管理の必要がない高齢者の爪の手入れに関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.爪は,入浴の前に切る。
2.爪の先の白い部分は,残らないように切る。
3.爪は,一度にまっすぐ横に切る。
4.爪の両端は,切らずに残す。
5.爪切り後は,やすりをかけて滑らかにする。

解答(クリック)
正答:5
解説:各解説は以下になります。

解答1:爪は,入浴の前に切る。
入浴後のほうが爪が柔らかくなり、切りやすくなります。入浴の前に切るのは適切ではありません。

解答2:爪の先の白い部分は,残らないように切る。
白い部分を残らないように切ると深爪になり、皮膚を傷つけるリスクがあります。白い部分を少し残して切るのが適切です。

解答3:爪は,一度にまっすぐ横に切る。
爪を一度にまっすぐ横に切ると、爪の形が不自然になったり、割れやすくなったりする可能性があります。少しずつカーブを描くように切るのが適切です。

解答4:爪の両端は,切らずに残す。
爪の両端を切らずに残すと、巻き爪の原因になることがあります。爪の両端も適度に整えることが重要です。

解答5:爪切り後は,やすりをかけて滑らかにする。
爪を切った後にやすりをかけて滑らかにすることで、引っかかりやすい部分をなくし、爪の健康を保つことができます。

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問題87
左片麻痺(ひだりかたまひ)の利用者が,端座位でズボンを着脱するときの介護に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.最初に,左側の腰を少し上げて脱ぐように促す。
2.右膝を高く上げて,脱ぐように促す。
3.左足を右の大腿(だいたい)の上にのせて,ズボンを通すように促す。
4.立ち上がる前に,ズボンを膝下まで上げるように促す。
5.介護福祉職は右側に立って,ズボンを上げるように促す。

解答(クリック)
正答:3
解説:1、2、4、5の選択肢は、いずれも脱健着患の原則に反していたり、麻痺側への負担が大きかったりするため、適切ではありません。
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問題88
次のうち,嚥下(えんげ)機能の低下している利用者に提供するおやつとして,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.クッキー
2.カステラ
3.もなか
4.餅
5.プリン

解答(クリック)
正答:5
解説:各解説は以下になります。

解答1:クッキー
クッキーは固くてパサついており、嚥下機能が低下している人には喉に詰まりやすいので不適切です。

解答2:カステラ
カステラは柔らかいですが、口の中でパサつくことがあり、嚥下機能が低下している人には難しいことがあります。

解答3:もなか
もなかは外側が固く、中の餡が口の中に広がるため、嚥下機能が低下している人には不適切です。

解答4:餅
餅は非常に粘りがあり、嚥下機能が低下している人にとって窒息の危険性が高いので不適切です。

解答5:プリン
プリンは柔らかくて滑らかで、嚥下がしやすいので、嚥下機能が低下している人にとって適切です。

以上から、最も適切な解答は5と言えます。
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問題89
介護老人福祉施設の介護福祉職が,管理栄養士と連携することが必要な利用者の状態として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.利用者の食べ残しが目立つ。
2.経管栄養をしている利用者が嘔吐(おうと)する。
3.利用者の食事中の姿勢が不安定である。
4.利用者の義歯がぐらついている。
5.利用者の摂食・嚥下(えんげ)の機能訓練が必要である。

解答(クリック)
正答:1
解説:各解説は以下になります。

解答1:利用者の食べ残しが目立つ。
食べ残しが目立つ場合、栄養状態や食事内容の見直しが必要となるため、管理栄養士と連携して対策を考える必要があります。

解答2:経管栄養をしている利用者が嘔吐(おうと)する。
経管栄養をしている利用者が嘔吐する場合は、医師や看護師と連携して原因を調べることが重要です。管理栄養士と連携することも必要ですが、まずは医師や看護師との連携が優先されます。

解答3:利用者の食事中の姿勢が不安定である。
食事中の姿勢が不安定な場合は、リハビリスタッフや理学療法士と連携して姿勢の改善を図ることが重要です。管理栄養士との連携も必要ですが、主に姿勢の改善が求められます。

解答4:利用者の義歯がぐらついている。
義歯がぐらついている場合は、歯科医師との連携が必要です。管理栄養士との連携も重要ですが、まずは歯科医師との連携が優先されます。

解答5:利用者の摂食・嚥下(えんげ)の機能訓練が必要である。
摂食・嚥下機能の訓練は言語聴覚士やリハビリスタッフと連携して行うのが一般的です。ただし、嚥下機能に合わせた食事の提供には管理栄養士との連携が必要となります。

以上から、最も適切なのは解答1と言えます。
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問題90
介護福祉職が,初回の面談で情報を収集するときの留意点として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.用意した項目を次から次に質問する。
2.目的を意識しながら話を聴く。
3.ほかの利用者が同席する状況で質問する。
4.最初に経済状態に関する質問をする。
5.家族の要望を中心に話を聴く。

解答(クリック)
正答:2
解説:各解説は以下になります。

解答1:用意した項目を次から次に質問する。
これは適切ではありません。面談は相手の話を十分に聞くことが重要です。次から次に質問すると、相手が話す時間がなくなり、信頼関係を築くことが難しくなります。

解答2:目的を意識しながら話を聴く。
これは適切です。面談の目的を意識しながら話を聴くことで、必要な情報を効果的に収集できます。相手の話に集中し、目的に沿った質問を適宜挟むことが重要です。

解答3:ほかの利用者が同席する状況で質問する。
これは適切ではありません。プライバシーの観点から、面談はできるだけ個別に行うべきです。ほかの利用者が同席すると、話しづらくなり、正確な情報を得ることが難しくなります。

解答4:最初に経済状態に関する質問をする。
これは適切ではありません。経済状態に関する質問はデリケートな問題であり、信頼関係が築かれる前に聞くと相手が警戒する可能性があります。

解答5:家族の要望を中心に話を聴く。
これは適切ではありません。面談ではまず本人の話を聞くことが重要です。家族の要望も重要ですが、本人の意思やニーズを優先すべきです。

したがって、正しいのは解答2と言えます。
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問題91
介護老人福祉施設の一般浴(個浴)で,右片麻痺の利用者が移乗台に座っている。その状態から安全に入浴をするための介護福祉職の助言として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.「浴槽に入るときは,右足から入りましょう」
2.「湯につかるときは,左膝に手をついてゆっくり入りましょう」
3.「浴槽内では,足で浴槽の壁を押すようにして姿勢を安定させましょう」
4.「浴槽内では,後ろの壁に寄りかかり足を伸ばしましょう」
5.「浴槽から出るときは,真上方向に立ち上がりましょう」

解答(クリック)
正答:3
解説:右片麻痺の利用者は、右半身に麻痺があるため、バランスを崩しやすく転倒のリスクが高いです。浴槽内では、床が濡れて滑りやすいため、特に注意が必要です。
解答3は、足で浴槽の壁を押すことで、利用者の体幹を安定させ、転倒を防ぐ効果があります。一方でその他の解答(1、2、4、5)は、麻痺のある側への体重移動を促したり、体勢を不安定にしたりするため、適切ではありません。
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問題92
次の記述のうち,椅座位で足浴を行う介護方法として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.ズボンを脱いだ状態で行う。
2.湯温の確認は,介護福祉職より先に利用者にしてもらう。
3.足底は,足浴用容器の底面に付いていることを確認する。
4.足に付いた石鹸(せっけん)の泡は,洗い流さずに拭き取る。
5.足浴用容器から足を上げた後は,自然乾燥させる。

解答(クリック)
正答:3
解説:各解説は以下になります。

解答1:ズボンを脱いだ状態で行う。
これは適切ではありません。足浴を行う際にズボンを脱ぐ必要はなく、裾をまくり上げるなどして足を露出させるだけで十分です。

解答2:湯温の確認は,介護福祉職より先に利用者にしてもらう。
これは適切ではありません。介護福祉職が湯温を確認した後、利用者に確認してもらうのが適切です。直接利用者が確認することでやけどのリスクがあります。

解答3:足底は,足浴用容器の底面に付いていることを確認する。
これは適切です。足底が容器の底面にしっかりとついていることで、足が安定し、安全に足浴を行うことができます。

解答4:足に付いた石鹸(せっけん)の泡は,洗い流さずに拭き取る。
これは適切ではありません。石鹸の泡はしっかりと洗い流す必要があります。泡が残ると皮膚トラブルの原因になる可能性があります。

解答5:足浴用容器から足を上げた後は,自然乾燥させる。
これは適切ではありません。足浴後はタオルでしっかりと拭いて乾燥させる必要があります。自然乾燥させると、寒さを感じたり、湿気による皮膚トラブルが起きやすくなります。

したがって、最も適切なのは解答3と言えます。
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問題93
身体機能が低下している高齢者が,ストレッチャータイプの特殊浴槽を利用するときの入浴介護の留意点として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.介護福祉職2名で,洗髪と洗身を同時に行う。
2.背部を洗うときは,側臥位(そくがい)にして行う。
3.浴槽に入るときは,両腕の上から固定ベルトを装着する。
4.浴槽では,首までつかるようにする。
5.浴槽につかる時間は20分程度とする。

解答(クリック)
正答:2
解説:ストレッチャータイプの特殊浴槽は、身体機能が低下した高齢者が寝たまま入浴できる浴槽です。しかし、仰向けの状態での入浴は、誤嚥や低血圧などのリスクを高める可能性があります。

側臥位は以下のように利点があります。

・誤嚥のリスクを軽減: 仰向けよりも誤嚥のリスクが低くなります。
・低血圧のリスクを軽減: 仰向けよりも低血圧のリスクが低くなります。
・背中を洗いやすい: 仰向けよりも背中を洗いやすく、洗い残しが少なくなります。

ちなみにその他の解答は以下の理由から適切ではありません。

解答1:介護福祉職2名で洗髪と洗身を同時に行うことは、効率的ですが、利用者にとって負担が大きくなる可能性があります。
解答3:浴槽に入るときは、両腕の上から固定ベルトを装着するのではなく、体幹を安定させるように装着する必要があります。
解答4:浴槽では、首までつかる必要はありません。むしろ、首までつかると、呼吸が苦しくなる可能性があります。
解答5:浴槽につかる時間は、利用者の体調や体力に合わせて調整する必要があります。20分という時間はあくまで目安です。
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問題94
Jさん(84歳,女性,要介護3)は,認知症(dementia)があり,夫(86歳, 要支援1)と二人暮らしである。Jさんは尿意はあるが,夫の介護負担を軽減するため終日おむつを使用しており,尿路感染症(urinary tract infection)を繰り返し ていた。夫が体調不良になったので,Jさんは介護老人福祉施設に入所した。
Jさんの尿路感染症(urinary tract infection)を予防する介護として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.尿の性状を観察する。
2.体温の変化を観察する。
3.陰部洗浄の回数を検討する。
4.おむつを使わないで,トイレに誘導する。
5.膀胱留置(ぼうこうりゅうち)カテーテルの使用を提案する。

解答(クリック)
正答:4
解説:各解説は以下になります。

解答1:尿の性状を観察する。
尿の性状を観察することは尿路感染症の兆候を早期に発見するために重要ですが、予防のための直接的な対策ではありません。

解答2:体温の変化を観察する。
体温の変化を観察することも感染症の兆候を早期に発見するために重要ですが、予防のための直接的な対策ではありません。

解答3:陰部洗浄の回数を検討する。
陰部の清潔を保つことは感染予防に役立ちますが、回数の検討だけでは不十分です。具体的な方法や頻度を設定する必要があります。

解答4:おむつを使わないで,トイレに誘導する。
おむつの使用は尿路感染症のリスクを高めるため、可能な限りトイレ誘導を行うことが重要です。トイレに誘導することで、尿路感染症のリスクを軽減できます。

解答5:膀胱留置カテーテルの使用を提案する。
膀胱留置カテーテルは感染症のリスクを高めるため、長期間の使用は避けるべきです。必要がない限り、使用を提案するのは適切ではありません。

以上から最適な解答は4と言えます。
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問題95
夜間,自宅のトイレでの排泄が間に合わずに失敗してしまう高齢者への介護福祉職の助言として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.水分摂取量を減らすように勧める。
2.終日,リハビリパンツを使用するように勧める。
3.睡眠薬を服用するように勧める。
4.泌尿器科を受診するように勧める。
5.夜間は,ポータブルトイレを使用するように勧める。

解答(クリック)
正答:5
解説:各解説は以下になります。

解答1:水分摂取量を減らすように勧める。
高齢者に水分摂取量を減らすように勧めることは、脱水症状や便秘のリスクを高めるため、適切ではありません。十分な水分摂取は健康維持に必要です。

解答2:終日,リハビリパンツを使用するように勧める。
リハビリパンツの使用は一時的な対策にはなりますが、夜間の排泄の問題を根本的に解決するものではありません。また、終日の使用を勧めると自尊心の低下や皮膚の問題を引き起こす可能性があります。

解答3:睡眠薬を服用するように勧める。
睡眠薬の服用は夜間の排泄の問題に対する適切な解決策ではありません。逆に、転倒リスクや薬物依存の問題を引き起こす可能性があります。

解答4:泌尿器科を受診するように勧める。
泌尿器科の受診は排泄問題の根本原因を特定するためには有用ですが、直ちに夜間の失敗を防ぐ具体的な助言にはなりません。

解答5:夜間は,ポータブルトイレを使用するように勧める。
夜間にポータブルトイレを使用することは、トイレまでの移動距離を短縮し、排泄の成功率を高めるための現実的で効果的な方法です。これにより、失敗のリスクを減らし、安全に排泄を行うことができます。

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問題96
介護福祉職が行うことができる,市販のディスポーザブルグリセリン浣腸器(かんちょうき)を用いた排便の介護に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.浣腸液(かんちょうえき)は,39℃~40℃に温める。
2.浣腸液(かんちょうえき)を注入するときは,立位をとるように声をかける。
3.浣腸液(かんちょうえき)は,すばやく注入する。
4.浣腸液(かんちょうえき)を注入したら,すぐに排便するように声をかける。
5.排便がない場合は,新しい浣腸液(かんちょうえき)を再注入する。

解答(クリック)
正答:5
解説:各解説は以下になります。

解答1:浣腸液(かんちょうえき)は,39℃~40℃に温める。
浣腸液を適温(39℃~40℃)に温めることで、腸内の刺激が緩和され、より効果的かつ快適な排便が促されます。冷たい浣腸液は腸内での違和感や刺激を引き起こす可能性があるため、温めて使用するのが適切です。

解答2:浣腸液(かんちょうえき)を注入するときは,立位をとるように声をかける。
浣腸液を注入する際には、立位ではなく左側臥位(左側を下にして横になる体勢)が適切です。左側臥位は、浣腸液が腸内に均等に広がりやすく、効果的な排便を促すための体勢です。

解答3:浣腸液(かんちょうえき)は,すばやく注入する。
浣腸液はゆっくりと注入するのが適切です。急速に注入すると、腸内の圧力が急激に上昇し、不快感や腹痛を引き起こす可能性があります。

解答4:浣腸液(かんちょうえき)を注入したら,すぐに排便するように声をかける。
浣腸液を注入した後は、数分間そのまま横になり、浣腸液が腸内に浸透して効果を発揮するのを待つのが一般的です。すぐに排便するように声をかけるのは適切ではありません。

解答5:排便がない場合は,新しい浣腸液(かんちょうえき)を再注入する。
すぐに再度浣腸を行うのは適切ではありません。排便がない場合は、一定の時間をおいてから再評価し、必要に応じて再度浣腸を行うべきです。頻繁に浣腸を行うと腸内のバランスが崩れることがあります。

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問題97
訪問介護員(ホームヘルパー)が行う見守り的援助として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.ゴミの分別ができるように声をかける。
2.利用者がテレビを見ている間に洗濯物を干す。
3.着られなくなった服を作り直す。
4.調理したものを盛り付け,食事を提供する。
5.冷蔵庫の中を整理し,賞味期限が切れた食品を捨てておく。

解答(クリック)
正答:1
解説:各解説は以下になります。

解答1:ゴミの分別ができるように声をかける。
ゴミの分別を利用者に促すことは、見守り的援助の一環として適切です。利用者の自主性を尊重し、日常生活の中で自立を支援する行為となります。

解答2:利用者がテレビを見ている間に洗濯物を干す。
利用者がテレビを見ている間に洗濯物を干すことは、見守り的援助というよりも家事援助の範疇に入ります。見守り的援助とは、利用者が自立して行動できるように支援することを指します。

解答3:着られなくなった服を作り直す。
服を作り直すことは手作業や手芸にあたり、見守り的援助とは言えません。利用者の自立を促すための支援とは異なる行為です。

解答4:調理したものを盛り付け,食事を提供する。
調理したものを盛り付けて食事を提供することは、介護や家事援助の一部であり、見守り的援助とは異なります。見守り的援助は利用者が自分で行う活動を支援することを指します。

解答5:冷蔵庫の中を整理し,賞味期限が切れた食品を捨てておく。
冷蔵庫の整理や賞味期限切れの食品を捨てることは家事援助であり、見守り的援助ではありません。利用者が自立して生活できるようにサポートする行為とは異なります。

以上から先的な解答は1と言えます。
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問題98
高齢者が靴下・靴を選ぶときの介護福祉職の対応として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1靴下は,指つきのきついものを勧める。
2靴下は,足底に滑り止めがあるものを勧める。
3靴は,床面からつま先までの高さが小さいものを勧める。
4靴は,踵(かかと)のない脱ぎやすいものを勧める。
5靴は,先端部に0.5~1cmの余裕があるものを勧める。

解答(クリック)
正答:5
解説:各解説は以下になります。

解答1:靴下は,指つきのきついものを勧める。
きつい靴下は血流を妨げ、むくみや痛みの原因となるため適切ではありません。高齢者には締め付けが少なく、快適に履けるものが望ましいです。

解答2:靴下は,足底に滑り止めがあるものを勧める。
これは適切な選択肢です。足底に滑り止めがある靴下は、滑りやすい床での転倒リスクを減少させるため、高齢者にとって安全です。しかし、最も適切な選択肢ではありません。

解答3:靴は,床面からつま先までの高さが小さいものを勧める。
これは不適切です。床面からつま先までの高さが小さいと、足の指が窮屈になり、歩行が困難になる可能性があります。

解答4:靴は,踵(かかと)のない脱ぎやすいものを勧める。
かかとのない靴は脱ぎやすいですが、歩行中に脱げやすく、転倒のリスクが高まるため、高齢者には適切ではありません。しっかりと足をホールドする靴が必要です。

解答5:靴は,先端部に0.5~1cmの余裕があるものを勧める。
これは適切です。靴の先端部に0.5~1cmの余裕があることで、足の指が自由に動き、血流が確保され、歩行が安定します。足の変形や痛みを防ぐためにも、適度な余裕がある靴が必要です。

以上から最適な解答は5と言えます。
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問題99
高齢者が靴下・靴を選ぶときの介護福祉職の対応として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1靴下は,指つきのきついものを勧める。
2靴下は,足底に滑り止めがあるものを勧める。
3靴は,床面からつま先までの高さが小さいものを勧める。
4靴は,踵(かかと)のない脱ぎやすいものを勧める。
5靴は,先端部に0.5~1cmの余裕があるものを勧める。

解答(クリック)
正答:4
解説:各解説は以下になります。

解答1:「健康食品は処分しましょう」
健康食品を処分するだけでは、根本的な問題である契約の解除や支払いの停止にはつながりません。また、処分することは無駄にもなり、問題の解決にはなりません。

解答2:「クーリング・オフをしましょう」
クーリング・オフは購入から一定期間内であれば有効ですが、毎月届くということから既に期間が過ぎている可能性があります。また、クーリング・オフの手続きについては契約内容の確認が先行する必要があります。

解答3:「買い物は夫がするようにしましょう」
買い物を夫に任せることは一つの手段ですが、Kさんの自主性を奪うことになります。また、これだけでは根本的な問題解決にはなりません。

解答4:「契約内容を一緒に確認しましょう」
これは最も適切な対応です。契約内容を確認することで、定期購入の解約手続きや契約条件の見直しが可能になります。まずは現状を正確に把握し、次に取るべき具体的な対応策を考えることが重要です。

解答5:「テレビショッピングでの買い物はやめましょう」
テレビショッピングをやめることは一つの対策ですが、Kさんの自主性を奪うことにもなります。根本的な問題解決のためには、契約内容の確認と具体的な対策を講じることが必要です。

以上から最適な解答は4と言えます。
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問題100
消化管ストーマを造設した利用者への睡眠の介護に関する記述として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.寝る前にストーマから出血がある場合は,軟膏(なんこう)を塗布する。
2.寝る前に,パウチに便がたまっていたら捨てる。
3.寝る前に,ストーマ装具を新しいものに交換する。
4.便の漏れが心配な場合は,パウチの上からおむつを強く巻く。
5.睡眠を妨げないように,パウチの観察は控える。

解答(クリック)
正答:2
解説:各解説は以下になります。

解答1:寝る前にストーマから出血がある場合は,軟膏(なんこう)を塗布する。
ストーマから出血がある場合、適切な対応は医療機関に連絡することであり、軟膏を塗布するのは適切ではありません。

解答2:寝る前に,パウチに便がたまっていたら捨てる。
これは正しい対応です。パウチに便がたまっていると、睡眠中に漏れや破裂のリスクがあります。そのため、寝る前にパウチを空にしておくことが重要です。

解答3:寝る前に,ストーマ装具を新しいものに交換する。
ストーマ装具は通常、適切なタイミングで交換する必要がありますが、寝る前に毎回交換する必要はありません。交換頻度は装具の種類や個々の状況によります。

解答4:便の漏れが心配な場合は,パウチの上からおむつを強く巻く。
パウチの上からおむつを強く巻くと、パウチが破損したり、ストーマ周囲の皮膚に負担がかかる可能性があります。これは適切な対処法ではありません。

解答1:睡眠を妨げないように,パウチの観察は控える。
パウチの観察を控えると、漏れやその他の問題を見逃すリスクがあります。適切なタイミングでの観察は必要です。
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問題101
Lさん(79歳,男性,要介護2)は,介護老人保健施設に入所して1か月が経過した。睡眠中に大きないびきをかいていることが多く,いびきの音が途切れることもある。夜間に目を覚ましていたり,起床時にだるそうにしている様子もし ばしば見られている。介護福祉職がLさんについて収集すべき情報として,最も優先度の高いものを1 つ選びなさい。

1.枕の高さ
2.マットレスの硬さ
3.掛け布団の重さ
4.睡眠中の足の動き
5.睡眠中の呼吸状態

解答(クリック)
正答:5
解説:この問題は、介護老人保健施設に入所しているLさんの睡眠中の様子に関するものです。Lさんは大きないびきをかいており、そのいびきが途切れることもあります。また、夜間に目を覚ましたり、起床時にだるさを感じていることが観察されています。これらの症状から、Lさんの睡眠に関する問題を特定し、適切な介護を提供するために、収集すべき情報を選ぶ問題です。各解説は以下になります。

解答1:枕の高さ
枕の高さは睡眠の質に影響を与える可能性がありますが、Lさんのいびきや呼吸の問題を直接解決する情報ではありません。

解答2:マットレスの硬さ
マットレスの硬さも睡眠の快適さに影響を与える要素ですが、Lさんのいびきや呼吸の問題とは直接関連しません。

解答3:掛け布団の重さ
掛け布団の重さが睡眠に影響を与えることはありますが、Lさんの呼吸の問題には直接関係がありません。

解答4:睡眠中の足の動き
睡眠中の足の動きは、レストレスレッグス症候群(むずむず脚症候群)などの可能性を示す情報ですが、Lさんの主要な問題であるいびきや呼吸の途切れには直接関係がありません。

解答5:睡眠中の呼吸状態
睡眠中の呼吸状態の観察は、Lさんのいびきや呼吸が途切れる症状に直接関係します。これらの症状は、睡眠時無呼吸症候群(SAS)などの深刻な睡眠障害の可能性を示唆します。SASは心血管系の問題や日中の強い眠気を引き起こす可能性があるため、最優先で調査する必要があります。

以上の理由から、最も優先度の高い情報は解答5と言えます。
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問題102
Mさん(98歳,男性,要介護5)は,介護老人福祉施設に入所している。嚥性肺炎(aspiration pneumonia/ごえんせいはいえん)で入退院を繰り返し,医師からは終末期が近い状態であるといわれている。介護福祉職が確認すべきこととして,最も優先度の高いものを1つ選びなさい。

1.主治医の今後の見通し
2.誤嚥性肺炎(aspiration pneumonia/ごえんせいはいえん)の発症時の入院先
3.経口摂取に対する本人の意向
4.経口摂取に対する家族の意向
5.延命治療に対する家族の希望

解答(クリック)
正答:3
解説:この問題は、終末期に近い状態にあるMさんのケアにおいて、介護福祉職が最も優先的に確認すべき事項を問うものです。Mさんは誤嚥性肺炎で入退院を繰り返しており、終末期にあると医師に告げられています。このような状況で、Mさんのケアをより適切に行うために、どの情報が最も重要かを考える必要があります。各解説は以下になります。

解答1:主治医の今後の見通し
主治医の見通しを把握することは重要ですが、最も優先度が高い情報ではありません。終末期のケアにおいては、本人の意向が最優先されるべきです。

解答2:誤嚥性肺炎(aspiration pneumonia/ごえんせいはいえん)の発症時の入院先
入院先を確認することは重要な情報ですが、終末期においては本人や家族の意向がより重要となります。

解答3:経口摂取に対する本人の意向
終末期において、本人の意向を尊重することが最も重要です。経口摂取に対する本人の意向を確認することで、QOL(Quality of Life)を維持するためのケアを提供できます。

解答4:経口摂取に対する家族の意向
家族の意向も重要ですが、本人の意向を優先するべきです。終末期においては、本人の意思を尊重することが基本です。

解答5:延命治療に対する家族の希望
延命治療に対する家族の希望も重要ですが、終末期のケアにおいてはまず本人の意向が最も尊重されるべきです。

以上の理由から、最も優先度の高い情報は解答3と言えます。
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問題103
デスカンファレンス(death conference)の目的に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.一般的な死の受容過程を学習する。
2.終末期を迎えている利用者の介護について検討する。
3.利用者の家族に対して,死が近づいたときの身体の変化を説明する。
4.亡くなった利用者の事例を振り返り,今後の介護に活用する。
5.終末期の介護に必要な死生観を統一する。

解答(クリック)
正答:4
解説:デスカンファレンス(death conference)の目的に関する問題です。デスカンファレンスは、医療や介護の現場で、亡くなった利用者のケアを振り返り、チーム全体で学びを共有し、今後のケアに活かすことを目的としています。各解説は以下になります。

解答1:一般的な死の受容過程を学習する。
デスカンファレンスの目的ではありません。これは一般的な研修や教育の内容です。

解答2:終末期を迎えている利用者の介護について検討する。
これは終末期カンファレンスの目的であり、デスカンファレンスの目的ではありません。

解答3:利用者の家族に対して,死が近づいたときの身体の変化を説明する。
これは個別の家族支援や教育の一環であり、デスカンファレンスの目的とは異なります。

解答4:亡くなった利用者の事例を振り返り,今後の介護に活用する。
これがデスカンファレンスの主要な目的です。ケアチーム全体で亡くなった利用者のケアを振り返り、何がうまくいったか、何が改善できるかを話し合い、今後のケアに活かすことが目指されます。

解答5:終末期の介護に必要な死生観を統一する。
これはカンファレンスの目的の一部かもしれませんが、デスカンファレンスの主要な目的とは異なります。死生観の統一は個別の価値観や文化に依存するため、必ずしも全員で統一する必要はありません。

以上の理由から、最も優先度の高い情報は解答4と言えます。
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問題104
福祉用具を活用するときの基本的な考え方として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.福祉用具が活用できれば,住宅改修は検討しない。
2.複数の福祉用具を使用するときは,状況に合わせた組合せを考える。
3.福祉用具の選択に迷うときは,社会福祉士に選択を依頼する。
4.家族介護者の負担軽減を最優先して選ぶ。
5.福祉用具の利用状況のモニタリング(monitoring)は不要である。

解答(クリック)
正答:2
解説:福祉用具の活用に関する基本的な考え方を問う問題です。福祉用具を適切に活用することで、利用者の自立支援や介護者の負担軽減を図ることができます。各解説は以下になります。

解答1:福祉用具が活用できれば,住宅改修は検討しない。
福祉用具が活用できる場合でも、住宅改修が必要な場合があります。利用者の安全性や快適性を確保するために、両方の選択肢を検討することが重要です。

解答2:複数の福祉用具を使用するときは,状況に合わせた組合せを考える。
これが最も適切な選択肢です。利用者の状況や環境に応じて、最適な福祉用具の組み合わせを考えることが重要です。個々の状況に適した組み合わせを選ぶことで、利用者の自立支援や介護者の負担軽減が効果的に図られます。

解答3:福祉用具の選択に迷うときは,社会福祉士に選択を依頼する。
福祉用具の選定は、理学療法士や作業療法士、福祉用具専門相談員などの専門家と相談することが適切です。社会福祉士も相談相手として有用ですが、専門性に応じた役割分担が重要です。

解答4:家族介護者の負担軽減を最優先して選ぶ。
家族介護者の負担軽減も重要ですが、利用者本人のニーズや安全性、自立支援を最優先に考えるべきです。利用者のQOL(生活の質)を向上させるために、バランスの取れた選択が求められます。

解答5:福祉用具の利用状況のモニタリング(monitoring)は不要である。
福祉用具の利用状況のモニタリングは重要です。定期的に状況を確認し、必要に応じて調整や変更を行うことで、利用者の安全性や快適性を維持することができます。

以上の理由から、最も優先度の高い情報は解答2と言えます。
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問題105
以下の図のうち,握力の低下がある利用者が使用する杖(つえ)として,最も適切なものを1つ選びなさい。

解答(クリック)
正答:3
解説:握力の低下がある利用者に適した杖の選択について、いくつかの選択肢があります。以下にそれぞれの杖の特徴と適応を説明します。
※画像有り
解答1:T字型杖 (逆T字型杖)
・握り手がT字型または逆L字型で、一般的に普及している一本杖です。
・荷重を補える能力は限られており、体重の約20%を免荷できます。
・下肢の機能が比較的安定している高齢者やバランス機能が低下している人に適しています。
・付属品として「転ばぬ杖」を使用することで転倒防止が可能です。

解答2:多点杖 (三点杖、四点杖)
・杖先が三脚または四脚になっている杖です。
・体重の約80%を免荷でき、下肢の痛みや筋力低下などで身体の支えを必要とする場合に適しています。
・四点杖のほうが安定性が高く、幅広の杖先を選ぶとより身体の支えが得られます。

解答3:ロフストランド杖 (ロフストランドクラッチ)
・前腕部支持型杖で、カフに手を通して前腕部でも支えられる構造です。
・手指の変形が強い場合や握力が低下している人に適しています。

解答4:松葉杖
・脇当て(腋窩受け)があり、体幹を密着させることで安定させることができます。
・体重の約80%を免荷でき、骨折などで下肢の免荷期間を要する際によく用いられます。
・片足切断や両下肢の強い麻痺でも使用されています。

以上の選択肢から、握力の低下がある利用者には解答3の【ロフストランド杖】が適切であると言えます。
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<領域:介護>介護過程

問題106
介護福祉職が,初回の面談で情報を収集するときの留意点として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.用意した項目を次から次に質問する。
2.目的を意識しながら話を聴く。
3.ほかの利用者が同席する状況で質問する。
4.最初に経済状態に関する質問をする。
5.家族の要望を中心に話を聴く。

解答(クリック)
正答:2
解説:この問題は、介護福祉職が初回の面談で情報を収集する際の留意点に関するものです。各解説は以下になります。

解答1:用意した項目を次から次に質問する。
用意した項目に従って質問することは重要ですが、利用者の状況や反応を無視して次々と質問するのは適切ではありません。柔軟性が求められます。

解答2:目的を意識しながら話を聴く。
これは非常に重要なポイントです。面談の目的を意識しながら、利用者の話を丁寧に聴くことで、必要な情報を的確に収集できます。

解答3:ほかの利用者が同席する状況で質問する。
プライバシーの観点から、他の利用者が同席する状況で質問するのは適切ではありません。個別に面談を行うべきです。

解答4:最初に経済状態に関する質問をする。
経済状態は重要な情報ですが、初回の面談でいきなり質問すると、利用者に不快感を与える可能性があります。面談の進行に応じて適切なタイミングで質問することが求められます。

解答5:家族の要望を中心に話を聴く。
利用者本人の意向を最優先にすることが重要です。家族の要望も参考にはなりますが、中心にするのは適切ではありません。

以上を踏まえると、最も適切なのは解答2と言えます。
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問題107
介護過程の評価に関する次の記述のうち,最も適切なものを 1つ選びなさい。

1.生活状況が変化しても,介護計画で設定した日に評価する。
2.サービス担当者会議で評価する。
3.相談支援専門員が中心になって評価する。
4.利用者の満足度を踏まえて評価する。
5.介護計画の実施中に評価基準を設定する。

解答(クリック)
正答:4
解説:介護過程の評価は、利用者を中心に行うことが重要です。解答の中で、利用者の視点に立って評価を行っているのは4だけと言えます。

その他の解答について↓

解答1:生活状況が変化しても、介護計画で設定した日に評価する。
生活状況は常に変化するため、定期的な評価が必要です。計画策定時に設定した日のみでは、適切な評価ができません。

解答2:サービス担当者会議で評価する。
サービス担当者会議は、計画の見直しや情報共有の場です。評価は、利用者や家族を含めた多角的な視点で行う必要があります。

解答3:相談支援専門員が中心になって評価する。
相談支援専門員は、介護計画の作成やサービスの利用支援を中心に行います。評価は、介護に関わる全ての人が協力して行う必要があります。

解答5:介護計画の実施中に評価基準を設定する。
評価基準は、評価を行う前に明確にしておく必要があります。実施中に基準を設定すると、評価が主観的になってしまう可能性があります。
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問題108
次の記述のうち,介護老人保健施設で多職種連携によるチームアプローチ (team approach)を実践するとき,介護福祉職が担う役割として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.利用者の生活状況の変化に関する情報を提供する。
2.総合的な支援の方向性を決める。
3.サービス担当者会議を開催する。
4.必要な検査を指示する。
5.ほかの職種が担う貢献度を評価する。

解答(クリック)
正答:1
解説:この問題は、介護老人保健施設での多職種連携によるチームアプローチにおいて、介護福祉職が担う役割についてのものです。各解説は以下になります。

解答1:利用者の生活状況の変化に関する情報を提供する。
介護福祉職は利用者の生活状況を直接観察し、日々の変化を把握する立場にあります。その情報をチームに提供することは重要な役割です。

解答2:総合的な支援の方向性を決める。
総合的な支援の方向性を決めるのは、チーム全体の役割であり、特に医師や看護師、相談支援専門員などの主導で行われることが多いです。介護福祉職が単独で決めるのは適切ではありません。

解答3:サービス担当者会議を開催する。
サービス担当者会議の開催は、主に管理職や相談支援専門員などが担当することが多いです。介護福祉職の主要な役割ではありません。

解答4:必要な検査を指示する。
検査の指示は、医師や看護師などの医療職が担当します。介護福祉職の役割ではありません。

解答5:ほかの職種が担う貢献度を評価する。
他の職種の貢献度を評価するのは、管理職やチームリーダーの役割です。介護福祉職の役割ではありません。

以上を踏まえると、最も適切なのは解答1と言えます。
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次の事例を読んで,問題109,問題110について答えなさい。

〔事例〕
Aさん(75歳,女性)は,一人暮らしで,身体機能に問題はない。70歳まで地域の子どもたちに大正琴を教えていた。認知症(dementia)の進行が疑われて,心配した友人が地域包括支援センターに相談した結果,Aさんは介護老人福祉施設に入所することになった。入所時のAさんの要介護度は3であった。入所後,短期目標を「施設に慣れ,安心して生活する( 3 か月)」と設定し,計画は順調に進んでいた。Aさんは施設の大正琴クラブに自ら進んで参加し,演奏したり,ほかの利用者に大正琴を笑顔で教えたりしていた。ある日,クラブの終了後に,Aさんは部屋に戻らずに,エレベーターの前で立ち止まっていた。介護職員が声をかけると,Aさんが,「あの子たちが待っているの」と強い口調で言った。

問題109
大正琴クラブが終わった後のAさんの行動を解釈するために必要な情報として,最も優先すべきものを1つ選びなさい。

1.介護職員の声かけのタイミング
2.Aさんが演奏した時間
3.「あの子たちが待っているの」という発言
4.クラブに参加した利用者の人数
5.居室とエレベーターの位置関係

解答(クリック)
正答:3
解説:この事例において、Aさんの行動を解釈するために最も優先すべき情報を選びます。

事例から以下のことが分かります↓

・Aさんは認知症の進行が疑われている。
・入所時の要介護度は3で、施設で順調に過ごしていた。
・大正琴クラブに積極的に参加し、他の利用者に教えるなどしている。
・クラブ終了後、エレベーターの前で立ち止まり、「あの子たちが待っているの」と発言。
・この状況を解釈するには、Aさんがエレベーターの前で立ち止まり、「あの子たちが待っているの」と言った背景や理由を理解する必要があります。これにより、Aさんの行動の意味やその背後にある認知症の症状をより深く理解できます。

際して、各解答の解説は以下になります。

解答1:介護職員の声かけのタイミング
声かけのタイミングはAさんの反応に影響を与えるかもしれませんが、Aさんの発言の背景を理解するための直接的な情報ではありません。

解答2:Aさんが演奏した時間
演奏時間もAさんの発言の背景を理解するためには直接関係ありません。

解答3:「あの子たちが待っているの」という発言
この発言は、Aさんの行動の理由を解釈するための重要な手がかりとなります。この発言から、Aさんが過去の記憶や状況を現在と混同している可能性が考えられます。

解答4:クラブに参加した利用者の人数
参加者の人数は、Aさんの行動や発言を理解するための直接的な情報とはなりません。

解答5:居室とエレベーターの位置関係
居室とエレベーターの位置関係もAさんの行動の解釈には直接関係しません。

以上を踏まえると、最も優先すべき情報は解答の3の「あの子たちが待っているの」という発言と言えます。この発言から、Aさんが過去の教え子たちを思い出し、それが現実の状況と混同されている可能性を考慮することができます。これにより、Aさんの行動の背景や認知症の症状に関する理解が深まります。
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問題110
Aさんの状況から支援を見直すことになった。 次の記述のうち,新たな支援の方向性として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.介護職員との関係を改善する。
2.身体機能を改善する。
3.演奏できる自信を取り戻す。
4.エレベーターの前に座れる環境を整える。
5.大正琴を教える役割をもつ。

解答(クリック)
正答:5
解説:事例からAさんの状況とニーズを考慮し、新たな支援の方向性を選びます。

事例の要点↓

・Aさんは認知症の進行が疑われて介護老人福祉施設に入所。
・身体機能に問題はないが、認知症の影響で混乱することがある。
・施設内の大正琴クラブに積極的に参加し、他の利用者に教えることを楽しんでいる。
・「あの子たちが待っている」という発言から、過去の教え子を思い出している可能性がある。

各解説は以下になります。

解答1:介護職員との関係を改善する。
介護職員との関係改善は重要ですが、Aさんの認知症の症状や行動に直接対応する支援策ではありません。

解答2:身体機能を改善する。
Aさんの身体機能には問題がないため、これを目標にするのは適切ではありません。

解答3:演奏できる自信を取り戻す。
Aさんは既に大正琴クラブで演奏しており、自信に問題はないようです。

解答4:エレベーターの前に座れる環境を整える。
エレベーター前に座れる環境を整えることは、Aさんの行動の根本的な原因に対応していません。

解答5:大正琴を教える役割をもつ。
Aさんは大正琴を教えることに情熱を持ち、他の利用者にも教える活動を通じて充実感を得ています。この役割を持つことは、Aさんの自己実現や認知症の進行を遅らせる可能性があります。また、他の利用者との交流も深まり、生活の質が向上するでしょう。

従って、最も適切な新たな支援の方向性は解答5と言えます。この支援策は、Aさんの過去の経験やスキルを活かし、認知症の影響による混乱を軽減し、生活の質を向上させることが期待されます。また、Aさんにとって有意義な活動を提供することで、施設での生活にさらに慣れ、安心して過ごすことができます。
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次の事例を読んで,問題111,問題112について答えなさい。

【事例】
Bさん(50歳,男性,障害支援区分3)は,49歳のときに脳梗塞(cerebral infarction) を発症し,左片麻痺(ひだりかたまひ)で高次脳機能障害(higher brain dysfunction)と診断された。以前は大工で,手先が器用だったと言っている。 現在は就労継続支援B型事業所に通っている。短期目標を,「右手を使い,作業を自分ひとりで行える( 3 か月)」と設定し,製品を箱に入れる単純作業を任されていた。 ほかの利用者との人間関係も良好で,左片麻痺(ひだりかたまひ )に合わせた作業台で,毎日の作業目標を達成していた。
生活支援員には,「将来は手先を使う仕事に就きたい」と希望を話していた。 将来に向けて,生活支援員が新たに製品の組立て作業を提案すると,Bさんも喜んで受け入れた。初日に,「ひとりで頑張る」と始めたが,途中で何度も手が止まり,完成品に不備が見られた。生活支援員が声をかけると,「こんなの,できない」と大声を出した。

問題111
生活支援員の声かけに対し,Bさんが大声を出した理由を解釈する視点と して,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.ほかの利用者との人間関係
2.生活支援員に話した将来の希望
3.製品を箱に入れる毎日の作業量
4.製品の組立て作業の状況
5.左片麻痺(ひだりかたまひ)に合わせた作業台

解答(クリック)
正答:4
解説:事例に基づき、Bさんが生活支援員の声かけに対して大声を出した理由を解釈する視点を選びます。

事例の要点↓

・Bさんは脳梗塞により左片麻痺と高次脳機能障害を抱えています。
・以前は大工で、手先が器用だった。
・現在は就労継続支援B型事業所に通い、製品を箱に入れる単純作業をしている。
・短期目標は「右手を使い、作業を自分ひとりで行える」こと。
・将来は手先を使う仕事に就きたいと話している。
・生活支援員が提案した製品の組立て作業を喜んで受け入れたが、初日に「できない」と大声を出した。

各解説は以下になります。

解答1:ほかの利用者との人間関係
Bさんは他の利用者との人間関係が良好であるため、大声を出した理由には直接関係しません。

解答2:生活支援員に話した将来の希望
将来の希望を話したことはBさんの意欲を高めていますが、大声を出した理由の直接的な視点にはなりません。

解答3:製品を箱に入れる毎日の作業量
毎日の作業量に問題があったわけではないため、大声を出した理由とは関係がありません。

解答4:製品の組立て作業の状況
Bさんが新しい作業で困難を感じ、大声を出したことは、製品の組立て作業に対するストレスや失敗に対する挫折感が原因と考えられます。これが最も直接的な理由です。

解答5:左片麻痺に合わせた作業台
作業台の適合性は問題ではなく、新しい作業の困難さに関係しています。

従って、最も適切な解釈の視点は解答4と言えます。Bさんは新しい作業に挑戦しましたが、途中で手が止まり、不備が見られたために自信を失い、大声を出しました。新しい作業の困難さや失敗に対する挫折感が、Bさんの反応の原因と考えられます。
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問題112
Bさんに対するカンファレンス(conference)が開催され,短期目標を達成するための具体的な支援について見直すことになった。 次の記述のうち,見直した支援内容として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.完成品の不備を出すことへの反省を促す。
2.左側に部品を置いて作業するように促す。
3.完成までの手順を理解しやすいように示す。
4.生活支援員が横に座り続けて作業内容を指示する。
5.製品を箱に入れる単純作業も同時に行うように調整する。

解答(クリック)
正答:3
解説:事例をもとに、Bさんが短期目標を達成するための具体的な支援内容を見直す際に、最も適切な支援内容を選びます。

事例の要点↓

・Bさん(50歳男性)は脳梗塞により左片麻痺と高次脳機能障害を抱えています。
・以前は大工で手先が器用だった。
・就労継続支援B型事業所に通っており、製品を箱に入れる単純作業を任されている。
・短期目標は「右手を使い、作業を自分ひとりで行える」こと。
・将来は手先を使う仕事に就きたいと話している。
・生活支援員が新たに提案した製品の組立て作業に挑戦するも、困難を感じている。

各解説は以下になります。

解答1:完成品の不備を出すことへの反省を促す。
反省を促すことはBさんの自信をさらに喪失させる可能性があり、適切ではありません。

解答2:左側に部品を置いて作業するように促す。
左片麻痺があるため、左側に部品を置くことは適切ではありません。

解答3:完成までの手順を理解しやすいように示す。
Bさんが新しい作業に取り組む際、手順を明確に示すことで作業の理解が進み、自信を持って取り組むことができるようになります。これは非常に適切な支援方法です。

解答4:生活支援員が横に座り続けて作業内容を指示する。
常に指示を出すことは、Bさんの自主性を損ない、自立を妨げる可能性があります。

解答5:製品を箱に入れる単純作業も同時に行うように調整する。
同時に複数の作業を行うことは、Bさんの混乱を招く可能性があり、適切ではありません。

従って、最も適切な支援内容は解答3と言えます。この支援方法により、Bさんは新しい作業の手順を視覚的に理解しやすくなり、自信を持って取り組むことができます。また、手順が明確になることで、Bさんの作業が効率的に進むことが期待されます。
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問題113
事例研究を行うときに,遵守すべき倫理的配慮として,適切なものを1つ選びなさい。

1.研究内容を説明して,事例対象者の同意を得る。
2.個人が特定できるように,氏名を記載する。
3.得られたデータは,研究終了後すぐに破棄する。
4.論文の一部であれば,引用元を明示せずに利用できる。
5.研究成果を得るために,事実を拡大解釈する。

解答(クリック)
正答:1
解説:事例研究において、最も重要な倫理的配慮は、研究対象者の権利を尊重することです。選択肢の中で、対象者の同意を直接得ることを示しているのは解答1のみです。

各解答の解説は以下となります↓

解答2:個人が特定できるように、氏名を記載する。
プライバシーの侵害につながるため、本人の同意を得ない限り、氏名などの個人情報は記載できません。

解答3:得られたデータは、研究終了後すぐに破棄する。
研究倫理ガイドラインによっては、データの保存期間を定めている場合があります。適切な方法でデータを保存し、管理する必要があります。

解答4:論文の一部であれば、引用元を明示せずに利用できる。
著作権侵害にあたるため、必ず引用元を明示する必要があります。

解答5:研究成果を得るために、事実を拡大解釈する。
学問的な不正直行為であり、倫理的に問題があります。
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次の事例を読んで,問題114から問題116までについて答えなさい。
【事例】
Cさん(59歳,男性)は,妻(55歳)と二人暮らしであり,専業農家である。Cさんはおとなしい性格であったが,最近怒りやすくなったと妻は感じていた。Cさんは毎日同じ時間に同じコースを散歩している。ある日,散歩コースの途中にあり,昔からよく行く八百屋から,「Cさんが代金を支払わずに商品を持っていった。今回で2回目になる。お金を支払いにきてもらえないか」と妻に連絡があった。妻がCさんに確認したところ,悪いことをした認識がなかった。心配になった妻がCさんと病院に行くと,前頭側頭型認知症(frontotemporal dementia)と診断を受けた。妻は今後同じ ようなことが起きないように,Cさんの行動を常に見守り,外出を制限したが,疲労がたまり,今後の生活に不安を感じた。そこで,地域包括支援センターに相談し,要介護認定の申請を行い,訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用することになった。

<領域:総合問題>総合問題1

問題114
Cさんが八百屋でとった行動から考えられる状態として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.脱抑制
2.記憶障害
3.感情失禁
4.見当識障害
5.遂行機能障害

解答(クリック)
正答:1
解説:この問題はCさんが八百屋で商品を代金を支払わずに持っていった行動の背後にある状態を考えます。各解説は以下になります。

解答1:脱抑制 (Disinhibition)
脱抑制は、社会的に不適切な行動をとることが増える状態です。前頭側頭型認知症ではよく見られます。Cさんが代金を支払わずに商品を持っていった行動は、社会的規範を無視している行動であり、脱抑制が考えられます。

解答2:記憶障害 (Memory Impairment)
記憶障害は、出来事や情報を思い出せない状態です。Cさんの場合、商品を持っていったことを忘れていたわけではなく、そもそも悪いことをしたという認識がなかったため、記憶障害は当てはまりません。

解答3:感情失禁 (Emotional Incontinence)
感情失禁は、感情の制御ができずに突然泣いたり笑ったりする状態です。Cさんの行動とは関係がありません。

解答4:見当識障害 (Disorientation)
見当識障害は、時間や場所、人に関する認識が曖昧になる状態です。Cさんが八百屋に行ったこと自体は理解しているため、見当識障害は該当しません。

解答5:遂行機能障害 (Executive Dysfunction)
遂行機能障害は、計画や問題解決、目標達成に関する能力の低下を指します。Cさんの行動は計画や問題解決能力の問題ではなく、社会的な抑制の欠如が原因です。
したがって、Cさんが八百屋でとった行動から考えられる最も適切な状態は解答1と言えます。
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問題115
Cさんの介護保険制度の利用に関する次の記述のうち,適切なものを1つ選びなさい。

1.介護保険サービスの利用者負担割合は1割である。
2.介護保険料は特別徴収によって納付する。
3.要介護認定の結果が出る前に介護保険サービスを利用することはできない。
4.要介護認定の利用者負担割合は 2 割である。
5.介護保険サービスの費用はサービスの利用回数に関わらず定額である。

解答(クリック)
正答:1
解説:この問題はCさんの介護保険制度の利用に関する正しい記述を選びます。各解説は以下になります。

解答1:介護保険サービスの利用者負担割合は1割である。
原則として、介護保険サービスの利用者負担は1割です。ただし、所得によっては2割または3割になることもあります。したがって、この記述は部分的に正しいですが、例外もあります。

解答2:介護保険料は特別徴収によって納付する。
特別徴収は、年金から天引きされる形で介護保険料を納付する方法です。65歳以上の年金受給者の場合に適用されます。Cさんが59歳であるため、特別徴収は適用されない可能性が高いです。

解答3:要介護認定の結果が出る前に介護保険サービスを利用することはできない。
原則として、要介護認定の結果が出る前に介護保険サービスを利用することはできません。ただし、緊急の場合や市町村の判断によって暫定的にサービスを利用できる場合もあります。この記述は一般的に正しいですが、例外があるため完全には適切ではありません。

解答4:要介護認定の利用者負担割合は 2 割である。
介護保険サービスの利用者負担割合は原則1割であり、所得によって2割または3割になる場合があります。この記述は一部のケースに該当しますが、全体としては適切ではありません。

解答5:介護保険サービスの費用はサービスの利用回数に関わらず定額である。
介護保険サービスの費用は、サービスの利用回数や内容に応じて変動します。したがって、この記述は不正確です。

上記から最適なのは解答1と言えます。
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問題116
その後,妻に外出を制限されたCさんは不穏となった。困った妻が訪問介 護員(ホームヘルパー)に相談したところ,「八百屋に事情を話して事前にお金を渡して,Cさんが品物を持ち去ったときは,渡したお金から商品代金を支払うようにお願いしてはどうか」とアドバイスを受けた。訪問介護員(ホームヘルパー)が意図したCさんへの関わりをICF(International Classification of Functioning, Disability and Health:国際生活機能分類)に当てはめた記述として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.個人因子への影響を意図して,健康状態に働きかける。
2.健康状態への影響を意図して,心身機能に働きかける。
3.活動への影響を意図して,身体構造に働きかける。
4.参加への影響を意図して,環境因子に働きかける。
5.環境因子への影響を意図して,個人因子に働きかける。

解答(クリック)
正答:4
解説:この問題では、訪問介護員(ホームヘルパー)がCさんへの関わりをICF(International Classification of Functioning, Disability and Health:国際生活機能分類)に当てはめた際の意図を選びます。ICFは、健康状態、心身機能・身体構造、活動、参加、環境因子、個人因子などの要素を評価する枠組みです。各解説は以下になります。

解答1:個人因子への影響を意図して,健康状態に働きかける。
個人因子は、その人自身の属性(年齢、性別、習慣、性格など)です。健康状態に働きかけることは、主に病気の治療や健康維持を目的としますが、今回のアドバイスは行動面に関するものですので、適切ではありません。

解答2:健康状態への影響を意図して,心身機能に働きかける。
健康状態に働きかける場合、医療的な介入が主な手段です。心身機能に働きかけることはリハビリテーションや治療ですが、今回のアドバイスはそれとは異なります。

解答3:活動への影響を意図して,身体構造に働きかける。
活動は、日常生活で行う行動や作業を指し、身体構造への働きかけは、手術や身体的な介入を指します。今回のアドバイスはこれには該当しません。

解答4:参加への影響を意図して,環境因子に働きかける。
参加は、社会生活や地域活動への関わりを指します。環境因子に働きかけるとは、Cさんの環境を調整することでCさんが社会に参加しやすくすることを意味します。今回のアドバイスである「八百屋に事情を話して事前にお金を渡す」という方法は、Cさんが社会的活動(買い物)を続けられるようにする環境調整の一例であり、最も適切な選択肢です。

解答5:環境因子への影響を意図して,個人因子に働きかける。
環境因子への影響を意図する場合、通常は社会環境や物理的環境の改善が考えられます。個人因子に働きかけるとは、Cさん自身の性格や習慣などに影響を与えることを意味しますが、今回のアドバイスは環境を調整するものですので適切ではありません。

上記から最適なのは解答4と言えます。
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次の事例を読んで,問題117から問題119までについて答えなさい。

【事例】
Dさん(70歳,男性)は,自宅で妻と二人暮らしで,年金収入で生活している。ある日,車を運転中に事故に遭い救急搬送された。医師からは,第4胸髄節まで機能が残存している脊髄損傷(spinal cord injury)と説明を受けた。Dさんは,入院中に要 介護3の認定を受けた。
Dさんは,退院後は自宅で生活することを望んでいた。妻は一緒に暮らしたいと思うが,Dさんの身体状況を考えると不安を感じていた。介護支援専門員(ケアマネジャー)は,「退院後は,在宅復帰を目的に,一定の期間,リハビリテーション専門職 がいる施設で生活してはどうか」とDさんに提案した。Dさんは妻と退院後の生活に ついて話し合った結果,一定期間施設に入所して,その間に,自宅の住宅改修を行うことにして,介護支援専門員(ケアマネジャー)に居宅介護住宅改修費について相談した。

<領域:総合問題>総合問題2

問題117
次のうち,Dさんが提案を受けた施設として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.養護老人ホーム
2.軽費老人ホーム
3.介護老人福祉施設
4.介護老人保健施設
5.介護医療院

解答(クリック)
正答:4
解説:この問題では、Dさんが提案を受けた施設として最も適切なものを選びます。Dさんは脊髄損傷により要介護3の認定を受け、在宅復帰を目的にリハビリテーション専門職がいる施設で一定期間生活することが提案されています。各解説は以下になります。

解答1:養護老人ホーム
養護老人ホームは、主に経済的な理由や家庭環境の問題により在宅での生活が難しい高齢者を対象としています。リハビリテーション専門職が常駐している施設ではないため、Dさんの状況には適していません。

解答2:軽費老人ホーム
軽費老人ホームは、自立した生活ができるが多少の介護が必要な高齢者を対象としています。リハビリテーション専門職が常駐している施設ではないため、Dさんの状況には適していません。

解答3:介護老人福祉施設
介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)は、常に介護が必要な高齢者を対象としていますが、主に生活支援が中心でリハビリテーションに特化しているわけではありません。Dさんの在宅復帰を目指したリハビリには適していません。

解答4:介護老人保健施設
介護老人保健施設は、在宅復帰を目指してリハビリテーションを提供する施設です。医師、看護師、リハビリテーション専門職(理学療法士、作業療法士など)が常駐しており、Dさんの状況に最も適しています。

解答5:介護医療院
介護医療院は、医療的ケアと日常生活の介護を提供する施設ですが、リハビリテーションに特化しているわけではありません。Dさんの在宅復帰を目指したリハビリには適していません。

上記から最適なのは解答4と言えます。
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問題118
次のうち,介護支援専門員(ケアマネジャー)がDさんに説明する居宅介護 住宅改修費の支給限度基準額として,適切なものを1つ選びなさい。

1.10万円
2.15万円
3.20万円
4.25万円
5.30万円

解答(クリック)
正答:3
解説:この問題では、介護支援専門員(ケアマネジャー)がDさんに説明する居宅介護住宅改修費の支給限度基準額として適切なものを選びます。
居宅介護住宅改修費は、介護保険制度において住宅改修が必要な場合に一定の費用を支給する制度です。支給限度基準額は全国一律で定められており、支給限度基準額は 20万円です。従って解答3が正解と言えます。
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問題119
Dさんが施設入所してから3か月後,住宅改修を終えた自宅に戻ることになった。Dさんは自宅での生活を楽しみにしている。その一方で,不安も抱えていたため,担当の介護福祉士は,理学療法士と作業療法士に相談して,生活上の留意点を記載した冊子を作成して,Dさんに手渡した。 次の記述のうち,冊子の内容として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.食事では,スプーンを自助具で手に固定する。
2.移動には,リクライニング式車いすを使用する。
3.寝具は,エアーマットを使用する。
4.更衣は,ボタンエイドを使用する。
5.外出するときには,事前に多機能トイレの場所を確認する。

解答(クリック)
正答:5
解説:この問題では、Dさんが自宅に戻った後の生活上の留意点として最も適切な内容を選びます。Dさんは第4胸髄節まで機能が残存している脊髄損傷を持ち、要介護3の認定を受けています。各解説は以下になります。

解答1:食事では,スプーンを自助具で手に固定する。
Dさんの残存機能によりますが、上肢の機能がどの程度残っているかによっては、自助具の使用が必要になる場合もあります。上肢機能がある程度残っている場合は適切です。

解答2:移動には,リクライニング式車いすを使用する。
リクライニング式車いすは、体位変換がしやすく、体圧分散にも有効です。特に長時間座る必要がある場合や、姿勢を保つのが難しい場合に適しています。

解答3:寝具は,エアーマットを使用する。
エアーマットは褥瘡(床ずれ)の予防に有効です。長時間同じ姿勢で寝ることが多い場合には適切です。

解答4:更衣は,ボタンエイドを使用する。
ボタンエイドは、ボタンを留めるのが難しい場合に使う補助具です。指の機能が低下している場合には役立ちます。

解答5:外出するときには,事前に多機能トイレの場所を確認する。
脊髄損傷による排泄管理が必要な場合、外出時に多機能トイレの場所を確認しておくことは非常に重要です。特に車いす利用者にとっては、バリアフリーのトイレが必要です。

したがって、最も適切な解答は5と言えます。
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次の事例を読んで,問題120から問題122までについて答えなさい。

【事例】
Eさん(34歳,女性,障害支援区分3)は,特別支援学校の高等部を卒業後,週2回,生活介護を利用しながら自宅で生活している。Eさんはアテトーゼ型(athetosis)の脳
性麻痺(cerebral palsy/のうせいまひ)で不随意運動があり,首を振る動作が見られる。 食事は首の動きに合わせて,自助具を使って食べている。食事中は不随意運動が強 く,食事が終わると,「首が痛い,しびれる」と言ってベッドに横になるときがある。 また,お茶を飲むときは取っ手つきのコップで飲んでいるが,コップを口元に運ぶまでにお茶がこぼれるようになってきた。日頃から自分のことは自分でやりたいと考えていて,お茶が上手に飲めなくなってきたことを気にしている。 Eさんは,生活介護事業所で油絵を描くことを楽しみにしている。以前から隣町の油絵教室に通い技術を高めたいと話していた。そこでEさんは,「自宅から油絵教室に通うときの介助をお願いするにはどうしたらよいか」と介護福祉職に相談した。

<領域:総合問題>総合問題3

問題120
Eさんの食事の様子から,今後,引き起こされる可能性が高いと考られる二次障害として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.変形性股関節症(coxarthrosis)
2.廃用症候群(disuse syndrome)
3.起立性低血圧(orthostatic hypotension)
4.脊柱側弯症(scoliosis/せきちゅうそくわんしょう)
5.頚椎症性脊髄症(cervical spondylotic myelopathy/けいついしょうせいせきずいしょう)

解答(クリック)
正答:5
解説:この問題では、Eさんの食事の様子から引き起こされる可能性が高い二次障害を選びます。Eさんはアテトーゼ型の脳性麻痺で、不随意運動があり、特に首を振る動作が顕著です。食事中に不随意運動が強く、首が痛い、しびれると訴えることがあり、これを基に最も適切な二次障害を考えます。各解説は以下になります。

解答1:変形性股関節症(coxarthrosis)
股関節の軟骨が摩耗することで起こる症状です。Eさんの食事の様子や首の痛みとは直接関係がありません。

解答2:廃用症候群(disuse syndrome)
長期間の活動停止や寝たきり状態によって筋力低下や関節拘縮が起こる症候群です。Eさんが活発に活動している様子からはこの可能性は低いです。

解答3:起立性低血圧(orthostatic hypotension)
立ち上がった時に血圧が急激に下がることでめまいや失神を引き起こす症状です。Eさんの食事の状況とは直接関係がありません。

解答4:脊柱側弯症(scoliosis/せきちゅうそくわんしょう)
脊椎が側方に湾曲する症状です。Eさんの不随意運動や首の動きとは関連性が薄いです。

解答5:頚椎症性脊髄症(cervical spondylotic myelopathy/けいついしょうせいせきずいしょう)
頚椎(首の椎骨)の変性により脊髄が圧迫され、首の痛みやしびれを引き起こす症状です。Eさんが首の動きに伴って痛みやしびれを訴えていることから、この可能性が高いです。

したがって、Eさんの食事の様子から引き起こされる可能性が高い二次障害として最も適切なものは解答5と言えます。
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問題121
Eさんがお茶を飲むときの介護福祉職の対応として,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.吸い飲みに変更する。
2.ストローつきコップに変更する。
3.重いコップに変更する。
4.コップを両手で持つように伝える。
5.全介助を行う。

解答(クリック)
正答:2
解説:この問題では、Eさんがお茶を飲むときの介護福祉職の対応として最も適切なものを選びます。Eさんはアテトーゼ型の脳性麻痺で不随意運動があり、コップを口元に運ぶまでにお茶がこぼれるようになってきています。自立心が強く、自分のことは自分でやりたいと考えていることも重要な要素です。各解説は以下になります。

解答1:吸い飲みに変更する。
吸い飲みは確かにこぼれにくくなりますが、Eさんの自立心を考えると不適切です。自分でコップを持って飲みたいという意欲を損なう可能性があります。

解答2:ストローつきコップに変更する。
ストロー付きのコップは不随意運動によるこぼれを減らすのに有効です。Eさんが自分で飲むことを続けられるようにサポートします。

解答3:重いコップに変更する。
重いコップにすることで、不随意運動が抑えられる可能性がありますが、持ち上げるのが難しくなる場合があります。Eさんにとっては負担が大きくなるかもしれません。

解答4:コップを両手で持つように伝える。
両手で持つことで安定感が増し、こぼれにくくなる可能性がありますが、不随意運動が強い場合には効果が限定的です。

解答5:全介助を行う。
全介助はEさんの自立心を大きく損ないます。Eさんが自分で飲むことを希望しているため、避けるべき対応です。

以上からEさんの自立心を尊重しながらこぼれにくい方法を提供する対応として最も適切なのは解答2と言えます。
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問題122
介護福祉職は,Eさんが隣町の油絵教室に通うことができるようにサービ スを提案したいと考えている。次のうち,Eさんが利用するサービスとして,最も適切なものを1つ選びなさい。

1.自立生活援助
2.療養介護
3.移動支援
4.自立訓練
5.同行援護

解答(クリック)
正答:3
解説:この問題では、Eさんが隣町の油絵教室に通うために利用するサービスとして最も適切なものを選びます。Eさんは34歳の女性で障害支援区分3のアテトーゼ型脳性麻痺を持っており、自立心が強く自分のことは自分でやりたいと考えています。Eさんが求めるのは、自宅から隣町の油絵教室までの移動をサポートするサービスです。各解説は以下になります。

解答1:自立生活援助
自立生活援助は、障害者が自宅で自立した生活を送るための支援を提供するサービスです。しかし、具体的な移動支援については含まれていません。

解答2:療養介護
療養介護は、医療的ケアが必要な障害者に対して、日常生活の支援と医療的ケアを提供するサービスです。移動支援とは直接関係がありません。

解答3:移動支援
移動支援は、障害者が社会参加や余暇活動のために必要な移動を支援するサービスです。Eさんが隣町の油絵教室に通うための移動支援として最も適切です。

解答4:自立訓練
自立訓練は、障害者が自立した生活を送るために必要なスキルを習得するための訓練を提供するサービスです。移動支援としては不適切です。

解答5:同行援護
同行援護は、視覚障害者が外出する際に必要な支援を提供するサービスです。Eさんは視覚障害ではなく、脳性麻痺のため、この選択肢も適切ではありません。

従って、Eさんが隣町の油絵教室に通うための移動をサポートするサービスとして最も適切なものは解答3と言えます。
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次の事例を読んで,問題123から問題125までについて答えなさい。

【事例】
Fさん(20歳,男性)は,自閉症スペクトラム障害(autism spectrum disorder)と重度の知的障害があり,自宅で母親(50歳),姉(25歳)と3人で暮らしている。Fさんは生活介護事業所を利用している。事業所では比較的落ち着いているが,自 宅に帰ってくると母親に対してかみつきや頭突きをすることがあった。また,自分で頭をたたくなどの自傷行為もたびたび見られる。仕事をしている母親に代わり,小さい頃から食事や排泄(はいせつ)の介護をしている姉は,これまでFさんの行動を止めることができていたが,最近ではからだが大きくなり力も 強くなって,母親と協力しても止めることが難しくなっていた。家族で今後のことを考えた結果,Fさんは障害者支援施設に入所することになった。

<領域:総合問題>総合問題4

問題123
次のうち,Fさんが自宅に帰ってきたときの状態に該当するものとして, 最も適切なものを1つ選びなさい。

1.学習障害
2.注意欠陥多動性障害
3.高次脳機能障害
4.強度行動障害
5.気分障害

解答(クリック)
正答:4
解説:この問題では、Fさんが自宅に帰ってきたときの状態に該当するものを選びます。Fさんは自閉症スペクトラム障害と重度の知的障害があり、帰宅すると母親に対するかみつきや頭突き、自傷行為が見られます。各解説は以下になります。

解答1:学習障害
学習障害(LD)は、特定の学習活動において困難を抱える障害です。Fさんの行動問題とは直接関係がありません。

解答2:注意欠陥多動性障害
注意欠陥多動性障害(ADHD)は、注意力や多動性、衝動性の問題を特徴とする障害です。Fさんの行動問題はADHDの特徴とは異なります。

解答3:高次脳機能障害
高次脳機能障害は、脳の損傷によって記憶や注意、遂行機能などが影響を受ける障害です。Fさんの行動問題はこの障害の典型的な症状とは一致しません。

解答4:強度行動障害
強度行動障害は、非常に激しい攻撃的行動や自傷行為などを含む行動問題が見られる状態です。Fさんの母親に対するかみつきや頭突き、自傷行為は、この障害の特徴に該当します。

解答5:気分障害
気分障害は、気分の持続的な変化や不安感などを特徴とする障害です。Fさんの行動問題は気分障害の特徴とは異なります。

従って、Fさんの自宅での行動問題に最も該当するものは解答4と言えます。
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問題124
Fさんが入所してからも月1,2 回は,姉が施設を訪ね,Fさんの世話をしている。ある日,担当の介護福祉職が姉に声をかけると,「小学生の頃から,学校が終わると友だちと遊ばずにまっすぐ家に帰り,母親に代わって,弟の世話をしてきた。 今は,弟を見捨てたようで,申し訳ない」などと話す。介護福祉職の姉への対応として,最も適切なものを 1 つ選びなさい。

1.「これからもFさんのお世話をしっかり行ってください」
2.「Fさんは落ち着いていて,自傷他害行為があるようには見えませんね」
3.「お姉さんは,小さい頃からお母さんの代わりをしてきたのですね」
4.「訪問回数を減らしてはどうですか」
5.「施設入所を後悔しているのですね。もう一度在宅ケアを考えましょう」

解答(クリック)
正答:3
解説:この事例では、姉が弟であるFさんの世話を長年にわたって行ってきた背景があり、現在も施設に訪問して世話を続けています。姉が抱いている「弟を見捨てたようで、申し訳ない」という気持ちは、長年の介護に対する責任感と愛情の表れですが、それがプレッシャーや罪悪感として現れています。介護福祉職が姉に対して最も適切な対応は、姉の感情や経験に共感し、それを認めることです。選択肢3の「お姉さんは、小さい頃からお母さんの代わりをしてきたのですね」という言葉は、姉のこれまでの努力や献身を理解し、共感する内容です。これは姉が自分の行動や感情を理解してもらえたと感じ、心の負担を軽減することにつながります。各解説は以下になります。

解答1:「これからもFさんのお世話をしっかり行ってください」
これは姉にさらに責任を課す言葉であり、姉の負担を増やすだけでなく、姉の罪悪感を軽視しているように受け取られかねません。

解答2:「Fさんは落ち着いていて、自傷他害行為があるようには見えませんね」
現在の施設でのFさんの様子を伝えることで安心させる意図があるかもしれませんが、姉の長年の努力を軽視しているように受け取られる可能性があります。

解答3:「訪問回数を減らしてはどうですか」
姉の訪問回数を減らすことを勧めるのは、姉の罪悪感を無視しているように感じられ、姉の気持ちを理解していない対応となります。

解答4:「施設入所を後悔しているのですね。もう一度在宅ケアを考えましょう」
姉の気持ちを誤解している可能性があり、また、在宅ケアを再び提案することは姉に対するプレッシャーとなり、適切ではありません。

したがって、解答3が姉の感情に最も配慮した対応と言えます。
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問題125
Fさんが施設に入所して1年が経った。介護福祉職は,Fさん,母親,姉と共にこれまでの生活と支援を振り返り,当面,施設で安定した生活が送れるように検討した。
次のうち,Fさんの支援を修正するときに利用するサービスとして,正しいものを1つ選びなさい。

1.地域定着支援
2.計画相談支援
3.地域移行支援
4.基幹相談支援
5.基本相談支援

解答(クリック)
正答:2
解説:この問題では、施設に入所しているFさんの支援計画を見直し、安定した生活が送れるようにするためにどのようなサービスを利用するべきかを問われています。各解説は以下になります。

解答1:地域定着支援
地域定着支援は、施設や病院から地域生活への移行を支援するためのサービスです。地域での生活が安定するように支援するもので、現在施設での生活が問題となっているFさんの状況には適していません。

解答2:計画相談支援
計画相談支援は、障害者が必要なサービスを受けられるように支援計画を作成し、定期的に見直すためのサービスです。Fさんの施設での生活を安定させるために支援計画を見直す場合に適しています。

解答3:地域移行支援
地域移行支援は、施設や病院から地域生活へ移行するための準備を支援するサービスです。Fさんはまだ施設での生活が続いているため、この選択肢は当面の生活安定には不適切です。

解答4:基幹相談支援
基幹相談支援は、地域の中での相談支援を総合的に行うための機関で、緊急時の対応や関係機関との調整を行います。Fさんの施設での生活支援の修正を目的とした直接的な支援とは異なります。

解答5:基本相談支援
基本相談支援は、障害者や家族が日常的に直面する課題に対して相談に応じるものです。施設での生活支援を具体的に修正するための支援計画の見直しには不向きです。

以上のことから、Fさんの支援を修正し、施設での生活を安定させるためには、解答2が最適と言えます。この支援により、Fさんに適した支援計画を作成し、必要に応じて見直しや調整を行うことができます。
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