115回看護師国家試験の模擬・予想問題【状況設定問題】1

次の文を読み問題1～3の問いに答えよ。
Pさん（68歳、女性、慢性閉塞性肺疾患〈COPD〉ステージIVと2型糖尿病、慢性腎不全ステージ3を合併して在宅酸素療法（2L/分）と吸入ステロイド薬・長時間作用型β₂刺激薬、インスリン療法、ACE阻害薬、利尿薬を併用中。過去1ヶ月で呼吸困難の増悪を自覚し、夜間は頻回の起坐呼吸と動悸を訴え、体重は1ヶ月で3kg増加。糖尿病性腎症進行による透析導入のリスクも高まっており、透析回避と生活の質維持を目的に多職種連携で治療計画を検討している。栄養状態はアルブミン3.1g/dL、BMI24で概ね安定しているが、浮腫と呼吸不全改善のバランスが課題である。看護師は呼吸管理、体液管理、血糖コントロールを同時にモニタリングしながら在宅維持を支援する計画を立案中。

問題1
夜間の呼吸困難増悪時、最優先で確認すべきアセスメントはどれか。
1. SpO₂モニタリング値の連続確認
2. 体重増加率
3. HbA1c値
4. 尿量測定

解答(クリック)

正答：1
解説：
解答1：SpO₂連続確認（〇正解）→ 急性の呼吸不全増悪時には酸素化状態のモニタが最優先である。
解答2：体重増加率（×不正解）→ 浮腫評価には重要だが夜間急変時には二次的。
解答3：HbA1c値（×不正解）→ 長期血糖管理指標であり急性対応には不適。
解答4：尿量測定（×不正解）→ 体液管理の一部だが呼吸困難対応が先。

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問題2
呼吸不全と浮腫管理を両立させるために医師と相談すべきなのはどれか。
1. 利尿薬投与時間の変更
2. インスリン分割回数増加
3. ACE阻害薬中止
4. 水分摂取制限解除

解答(クリック)

正答：1
解説：
解答1：利尿薬投与時間変更（〇正解）→ 夜間の利尿薬効果タイミング調整で浮腫軽減と呼吸負担軽減が図れる。
解答2：インスリン増回数（×不正解）→ 血糖管理には関与するが呼吸浮腫管理には直結しない。
解答3：ACE阻害薬中止（×不正解）→ 安定化治療薬であり中止は不適当。
解答4：水分解除（×不正解）→ 浮腫悪化を招く恐れがある。

問題3
在宅酸素療法中の患者教育で重要なのはどれか。
1. 酸素濃度固定指示
2. 携帯用酸素ボンベの保管方法
3. 酸素投与中の入浴禁止
4. 酸素流量の自己調整禁止

解答(クリック)

正答：4
解説：
解答1：酸素濃度固定（×不正解）→ 医師指示に基づき流量を微調整する必要がある場合もある。
解答2：ボンベ保管（×不正解）→ 安全管理には重要だが最優先ではない。
解答3：入浴禁止（×不正解）→ 安全に配慮すれば継続可能。
解答4：自己調整禁止（〇正解）→ 患者による勝手な流量変更は危険であり教育で禁止する必要がある。

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