
<領域: 介護> 総合問題(総合問題1)
次の事例を読んで 問題114について答えなさい。
[事例]
Aさん (70歳 男性)は、妻と二人で暮らしている。 旅行や釣りが趣味で, 会社員として勤務していたころは、活動的な生活を送っていた。 66歳のときにパーキンソン病 (Parkinson disease) と診断されたが,内服治療が開始され,症状はあまり気にならなかった。 1年前から顔の表情が乏しくなり、 歩行開始時に, はじめの一歩が出にくくなった。 3か月前からは,歩き始めると方向転換が難しく、 急に止まることができないことがある。Aさんは,今後の生活について相談するために, 地域包括支援センターに行った。 センターで対応してくれたB主任介護支援専門員は, 介護福祉士としての実務経験が豊富だった。 Aさんは信頼して, 気になっていたことをすべて話すことができた。 Aさんは、要介護認定を申請することを勧められ; 後日、市役所に行き、 要介護認定の申請を行った。
問題114
現在のAさんの症状に該当するホーエン・ヤール重症度分類として最も適切なものを1つ選びなさい。
1 ステージI
2 ステージII
3 ステージIII
4 ステージIVV
5 ステージV
解説:ホーエン・ヤール(Hoehn & Yahr)の重症度分類は、パーキンソン病の進行度を5段階に分ける指標です。Aさんの症状と分類の基準を照らし合わせて考えます。
◆ホーエン・ヤール重症度分類
解答1:ステージI:片側のみに症状が出現し、日常生活への影響は少ない。
解答1:ステージII:症状が両側に及ぶが、姿勢反射障害はなく、日常生活はほぼ自立可能。
解答1:ステージIII:姿勢反射障害がみられ、歩行障害が現れるが、介助なしで生活可能。
解答1:ステージIV:重度の障害があり、介助なしでは生活が困難。
解答1:ステージV:車いすやベッドでの生活が中心となり、全面的な介助が必要。
◆Aさんの症状の分析
・1年前:顔の表情が乏しくなる(仮面様顔貌)、歩行開始時に最初の一歩が出にくい(すくみ足)。
・3か月前:歩き始めると方向転換が難しく、急に止まることができない(歩行障害、姿勢反射障害)。
姿勢反射障害(転倒しやすくなる症状)が現れていることから、ステージIIIが最も適切です。
ステージIVでは、介助なしでは生活が難しくなりますが、Aさんはまだその段階には至っていません。
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