
<領域: 介護> コミュニケーション技術
問題77
構音障害のあるBさんは,現在発語訓練を実施中である。 ある日、 介護福祉職に対して, 「おあんで, あつがおごれた」と訴えた。 介護福祉職は, Bさんの発語をうまく聞き取れず,「もう一度, 言ってください」と伝えた。 Bさんは,自身の発語で会話を続けようとしているが, 介護福祉職には,その内容を十分に理解することができなかった。このときのBさんに対する介護福祉職の判断として, 最も適切なものを1つ選
びなさい。
1 Bさんは言葉の意味の理解に支障があるため、会話の継続は困難である。
2 発音が苦手なため、 短い言葉でゆっくり話してもらう必要がある。
3 話す意欲があるため, 開かれた質問が有効である。
4 発語訓練の効果がみられないため, 訓練を中止する必要がある。
5 Bさんの言葉が聞き取れないため、 会話を中断する必要がある。
解説:構音障害とは、口・舌・喉などの発声器官の運動障害によって、発音が不明瞭になる状態です。言葉の意味の理解には問題がない場合が多く、「何を伝えたいのか」を汲み取ることが重要です。Bさんは発語訓練中で、話す意欲があるにもかかわらず、介護福祉職が聞き取れない状態。このような場合は、「短い言葉でゆっくり話してもらう」ことが適切な対応です。各解答の解説は以下になります。
解答1:Bさんは言葉の意味の理解に支障があるため、会話の継続は困難である。 → ✕(不適切)
・構音障害は発音の問題であり、言葉の意味を理解する能力には問題がない。
・会話を続けるための工夫が必要。
解答2:発音が苦手なため、短い言葉でゆっくり話してもらう必要がある。 → 〇(正解)
・発語を助けるためには、短く区切って話してもらうことが有効。
・「もう一度言ってください」ではなく、「ゆっくり一言ずつ話してください」と促すのが良い。
解答3:話す意欲があるため、開かれた質問が有効である。 → ✕(不適切)
・開かれた質問(自由に話せる質問)は、発語の負担が大きくなるため、不適切。
・例えば「どうしましたか?」よりも、「何が困っていますか?『食事』?『お風呂』?」のように、選択肢を提示した方が話しやすい。
解答4:発語訓練の効果がみられないため、訓練を中止する必要がある。 → ✕(不適切)
・発語訓練は長期的な取り組みであり、短期間で効果が出るとは限らない。
・意欲があるうちは継続すべき。
解答5:Bさんの言葉が聞き取れないため、会話を中断する必要がある。 → ✕(不適切)
・話す意欲があるのに会話を中断すると、Bさんが自信をなくし、意欲を失う可能性がある。
・できるだけコミュニケーションを続ける工夫をすることが大切。
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