第37回介護福祉士国家試験【問題37】

<領域:こころとからだのしくみ>発達と老化の理解

問題37
次の記述のうち, サクセスフル・エイジング (successful aging) として適切なものを1つ選びなさい。

1 長生きすることが,最大の目的である。
2 一人暮らしで, 周囲の人と交流をしないようにしている。
3 膝に痛みがあるので, 一日中ベッド上で過ごすようにしている。
4 難聴があるので、補聴器をつけてパソコン教室に通い始めた。
5 歌を上手に歌えなくなったので, カラオケに誘われても行かないようにしている。

解答(クリック)
正答:4
解説:サクセスフル・エイジングとは、高齢期になっても健康を維持し、社会とのつながりを持ち、積極的に生活することを指します。これは単に長生きすることではなく、身体的・精神的・社会的に良好な状態を維持しながら充実した生活を送ることを重視します。

各解答の解説は以下になります。

解答1:長生きすることが、最大の目的である。
→ 長寿は大切ですが、サクセスフル・エイジングは「健康的で充実した生活」を重視します。「長生きすること」だけが目的になると、生活の質(QOL)が軽視されるため、この選択肢は不適切です。

解答2:一人暮らしで、周囲の人と交流をしないようにしている。
→ 社会的なつながりを持つことはサクセスフル・エイジングの重要な要素です。周囲との交流を避けることは、孤立を招き、健康や精神状態の悪化につながる可能性があります。よって、不適切です。

解答3:膝に痛みがあるので、一日中ベッド上で過ごすようにしている。
→ 身体の痛みがあっても、適切な運動やリハビリを行い、活動的な生活を維持することが重要です。過度な安静は筋力低下や生活の質の低下を引き起こすため、不適切です。

解答4:難聴があるので、補聴器をつけてパソコン教室に通い始めた。
→ 補聴器を活用し、積極的に学習や社会参加を続ける姿勢は、サクセスフル・エイジングの考え方に合致しています。加齢による身体的変化を受け入れながら、それに適応する努力をすることが重要です。したがって、適切な選択肢です。

解答5:歌を上手に歌えなくなったので、カラオケに誘われても行かないようにしている。
→ 加齢による変化を理由に活動を避けるのは、サクセスフル・エイジングの考え方に反します。楽しみや社会的交流の機会を減らすことにつながるため、不適切です。

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