第37回介護福祉士国家試験【問題17】

<領域:人間と社会>社会の理解

問題17
次の記述のうち, サービス付き高齢者向け住宅に関するものとして、正しいものを1つ選びなさい。

1 「高齢者住まい法」に基づく, 高齢者のための住まいである。
2 65歳以上の者が、 市町村の措置によって入居する。
3 認知症高齢者を対象とした, 共同生活の住居である。
4 食事サービスの提供が義務づけられている。
5 介護サービスの提供が義務づけられている。
(注) 「高齢者住まい法」とは, 「高齢者の居住の安定確保に関する法律」のことである。

解答(クリック)
正答:1
解説:サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)は、高齢者の居住の安定確保を目的とした賃貸住宅です。2011年に改正された「高齢者の居住の安定確保に関する法律(高齢者住まい法)」に基づいて整備されています。

各解答の解説は次のようになります。

解答1:「高齢者住まい法」に基づく、高齢者のための住まいである。 → 正しい
「高齢者住まい法」(高齢者の居住の安定確保に関する法律)に基づき、高齢者が安心して暮らせるように整備された住宅です。バリアフリー設計で、安否確認や生活相談などの基本的なサービスが提供されます。

解答2:65歳以上の者が、市町村の措置によって入居する。 → 誤り
サービス付き高齢者向け住宅は民間運営が基本であり、市町村の措置による入居(特別養護老人ホームなどの公的施設とは異なる)ではありません。
入居は個人の契約によるもので、自治体の指示で入居が決まるわけではありません。

解答3:認知症高齢者を対象とした、共同生活の住居である。 → 誤り
認知症高齢者を対象とした共同生活の住居は「認知症対応型共同生活介護(グループホーム)」であり、サ高住とは異なります。
サ高住には認知症の方も入居できますが、特に認知症の人向けというわけではありません。

解答4:食事サービスの提供が義務づけられている。 → 誤り
食事サービスは義務ではなく、提供するかどうかは事業者次第です。
食事の提供がある施設もありますが、利用者自身で調理することも可能です。

解答5:介護サービスの提供が義務づけられている。 → 誤り
サ高住自体は「住宅」であり、介護サービスの提供は義務ではありません。
必要に応じて、訪問介護や通所介護(デイサービス)を利用者が別契約で受ける形になります。
介護が必要な人向けに「特定施設入居者生活介護」の指定を受けているサ高住もありますが、それは一部に限られます。

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