
次の文を読み 94~96 の問いに答えよ。
Bさん (78歳、女性) は特別養護老人ホームに入所している。 Bさんは2年前から認知症と診断され、 昼夜逆転があるため、日中はほとんどベッドで過ごしている。 食事は全量介助が必要で、 食事中はむせ込みがみられる。 傾眠傾向で、 刺激に対しての反応は乏しい。Bさんは介護職が体位変換をした際に、うめき声をあげ、 その後も時々痛みを訴えるようになった。
問題95
術後2日 Aさんは人工呼吸管理を離脱し、離床が検討されたが中止となった。看護師がAさんの離床中止を判断した指標はどれか。 2つ選べ。
1. ドレーンが留置中である。
2. 安静時の呼吸数が20/分である。
3. 安静時の心拍数が100/分である。
4. 新たな不整脈(心房細動)が発生している。
5. 時間尿量 0.5mL/kg/ 時が3時間持続している。
解答(クリック)
正答:3、4
解説:
解答1:「ドレーンが留置中である。」(×不正解)
→ ドレーン留置中でも、ドレーンの固定が適切で安全が確保されていれば、離床は可能です。ドレーン留置だけでは離床中止の絶対的な理由とはなりません。
解答2:「安静時の呼吸数が20/分である。」(×不正解)
→ 成人の正常呼吸数は12〜20回/分とされており、20回/分は正常範囲の上限です。軽度の頻呼吸であっても、それだけで離床を中止する絶対的な指標とはならないため不適切です。
解答3:「安静時の心拍数が100/分である。」(〇正解)
→ 安静時の心拍数が100回/分以上(頻脈)は、心負荷の増大を示す重要な指標です。特に心筋梗塞後の患者では、心拍数の上昇は心筋酸素需要の増加につながり、心負荷を増大させます。安静時に頻脈を呈している状態での離床は、さらなる心負荷を増大させるリスクがあるため、離床中止の適切な指標となります。
解答4:「新たな不整脈(心房細動)が発生している。」(〇正解)
→ 心房細動などの新たな不整脈の発生は、心臓の機能不全や循環動態の不安定を示唆します。特にCABG術後の患者では、不整脈の発生は術後合併症のリスクとなり、離床による負荷が循環動態をさらに悪化させる可能性があります。心房細動の発生は離床中止の重要な指標となります。解答5:「時間尿量 0.5mL/kg/ 時が3時間持続している。」(×不正解)
→ 時間尿量0.5mL/kg/時は、腎機能が保たれている最低限の尿量とされ、腎機能低下を示す危険な値ではありません。一般的に、尿量減少の基準は0.5mL/kg/時未満が2時間以上持続する場合とされており、この選択肢の状況は基準内であるため、離床中止の絶対的な指標とはなりません。
解説:
解答1:「ドレーンが留置中である。」(×不正解)
→ ドレーン留置中でも、ドレーンの固定が適切で安全が確保されていれば、離床は可能です。ドレーン留置だけでは離床中止の絶対的な理由とはなりません。
解答2:「安静時の呼吸数が20/分である。」(×不正解)
→ 成人の正常呼吸数は12〜20回/分とされており、20回/分は正常範囲の上限です。軽度の頻呼吸であっても、それだけで離床を中止する絶対的な指標とはならないため不適切です。
解答3:「安静時の心拍数が100/分である。」(〇正解)
→ 安静時の心拍数が100回/分以上(頻脈)は、心負荷の増大を示す重要な指標です。特に心筋梗塞後の患者では、心拍数の上昇は心筋酸素需要の増加につながり、心負荷を増大させます。安静時に頻脈を呈している状態での離床は、さらなる心負荷を増大させるリスクがあるため、離床中止の適切な指標となります。
解答4:「新たな不整脈(心房細動)が発生している。」(〇正解)
→ 心房細動などの新たな不整脈の発生は、心臓の機能不全や循環動態の不安定を示唆します。特にCABG術後の患者では、不整脈の発生は術後合併症のリスクとなり、離床による負荷が循環動態をさらに悪化させる可能性があります。心房細動の発生は離床中止の重要な指標となります。解答5:「時間尿量 0.5mL/kg/ 時が3時間持続している。」(×不正解)
→ 時間尿量0.5mL/kg/時は、腎機能が保たれている最低限の尿量とされ、腎機能低下を示す危険な値ではありません。一般的に、尿量減少の基準は0.5mL/kg/時未満が2時間以上持続する場合とされており、この選択肢の状況は基準内であるため、離床中止の絶対的な指標とはなりません。