
<領域: 介護> 生活支援技術
問題91
次の記述のうち, パーキンソン病 (Parkinson disease) で上肢の震えはあるが,自力摂取が可能な利用者の食事の介護として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 食事後に口腔内(こうくうない)のアイスマッサージを行う。
2 片側の縁が高くなっている皿を準備する。
3 上半身を後ろに20度程度倒すように伝える。
4 食器の置いてある位置を説明する。
5 踵(かかと )を床から浮かすように伝える。
解説:パーキンソン病(Parkinson disease) では、振戦(手の震え)・筋固縮(筋肉のこわばり)・動作緩慢(動きが遅くなる) などの症状がみられます。この問題では 「上肢の震えはあるが、自力摂取が可能な利用者」 という条件なので、食事をしやすくするための環境調整 が重要になります。
「2. 片側の縁が高くなっている皿を準備する」 のは、スプーンやフォークで食べ物をすくいやすくし、食事のしやすさをサポートするため、最も適切な対応となります。
他、解答の解説は以下となります。
解答1:「食事後に口腔内のアイスマッサージを行う。」 → ✕
・アイスマッサージ(冷刺激)は、嚥下機能(えんげききのう)や口腔機能が低下した利用者に対して適用することが多い。
・本ケースでは 「嚥下機能の問題」には言及されていないため、適切とは言えない。
解答3:「上半身を後ろに20度程度倒すように伝える。」 → ✕
・パーキンソン病の利用者は、前傾姿勢になりやすいが、食事時に後ろに倒れる姿勢は適切ではない。
・嚥下をスムーズにするためには、基本的に「やや前傾姿勢」が望ましい。
解答4:「食器の置いてある位置を説明する。」 → ✕
・視空間認知障害(物の位置が分かりにくいなど)がある場合には有効 だが、本ケースでは特に記載がない。
・振戦がある場合、重要なのは食べやすい食器や補助具の工夫であり、食器の位置説明は優先度が低い。
解答5:「踵(かかと)を床から浮かすように伝える。」 → ✕
・食事の際は、姿勢を安定させることが大切。
・踵を浮かせると体が不安定になり、食事がしにくくなるため、不適切な指示 となる。
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