
<領域: 医療的ケア> 医療的ケア
問題60
次の記述のうち, 痰を喀出する仕組みに関するものとして, 正しいものを1つ選びなさい。
1 呼吸器官の内部は乾燥した状態になっている。
2 気管の内部の表面には絨毛(じゅうもう)があり,分泌物の侵入を防いでいる。
3 分泌物は, 咽頭で吸収される。
4 痰(たん)は, 咳(せき)や咳払い(せきばら)によって排出される。
5 咳(せき)は, 下垂体(せきちゅうすう)にある咳中枢によっておこる反射運動である。
解説:痰(たん)の喀出(かくしゅつ)の仕組み は、呼吸器系の防御機構の一部です。
痰は、気道の分泌物(粘液)や異物(細菌、ウイルス、ほこりなど)が気道上皮の線毛運動によって咽頭へ運ばれ、咳や咳払いによって口から排出される。
各解答の解説は以下になります。
解答1:呼吸器官の内部は乾燥した状態になっている。
→ 誤り。
・気道の内側は 粘液で覆われており、適度な湿度が保たれている。
・乾燥すると異物排除機能が低下し、感染症のリスクが高まる。
解答2:気管の内部の表面には絨毛(じゅうもう)があり、分泌物の侵入を防いでいる。
→ 誤り。
・気道の内側には 線毛(せんもう) という細かい毛があり、粘液とともに異物を喉へ運ぶ役割を持つ。
・「絨毛(じゅうもう)」は小腸などの消化器系にある構造で、吸収を助けるもの。
解答3:分泌物は、咽頭で吸収される。
→ 誤り。
・気道の分泌物(痰)は、咽頭で吸収されるのではなく、咳や嚥下(飲み込む)によって排出される。
・一部は胃に飲み込まれ、胃酸で処理されることもある。
解答4:痰(たん)は、咳(せき)や咳払い(せきばら)によって排出される。
→ 正しい。(解説済み)
解答1:咳(せき)は、下垂体(せきちゅうすう)にある咳中枢によっておこる反射運動である。
→ 誤り。
・咳を引き起こす 「咳中枢」 は 延髄(えんずい) にある。
・下垂体(かすいたい)はホルモンを分泌する部位であり、咳とは関係がない。
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