113回看護師国試験【午後問題62】

正答：４
解説：燃え尽き症候群は、理想や目標に向かって高い熱意を持って取り組んでいた人が、長期にわたって強いストレスを受け続けることで、燃え尽きてしまう状態を指します。具体的には、以下の症状が現れます。

・疲労感：身体的・精神的な疲労を感じ、仕事への意欲や集中力が低下します。
・無力感：自分の仕事が役に立っていないと感じ、達成感や満足感が得られなくなります。
・無気力感：仕事や周囲の人間関係に対して無関心になり、何も楽しめなくなります。
・うつ症状：気分の落ち込み、不眠、食欲不振などのうつ症状が現れます。
・社会機能の低下：仕事や家事、人間関係など、社会生活を送るための機能が低下します。

問題文中の状況は、燃え尽き症候群の特徴と一致しています。人を援助する過程で、自分の職務に対して継続して努力したが、満足感や達成感が得られずうつ症状や社会機能の低下を生じていることから、燃え尽き症候群であると判断できます。

ちなみに解答１、悪性症候群は、抗精神病薬の副作用として発症するまれな症候群です。高熱、筋固縮、意識障害などの症状が現れます。解答２、空の巣症候群は、子供が独立して家を出てしまった親が、喪失感や孤独感を抱える状態です。解答３、緊張病症候群は、統合失調症などの精神疾患の一症状です。興奮、無動、言語障害などの症状が現れます。
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