
<領域:こころとからだのしくみ>障害の理解
問題51
次のうち, クローン病 (Crohn disease) にみられる特徴的な症状として, 最も適切なものを1つ選びなさい。
1 視力低下
2 栄養障害
3 咳嗽(がいそう)
4 運動失調
5 関節痛
解答(クリック)
正答:2
解説:クローン病 (Crohn disease) は、消化管のどの部位にも炎症が生じる慢性の炎症性腸疾患 (IBD) です。主に小腸・大腸が侵され、以下のような特徴があります。
解説:クローン病 (Crohn disease) は、消化管のどの部位にも炎症が生じる慢性の炎症性腸疾患 (IBD) です。主に小腸・大腸が侵され、以下のような特徴があります。
・腸管の炎症による消化・吸収障害
→ 栄養障害が生じやすい(特に脂肪、タンパク質、ビタミン、ミネラルの吸収が低下する)
・腹痛や下痢
→ 小腸・大腸に慢性的な炎症が続くため、腹痛や下痢を繰り返す
・全身症状(発熱、体重減少、倦怠感など)
→ 慢性炎症が持続することで起こる
・瘻孔(ろうこう)や狭窄
→ 炎症が進行すると、腸と腸、腸と皮膚などの間に「瘻孔(異常な交通路)」が形成される。また、炎症による瘢痕形成で腸管が狭窄し、腸閉塞のリスクもある。
各解答の解説は以下になります。
解答1:視力低下 → クローン病の特徴的な症状ではない。視力低下は糖尿病性網膜症や加齢黄斑変性などの疾患でみられる。
解答2:栄養障害 → 正解。小腸の炎症により栄養の吸収が低下し、体重減少や成長障害(小児の場合)を引き起こす。
解答3:咳嗽(がいそう) → クローン病は消化管の病気であり、呼吸器症状は基本的にみられない。咳嗽は肺炎や気管支喘息などの呼吸器疾患で多い。
解答4:運動失調 → 小脳や神経系の障害による症状であり、クローン病とは関連が薄い。
解答5:関節痛 → クローン病の合併症として関節炎が生じることはあるが、特徴的な症状とは言えない(頻度は高くない)。
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