問題65
Aさん(30歳、男性) は、昼間の過剰な眠気を主訴に来院した。 会社の会議ではいつも寝てしまい、居眠り運転で交通事故を起こしたこともある。笑ったときに脱力してしまうことや、入眠時に誰もいないのに人影が見えたり、睡眠と覚醒の移行期に体を動かせなくなることがある。
最も考えられる疾患はどれか。
1. ナルコレプシー (narcolepsy)
2. レム睡眠行動障害(REM sleep behavior disorder)
3. 睡眠時無呼吸症候群(sleep apnea syndrome)
4. レストレスレッグス症候群<むずむず脚症候群>(restless legs syndrome)
解説:Aさん(30歳、男性) の症状から、最も考えられる疾患はナルコレプシーです。ナルコレプシー は、日中の過剰な眠気や睡眠発作、情動脱力発作、入眠時幻覚、睡眠麻痺などを特徴とする睡眠障害です。
Aさんの症状とナルコレプシーの症状の符合
・昼間の過剰な眠気→会議中や運転中に寝てしまう。
・居眠り運転→ナルコレプシーの患者は、居眠り運転を起こしやすい。
・笑ったときに脱力してしまう→情動脱力発作。
・入眠時に人影が見える→入眠時幻覚。
・睡眠と覚醒の移行期に体を動かせない→睡眠麻痺。
ちなみに他の解答について↓
・レム睡眠行動障害は夢の内容を実際に演じてしまう睡眠障害です。Aさんの症状には夢遊病などの行動異常は見られないため、レム睡眠行動障害の可能性は低いと考えられます。
・睡眠時無呼吸症候群は睡眠中に呼吸が止まってしまう睡眠障害です。Aさんの症状には、睡眠中の無呼吸やいびきなどの症状は見られないため、睡眠時無呼吸症候群の可能性は低いと考えられます。
・レストレスレッグス症候群は脚のむずむず感や痛みによって、睡眠障害をきたす疾患です。Aさんの症状には、脚のむずむず感や痛みなどの症状は見られないため、レストレスレッグス症候群の可能性は低いと考えられます。
・過去問&解説集はこちら(試験対策用)
・本年度の看護師試験の解答速報予約開始!
・空いた時間に高収入バイト