問題54
Bowlby<ボウルビィ>が提唱したアタッチメントの記述で正しいのはどれか。
1. 人見知りは6、7か月の乳児に出現する。
2. 安全基地は家の中での子どもの居場所のことである。
3. 子どもと不特定の他者との間に築かれる情緒的な結びつきである。
4. 愛着対象との分離で生じる子どもの行動の第一段階は「絶望の段階」である。
解説:Bowlby(ボウルビィ)は、乳幼児期における養育者との愛着関係が、その後の情緒的な発達に重要な影響を与えることを提唱。アタッチメントとは、乳幼児と養育者との間に形成される、強い情緒的な結びつきを指します。
【アタッチメントの記述】
1. 人見知りは6、7か月の乳児に出現する。:人見知りは、乳児が特定の人とそうでない人を見分けられるようになり、見知らぬ人に対して警戒心や不安を示すようになる現象です。これは、アタッチメント形成の過程の一つと考えられます。
2. 安全基地は家の中での子どもの居場所のことである:安全基地とは、子どもが安心して探索行動を行える場所であり、必ずしも家の中である必要はありません。養育者が子どもにとっての安全基地となることで、子どもは安心して周囲の世界を探求することができます。
3. 子どもと不特定の他者との間に築かれる情緒的な結びつきである。:アタッチメントは、主に乳幼児と養育者との間に形成されるものです。不特定の他者との間にも、親密な関係が築かれることはありますが、それはアタッチメントとは区別されます。
4. 愛着対象との分離で生じる子どもの行動の第一段階は「絶望の段階」である。:Bowlbyは、愛着対象との分離によって子どもは4つの段階の行動を示すと考えました。第一段階は「抗議の段階」であり、子どもは泣いたり、喚いたりして、愛着対象の復帰を求めます。第二段階は「絶望の段階」であり、子どもは活動的でなくなり、無表情になるなど、無気力な状態になります。
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