114回看護師国試験【午後問題99】

次の文を読み 97~99 の問いに答えよ。
Aさん(57歳、男性) は、 芳香族アミンを扱う化学工場に39年勤務している。
現病歴:ここ数か月で次第に尿の色が濃くなった。 いきまないと排尿できなくなり、
泌尿器科を受診し、採血および尿検査を受けた。
既往歴: 特記すべき点なし。
生活歴: 喫煙 40本 / 日を36年間、焼酎120mLの飲酒をほぼ毎日、20年間続けている。
身体所見:顔面、四肢に浮腫なし、 黒色便なし、 血便なし。
検査所見:赤血球 308万/μL、Hb 9.9g/dL、血清アルブミン4.2g/dL、血清総ビリルビン 0.2mg/dL、 血糖102mg/dL、 ヘモグロビン Alc〈HbA1c〉 5.4%。

問題99
Aさんは術後から、 これまでにはなかった勃起障害が出現した。 Aさんのテストステロン値は 13.5pg/mL (50歳代の基準値:4.6~19.6pg/mL)であった。Aさんの勃起不全の原因で考えられるのはどれか。
1. 性ホルモン分泌の低下
2. 神経損傷
3. 糖尿病
4. 喫煙

解答(クリック)
正答:2
解説:
解答1:「性ホルモン分泌の低下」(×不正解)
→ テストステロン値は13.5pg/mL(基準値:4.6~19.6pg/mL)と正常範囲内であり、性ホルモン分泌の低下は認められません。テストステロン低下による勃起障害は、性欲減退などの症状を伴うことが多いですが、この症例では術後から急に勃起障害が出現していることから、ホルモン性の原因は考えにくいです。
解答2:「神経損傷」(〇正解)
→ 膀胱全摘出術では、骨盤内の手術操作により勃起神経(骨盤内自律神経叢の海綿体神経)を損傷する可能性があります。特に男性の場合、膀胱は前立腺と近接しており、膀胱がんの進行状態によっては前立腺も同時に切除することがあります。これにより、勃起に関わる神経が損傷し、術後に勃起障害が出現することが多く知られています。Aさんの場合、術前にはなかった勃起障害が術後から出現したことから、手術による神経損傷が最も考えられる原因です。
解答3:「糖尿病」(×不正解)
→ 糖尿病は血管障害や神経障害を引き起こし、勃起障害の原因となることがありますが、Aさんの血糖値は102mg/dL、HbA1cは5.4%と正常範囲内であり、糖尿病の所見は認められません。また、糖尿病による勃起障害は通常、緩徐に進行するものであり、術後から急に出現した勃起障害の原因としては考えにくいです。
解答4:「喫煙」(×不正解)
→ 喫煙は血管内皮機能障害や動脈硬化を促進し、長期的には勃起障害のリスク因子となります。Aさんは40本/日を36年間という重度の喫煙歴がありますが、術前には勃起障害がなく、術後から急に出現したことから、喫煙が直接の原因とは考えにくいです。喫煙による勃起障害は通常、長期間かけて徐々に進行するものであり、急性発症の勃起障害の原因としては適切ではありません。

◆過去問&解説集はこちら(試験対策用)
◆ギフト券5000円分!最新の解答速報予約開始♪
◆空いた時間に高収入バイト




問い合わせ/転職相談(簡単登録15秒)

    ■入職希望時期必須

    ■雇用形態必須

    常勤非常勤どちらでもよい

    ■お住いエリア必須

    ■氏名必須

    ■ふりがな必須

    ■お電話番号必須

    ■メールアドレス必須

    ■保有資格必須

    正看護師准看護師保健師助産師ケアマネ介護福祉士初任者研修(ヘルパー2級)実務者研修(ヘルパー1級)社会福祉士社会福祉主事任用保育士理学療法士(PT)作業療法士(OT)言語聴覚士(ST)動物看護師その他無資格

    ■質問・希望条件等任意


    ※お預かりした情報は個人情報保護法に基づき徹底管理しています