
目次
- 1 第36回介護福祉士国家試験の合格率
- 2 <領域:人間と社会>人間の尊厳と自立
- 3 <領域:人間と社会>人間関係とコミュニケーション
- 4 <領域:人間と社会>社会の理解
- 5 <領域:こころとからだのしくみ>こころとからだのしくみ
- 6 <領域:こころとからだのしくみ>発達と老化の理解
- 7 <領域:こころとからだのしくみ>認知症の理解
- 8 <領域:こころとからだのしくみ>障害の理解
- 9 <領域:医療的ケア>医療的ケア
- 10 <領域:介護>介護の基本
- 11 <領域:介護>コミュニケーション技術
- 12 <領域:介護>生活支援技術
- 13 <領域:介護>介護過程
- 14 <領域:総合問題>総合問題1
- 15 <領域:総合問題>総合問題2
- 16 <領域:総合問題>総合問題3
- 17 <領域:総合問題>総合問題4
第36回介護福祉士国家試験の合格率
36回介護福祉士国家試験の受験者数は74,595人、合格者数61,747人、合格率は82.8%。合格基準は、筆記試験が総得点125点に対し得点67点以上、実技試験が総得点100点に対し得点53.33点以上。
<領域:人間と社会>人間の尊厳と自立
問題1
Aさん(76歳,女性,要支援1)は,一人暮らしである。週1回介護予防通所リハビリテーションを利用しながら,近所の友人たちとの麻雀(まーじゃん)を楽しみに生活している。最近,膝に痛みを感じ変形性膝関節症(knee osteoarthritis)と診断された。同時期に友人が入院し,楽しみにしていた麻雀(まーじゃん)ができなくなった。Aさんは徐々に今後の生活に不安を感じるようになった。ある日「自宅で暮らし続けたいけど,心配なの…」と介護福祉職に話した。
Aさんに対する介護福祉職の対応として,最も適切なものを1つ選びなさい。
1.要介護認定の申請を勧める。
2.友人のお見舞いを勧める。
3.膝の精密検査を勧める。
4.別の趣味活動の希望を聞く。
5.生活に対する思いを聞く。
解説:Aさんは膝の痛みや友人の入院により、今後の生活に不安を感じています。このような状況では、まずAさんの不安や心配を理解し、Aさん自身がどのような生活を望んでいるのかを把握することが重要です。各解答の解説は以下となります。
解答1:要介護認定の申請を勧める。
要支援1から要介護認定への移行は、Aさんの状態がそれを必要とする場合には適切ですが、現在の問題の本質はAさんの生活の質や不安に関することであり、直接的な解決策とはなりません。
解答2:友人のお見舞いを勧める。
友人のお見舞いはAさんの気持ちを多少和らげるかもしれませんが、根本的な不安解消にはならないでしょう。また、膝の痛みがあるため移動が難しい可能性も考慮すべきです。
解答3:膝の精密検査を勧める。
精密検査は医療的には必要かもしれませんが、Aさんの不安は生活全般に及んでおり、膝の状態だけでなく生活全体に関するサポートが必要です。
解答4:別の趣味活動の希望を聞く。
別の趣味を提案することはAさんの生活の質を向上させる可能性がありますが、まずはAさんが何を望んでいるのか、どのような生活を送りたいのかを理解することが優先されるべきです。
解答5:生活に対する思いを聞く。
これはAさんが感じている不安の根本原因を理解するための最も適切な対応です。Aさんの生活に対する思いや希望を聞くことで、適切なサポートやサービスを提供するための基礎情報を得ることができます。
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問題2
次の記述のうち,介護を必要とする人の自立についての考え方として最も適切なものを1つ選びなさい。
1.自立は,他者の支援を受けないことである。
2.精神的自立は,生活の目標をもち,自らが主体となって物事を進めていくことである。
3.社会的自立は,社会的な役割から離れて自由になることである。
4.身体的自立は,介護者の身体的負担を軽減することである。
5.経済的自立は,経済活動や社会活動に参加せずに,生活を営むことである。
解説:各解答の解説は以下となります。
解答1:自立は,他者の支援を受けないことである。
間違いです。自立とは、他者の支援を受けながらも自分の生活を自分の意思で決定し、主体的に行動することを含みます。他者の支援を受けないことが自立というわけではありません。
解答2:精神的自立は,生活の目標をもち,自らが主体となって物事を進めていくことである。
これは正しいです。精神的自立とは、自己の意思で生活の目標を設定し、それに向かって自分自身が主体的に行動することを指します。自分の人生に対して積極的に関与し、意思決定を行うことが重要です。
解答3:社会的自立は,社会的な役割から離れて自由になることである。
間違いです。社会的自立とは、社会の中で自分の役割を果たし、他者と対等に関わりながら生活することを指します。社会的な役割から離れることは、社会的自立とは言えません。
解答4:身体的自立は,介護者の身体的負担を軽減することである。
間違いです。身体的自立とは、可能な限り自分の身体を使って生活を送ることを指します。介護者の負担軽減は重要ですが、それが身体的自立の定義ではありません。
解答5:経済的自立は,経済活動や社会活動に参加せずに,生活を営むことである。
これは誤解です。経済的自立とは、自分の生活を維持するために必要な収入を自ら確保できる状態を指します。経済活動や社会活動に参加せずに生活を営むことは、経済的自立とは言えません。
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<領域:人間と社会>人間関係とコミュニケーション
問題3
U介護老人福祉施設では,利用者の介護計画を担当の介護福祉職が作成している。このため,利用者の個別の介護目標を,介護福祉職のチーム全員で共有することが課題になっている。この課題を解決するための取り組みとして,最も適切なものを1つ選びなさい。
1.管理職がチーム全体に注意喚起して,集団規範を形成する。
2.現場経験の長い介護福祉職の意見を優先して,同調行動を促す。
3.チームメンバーの懇談会を実施して,内集団バイアスを強化する。
4.チームメンバー間の集団圧力を利用して,多数派の意見に統一する。
5.担当以外のチームメンバーもカンファレンス(conference)に参加して,集団凝集性を高める。
解説:各解答の解説は以下となります。
解答1:管理職がチーム全体に注意喚起して,集団規範を形成する。
注意喚起や規範の形成は重要ですが、それだけでは個別の介護目標をチーム全員で共有するという具体的な課題を解決するのに十分ではありません。
解答2:現場経験の長い介護福祉職の意見を優先して,同調行動を促す。
経験のあるスタッフの意見を参考にすることは重要ですが、それだけに頼ると他のメンバーの意見が軽視され、チーム全体の協力が得られにくくなります。
解答3:チームメンバーの懇談会を実施して,内集団バイアスを強化する。
懇談会の実施自体は良いアイデアですが、「内集団バイアスの強化」は偏った見方を助長し、チーム全体の協力や一体感を損なう恐れがあります。
解答4:チームメンバー間の集団圧力を利用して,多数派の意見に統一する。
集団圧力で意見を統一することは、個々のメンバーの主体的な参加を妨げ、チームの活性化にはつながりません。むしろ逆効果です。
解答5:担当以外のチームメンバーもカンファレンス(conference)に参加して,集団凝集性を高める。
正解です。カンファレンスに担当以外のメンバーも参加することで、情報の共有が進み、チーム全体の協力体制が強化されます。集団凝集性(チームワーク)を高めることで、各メンバーが個別の介護目標を理解し、共有することができるようになります。
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問題4
Bさん(90歳,女性,要介護3)は,介護老人福祉施設に入所している。入浴日に,担当の介護福祉職が居室を訪問し,「Bさん,今日はお風呂の日です。時間は午後3時からです」と伝えた。しかし,Bさんは言っていることがわからなかったようで,「はい,何ですか」と困った様子で言った。 このときの,介護福祉職の準言語を活用した対応として,最も適切なものを1つ選びなさい。
1.強い口調で伝えた。
2.抑揚をつけずに伝えた。
3.大きな声でゆっくり伝えた。
4.急かすように伝えた。
解説:Bさんは高齢であり、認知機能や聴力が低下している可能性があります。この状況で、介護福祉職が情報を伝える際には、準言語(声のトーン、速度、音量など)を適切に活用することが重要です。各解答の解説は以下となります。
解答1:強い口調で伝えた。
強い口調は威圧的に感じられ、不安や混乱を引き起こす可能性があります。介護の場面では避けるべき対応です。
解答2:抑揚をつけずに伝えた。
抑揚をつけない単調な話し方は、聞き取りにくく、理解を妨げることがあります。特に高齢者には、抑揚をつけて明瞭に話すことが効果的です。
解答3:大きな声でゆっくり伝えた。
正解です。大きな声でゆっくり話すことで、聴力が低下している場合でも聞き取りやすくなります。また、ゆっくり話すことで、理解の時間が増え、Bさんにとって情報を処理しやすくなります。
解答4:急かすように伝えた。
急かすような伝え方は、混乱や不安を引き起こしやすく、Bさんにとって逆効果です。落ち着いて穏やかに話すことが大切です。
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問題5
V介護老人福祉施設では,感染症が流行したために,緊急的な介護体制で 事業を継続することになった。さらに労務管理を担当する職員からは,介護福祉職の精神的健康を守ることを目的とした組織的なマネジメントに取り組む必要性につ いて提案があった。 次の記述のうち,このマネジメントに該当するものとして,最も適切なものを1つ選びなさい。
1.感染防止対策を強化する。
2.多職種チームでの連携を強化する。
3.利用者のストレスをコントロールする。
4.介護福祉職の燃え尽き症候群(バーンアウト(burnout))を防止する。
5.利用者家族の面会方法を見直す。
解説:感染症が流行した際、介護福祉職の精神的健康を守るための組織的なマネジメントは、従業員のメンタルヘルス対策を指します。各解答の解説は以下となります。
解答1:感染防止対策を強化する。
これは感染症の流行を防ぐために重要な取り組みですが、介護福祉職の精神的健康を直接守ることを目的としたマネジメントではありません。
解答2:多職種チームでの連携を強化する。
多職種チームの連携強化は、介護の質を向上させるために重要です。しかし、これは主に利用者へのケアの質向上に関連し、介護福祉職の精神的健康管理を直接的に目的とするものではありません。
解答3:利用者のストレスをコントロールする。
利用者のストレス管理も重要ですが、問題の焦点は介護福祉職の精神的健康を守ることにあります。この選択肢は直接の対策ではありません。
解答4:介護福祉職の燃え尽き症候群(バーンアウト(burnout))を防止する。
正解です。燃え尽き症候群の防止は、介護福祉職の精神的健康を守るための組織的なマネジメントに該当します。感染症の流行時には、ストレスが増大するため、バーンアウト防止対策は特に重要です。
解答5:利用者家族の面会方法を見直す。
面会方法の見直しも重要な対策ですが、これは主に利用者とその家族に関するものであり、介護福祉職の精神的健康を守ることを目的としたマネジメントではありません。
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問題6
次のうち,介護老人福祉施設における全体の指揮命令系統を把握するため に必要なものとして,最も適切なものを1つ選びなさい。
1.組織図
2.勤務表
3.経営理念
4.施設の歴史
5.資格保有者数
解説:介護老人福祉施設における全体の指揮命令系統を把握するためには、組織全体の構造を理解することが必要です。各解答の解説は以下となります。
解答1:組織図
組織図は、施設内の各部門や役職の関係性、指揮命令系統を視覚的に示した図です。これにより、誰が誰に報告し、どのような指示系統があるかが明確になります。したがって、全体の指揮命令系統を把握するために最も適切なものです。
解答2:勤務表
勤務表は、各職員の勤務時間やシフトを示すもので、指揮命令系統を把握するための直接的な資料ではありません。勤務体制の把握には役立ちますが、指揮命令系統の理解には不十分です。
解答3:経営理念
経営理念は、施設の運営方針や価値観を示すものです。これ自体は重要ですが、指揮命令系統を具体的に示すものではありません。
解答4:施設の歴史
施設の歴史は、施設の設立経緯やこれまでの変遷を示すものです。これも指揮命令系統の把握には直接関係ありません。
解答5:資格保有者数
資格保有者数は、施設内でどの程度の専門知識やスキルを持つ職員がいるかを示しますが、指揮命令系統を把握するための資料ではありません。
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<領域:人間と社会>社会の理解
問題7
次のうち,セルフヘルプグループ(self-help group)の活動に該当するものとして,最も適切なものを1つ選びなさい。
1.断酒会
2.施設の社会貢献活動
3.子ども食堂の運営
4.傾聴ボランティア
5.地域の町内会
解説:セルフヘルプグループ(self-help group)とは、共通の問題や課題を抱える人々が自助的に集まり、互いに支え合い、助け合うためのグループを指します。各解答の解説は以下となります。
解答1:断酒会
断酒会は、アルコール依存症の問題を持つ人々が集まり、互いに支え合って断酒を目指すグループです。これは典型的なセルフヘルプグループの一例です。メンバー同士が共通の課題を抱えており、自助的なサポートを行っています。
施設の社会貢献活動
解答2:施設の社会貢献活動
施設の社会貢献活動は、組織や施設が地域社会に対して行う貢献活動です。これには、ボランティア活動や地域イベントの開催などが含まれますが、セルフヘルプグループとは異なり、共通の問題を持つ個人同士の相互支援を目的とした活動ではありません。
解答3:子ども食堂の運営
子ども食堂の運営は、地域の子どもたちに無料または低価格で食事を提供する活動です。これも地域貢献活動に該当しますが、セルフヘルプグループの定義に合致するものではありません。
解答4:傾聴ボランティア
傾聴ボランティアは、他人の話を聴くことで心理的なサポートを提供する活動です。これも有意義な活動ですが、セルフヘルプグループのように共通の問題を持つ人々が集まって互いに支え合うという形式ではありません。
解答5:地域の町内会
地域の町内会は、地域住民が集まり、地域の安全や住環境の改善などを目的とした活動を行います。これは地域コミュニティの活動であり、セルフヘルプグループのような共通の問題に対する自助的な支援活動ではありません。
以上を踏まえると、セルフヘルプグループの活動に該当するものとして最も適切な選択肢は解答1と言えます。
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問題8
特定非営利活動法人(NPO法人)に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
1.社会福祉法に基づいて設置される。
2.市町村が認証する。
3.保健,医療又は福祉の増進を図る活動が最も多い。
4.収益活動は禁じられている。
5.宗教活動を主たる目的とする団体もある。
解説:特定非営利活動法人(NPO法人)に関する記述のうち、最も適切なものを選ぶ問題です。各解答の解説は以下となります。
解答1:社会福祉法に基づいて設置される。
NPO法人は、「特定非営利活動促進法」(NPO法)に基づいて設置されます。社会福祉法は、社会福祉事業を運営するための法律であり、NPO法人の設置に関するものではありません。この記述は誤りです。
解答2:市町村が認証する。
NPO法人は、都道府県または政令指定都市の所管官庁が認証します。市町村が認証するわけではありません。この記述も誤りです。
解答3:保健,医療又は福祉の増進を図る活動が最も多い。
NPO法人の活動内容は多岐にわたりますが、保健、医療、福祉の増進を図る活動は確かに多く見られます。この記述は正しいです。
解答4:収益活動は禁じられている。
NPO法人は、収益活動を行うことが許されています。ただし、収益は法人の非営利目的の活動に再投資される必要があります。営利企業のように利益を分配することはできません。この記述は誤りです。
解答5:宗教活動を主たる目的とする団体もある。
NPO法人は、特定の宗教や政治を主たる目的とすることはできません。この記述も誤りです。
以上を踏まえると、特定非営利活動法人(NPO法人)に関する記述のうち、最も適切なものは解答3と言えます。
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問題9
地域福祉において,19世紀後半に始まった,貧困地域に住み込んで実態調査を行いながら住民への教育や生活上の援助を行ったものとして,最も適切なものを1つ選びなさい。
1.世界保健機関(WHO)
2.福祉事務所
3.地域包括支援センター
4.生活協同組合
5.セツルメント
解説:地域福祉において、19世紀後半に始まった、貧困地域に住み込んで実態調査を行いながら住民への教育や生活上の援助を行った活動に該当するものを選ぶ問題です。各解答の解説は以下となります。
解答1:世界保健機関(WHO)
WHOは、1948年に設立された国際的な公衆衛生機関であり、19世紀後半に始まった活動ではありません。この選択肢は該当しません。
解答2:福祉事務所
福祉事務所は、主に地方自治体が設置し、福祉に関する行政サービスを提供する機関です。これも19世紀後半の活動ではなく、特定の地域に住み込んで実態調査を行うものでもありません。この選択肢も該当しません。
解答3:地域包括支援センター
地域包括支援センターは、地域の高齢者やその家族を支援するための拠点として設置されていますが、これも現代の制度であり、19世紀後半に始まったものではありません。この選択肢も該当しません。
解答4:生活協同組合
生活協同組合(生協)は、共同購入や共同販売などを通じて消費者の利益を守るための組織ですが、貧困地域に住み込んで実態調査を行う活動ではありません。この選択肢も該当しません。
解答5:セツルメント
セツルメント(Settlement)は、19世紀後半に始まった運動で、特にイギリスのトインビー・ホール(1884年設立)が有名です。大学生や社会活動家が貧困地域に住み込み、住民への教育や生活支援を行いました。これは問題文の説明に最も合致します。
以上を踏まえると、地域福祉において19世紀後半に始まった活動に該当するものとして最も適切なのは解答5と言えます。
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問題10
社会福祉基礎構造改革に関する次の記述のうち,適切なものを1つ選びなさい。
1.社会福祉法が社会福祉事業法に改正された。
2.利用契約制度から措置制度に変更された。
3.サービス提供事業者は,社会福祉法人に限定された。
4.障害福祉分野での制度改正は見送られた。
5.判断能力が不十分な者に対する地域福祉権利擁護事業が創設された。
解説:社会福祉基礎構造改革に関する記述のうち、適切なものを選ぶ問題です。各解答の解説は以下となります。
解答1:社会福祉法が社会福祉事業法に改正された。
社会福祉基礎構造改革において、「社会福祉事業法」が「社会福祉法」に改正されました。この選択肢は事実と逆であり、誤りです。
解答2:利用契約制度から措置制度に変更された。
社会福祉基礎構造改革では、措置制度から利用契約制度に変更されました。措置制度は、行政がサービスを決定して提供する仕組みでしたが、利用契約制度では利用者がサービスを選んで契約する仕組みです。この選択肢も誤りです。
解答3:サービス提供事業者は,社会福祉法人に限定された。
社会福祉基礎構造改革により、サービス提供事業者は社会福祉法人に限定されることなく、NPO法人や株式会社など多様な事業者が参入できるようになりました。この選択肢も誤りです。
解答4:障害福祉分野での制度改正は見送られた。
障害福祉分野でも制度改正が行われました。たとえば、障害者自立支援法が2006年に施行されるなど、改革が進められました。この選択肢も誤りです。
解答5:判断能力が不十分な者に対する地域福祉権利擁護事業が創設された。
社会福祉基礎構造改革の一環として、判断能力が不十分な者に対する地域福祉権利擁護事業(成年後見制度など)が創設されました。これにより、判断能力の不十分な人々の権利を保護し、支援する体制が整備されました。この選択肢は正しいです。
以上を踏まえると、社会福祉基礎構造改革に関する記述のうち、適切なのは解答5と言えます。
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問題11
Cさん(77 歳,男性)は,60歳で公務員を定年退職し,年金生活をしている。持病や障害はなく,退職後も趣味のゴルフを楽しみながら健康に過ごしている。 ある日,Cさんはゴルフ中にけがをして医療機関を受診した。 このとき,Cさんに適用される公的医療制度として,正しいものを1つ選びなさい。
1.国民健康保険
2.後期高齢者医療制度
3.共済組合保険
4.育成医療
5.更生医療
解説:Cさん(77歳、男性)に適用される公的医療制度を選ぶ問題です。各解答の解説は以下となります。
解答1:国民健康保険
国民健康保険は主に自営業者や無職の人が加入する保険制度です。Cさんが加入している可能性はありますが、77歳という年齢から後期高齢者医療制度が適用される可能性が高いです。
解答2:後期高齢者医療制度
後期高齢者医療制度は、75歳以上の高齢者(および65歳以上で一定の障害があると認定された人)が対象となる公的医療保険制度です。Cさんは77歳であり、この制度が適用されます。
解答3:共済組合保険
共済組合保険は、公務員やその家族が加入する保険制度です。Cさんは60歳で公務員を定年退職していますが、退職後の高齢者には後期高齢者医療制度が適用されます。
解答4:育成医療
育成医療は、18歳未満の障害児が対象の医療制度です。Cさんには該当しません。
解答5:更生医療
更生医療は、障害者手帳を持つ18歳以上の人に対する医療費の助成制度です。Cさんには持病や障害がないため該当しません。
以上を踏まえると、Cさん(77歳、男性)に適用される公的医療制度として正しいものは解答2と言えます。
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問題12
次のうち,介護保険法に基づき,都道府県・指定都市・中核市が指定(許可),監督を行うサービスとして,正しいものを1つ選びなさい。
1.地域密着型介護サービス
2.居宅介護支援
3.施設サービス
4.夜間対応型訪問介護
5.介護予防支援
解説:介護保険法に基づき、都道府県・指定都市・中核市が指定(許可)、監督を行うサービスを選ぶ問題です。各解答の解説は以下となります。
解答1:地域密着型介護サービス
地域密着型介護サービスは、市町村が指定(許可)、監督を行うサービスです。具体的には、小規模多機能型居宅介護や認知症対応型共同生活介護(グループホーム)などがあります。
解答2:居宅介護支援
居宅介護支援も市町村が指定(許可)、監督を行うサービスです。ケアマネージャーが介護サービス計画を作成し、必要なサービスを調整します。
解答3:施設サービス
施設サービスは、都道府県・指定都市・中核市が指定(許可)、監督を行うサービスです。これには、特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)、介護老人保健施設、介護療養型医療施設などが含まれます。
解答4:夜間対応型訪問介護
夜間対応型訪問介護は、地域密着型サービスに分類され、市町村が指定(許可)、監督を行います。
解答5:介護予防支援
介護予防支援も市町村が指定(許可)、監督を行うサービスです。介護予防を目的としたサービス計画の作成などを行います。
以上を踏まえると、介護保険法に基づき、都道府県・指定都市・中核市が指定(許可)、監督を行うサービスとして正しいものは解答3と言えます。
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問題13
「障害者差別解消法」に関する次の記述のうち,適切なものを1つ選びなさい。
1.法の対象者は,身体障害者手帳を交付された者に限定されている。
2.合理的配慮は,実施するときの負担の大小に関係なく提供する。
3.個人による差別行為への罰則規定がある。
4.雇用分野での,障害を理由とした使用者による虐待の禁止が目的である。
5.障害者基本法の基本的な理念を具体的に実施するために制定された。
(注)「障害者差別解消法」とは,「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」 のことである。
解説:「障害者差別解消法」に関する記述のうち、適切なものを選ぶ問題です。各解答の解説は以下となります。
解答1:法の対象者は,身体障害者手帳を交付された者に限定されている。
障害者差別解消法の対象者は、身体障害者手帳を交付された者に限定されていません。身体障害者だけでなく、知的障害者、精神障害者(発達障害を含む)、その他の心身の機能の障害がある者も含まれます。この選択肢は誤りです。
解答2:合理的配慮は,実施するときの負担の大小に関係なく提供する。
合理的配慮の提供については、「実施するときの負担が過重でない場合」に提供されることが求められています。つまり、負担の大小は考慮されます。この選択肢も誤りです。
解答3:個人による差別行為への罰則規定がある。
障害者差別解消法には、個人による差別行為に対する罰則規定はありません。差別行為を是正するための仕組みが整備されていますが、罰則規定は設けられていません。この選択肢も誤りです。
解答4:雇用分野での,障害を理由とした使用者による虐待の禁止が目的である。
雇用分野における障害者差別や合理的配慮の提供については、主に障害者雇用促進法が定めています。障害者差別解消法の目的は、雇用分野に限定されず、広く障害者に対する差別の解消を図ることです。この選択肢も誤りです。
解答5:障害者基本法の基本的な理念を具体的に実施するために制定された。
障害者差別解消法は、障害者基本法の基本的な理念を具体的に実施するために制定されました。障害者基本法の理念を受けて、障害者に対する差別の解消や合理的配慮の提供を義務付けています。
以上を踏まえると、「障害者差別解消法」に関する記述のうち、適切なものは解答5と言えます。
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問題14
「障害者総合支援法」に規定された移動に関する支援の説明として,最も適切なものを1つ選びなさい。
1.移動支援については,介護給付費が支給される。
2.行動援護は,周囲の状況把握ができない視覚障害者が利用する。
3.同行援護は,危険を回避できない知的障害者が利用する。
4.重度訪問介護は,重度障害者の外出支援も行う。
5.共同生活援助(グループホーム)は,地域で生活する障害者の外出支援を行う。
(注)「障害者総合支援法」とは,「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」のことである。
解説:「障害者総合支援法」に規定された移動に関する支援の説明として最も適切なものを選ぶ問題です。各解答の解説は以下となります。
解答1:移動支援については,介護給付費が支給される。
移動支援は介護給付費ではなく、地域生活支援事業として提供されることが多いです。この選択肢は誤りです。
解答2:行動援護は,周囲の状況把握ができない視覚障害者が利用する。
行動援護は、知的障害や精神障害などにより行動に著しい困難を有する障害者を対象とし、外出時の支援や行動の援護を行います。視覚障害者が対象ではありません。この選択肢も誤りです。
解答3:同行援護は,危険を回避できない知的障害者が利用する。
同行援護は、視覚障害者を対象に、外出時の支援を行います。知的障害者が対象ではありません。この選択肢も誤りです。
解答4:重度訪問介護は,重度障害者の外出支援も行う。
重度訪問介護は、重度の肢体不自由者や重度の知的障害者、重度の精神障害者を対象に、自宅での日常生活の支援だけでなく、外出時の支援も行います。この選択肢は正しいです。
解答5:共同生活援助(グループホーム)は,地域で生活する障害者の外出支援を行う。
共同生活援助(グループホーム)は、地域で生活する障害者に対して住居の提供や日常生活の支援を行いますが、外出支援が主な目的ではありません。この選択肢も誤りです。
以上を踏まえると、「障害者総合支援法」に規定された移動に関する支援の説明として最も適切なものは解答4と言えます。
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問題15
Dさん(80歳,男性,要介護2)は,認知症(dementia)がある。訪問介護 (ホームヘルプサービス)を利用しながら一人暮らしをしている。ある日,訪問介護員(ホームヘルパー)がDさんの自宅を訪問すると,近所に住む Dさんの長女から,「父が,高額な投資信託の電話勧誘を受けて,契約しようかどうか悩んでいるようで心配だ」と相談された。 訪問介護員(ホームヘルパー)が長女に助言する相談先として,最も適切なものを1つ選びなさい。
1.公正取引委員会
2.都道府県障害者権利擁護センター
3.運営適正化委員会
4.消費生活センター
5.市町村保健センター
解説:Dさんの長女が「高額な投資信託の電話勧誘を受けて、契約しようかどうか悩んでいる」と相談した場合の適切な相談先を選ぶ問題です。各解答の解説は以下となります。
解答1:公正取引委員会
公正取引委員会は、独占禁止法の執行機関であり、公正な取引を確保するために活動していますが、個別の消費者の契約トラブルなどの相談先としては適切ではありません。
解答2:都道府県障害者権利擁護センター
都道府県障害者権利擁護センターは、障害者の権利擁護や差別の解消などに関する相談を受け付けますが、消費者被害に関する相談先としては適切ではありません。
解答3:運営適正化委員会
運営適正化委員会は、社会福祉法人の運営や介護保険サービスの適正な運営を監視する機関です。消費者被害の相談先としては適切ではありません。
解答4:消費生活センター
消費生活センターは、消費者の権利を守るために設置されており、消費者被害や契約トラブルに関する相談や助言を行います。高額な投資信託の電話勧誘についての相談は、ここが最適な相談先です。
解答5:市町村保健センター
市町村保健センターは、健康に関する相談や保健サービスを提供する施設ですが、消費者被害に関する相談先としては適切ではありません。
以上を踏まえると、訪問介護員(ホームヘルパー)がDさんの長女に助言する相談先として最も適切なものは解答4と言えます。
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問題16
災害時の福祉避難所に関する次の記述のうち,適切なものを1つ選びなさい。
1.介護老人福祉施設の入所者は,原則として福祉避難所の対象外である。
2.介護保険法に基づいて指定される避難所である。
3.医療的ケアを必要とする者は対象にならない。
4.訪問介護員(ホームヘルパー)が,災害対策基本法に基づいて派遣される。
5.同行援護のヘルパーが,災害救助法に基づいて派遣される。
解説:災害時の福祉避難所に関する記述のうち、適切なものを選ぶ問題です。各解答の解説は以下となります。
解答1:介護老人福祉施設の入所者は,原則として福祉避難所の対象外である。
介護老人福祉施設の入所者は、既に適切な介護サービスを受けているため、災害時に福祉避難所の対象外となることが一般的です。
解答2:介護保険法に基づいて指定される避難所である。
福祉避難所は介護保険法に基づいて指定されるものではありません。市町村が災害対策基本法に基づいて指定します。
解答3:医療的ケアを必要とする者は対象にならない。
福祉避難所は特に医療的ケアを必要とする高齢者や障害者を対象としています。
解答4:訪問介護員(ホームヘルパー)が,災害対策基本法に基づいて派遣される。
訪問介護員(ホームヘルパー)の派遣は、主に介護保険法や福祉サービス提供に基づいて行われます。災害対策基本法に基づいて派遣されることは一般的ではありません。
解答5:同行援護のヘルパーが,災害救助法に基づいて派遣される。
同行援護のヘルパーも、災害救助法に基づいて派遣されることは一般的ではありません。
以上を踏まえると、災害時の福祉避難所に関する記述のうち、適切なものは解答1と言えます。
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問題17
「感染症法」に基づいて,結核(tuberculosis)を発症した在宅の高齢者に, 医療費の公費負担の申請業務や家庭訪問指導などを行う機関として,適切なものを1つ選びなさい。
1.基幹相談支援センター
2.地域活動支援センター
3.保健所
4.老人福祉センター
5.医療保護施設
(注)「感染症法」とは,「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」 のことである。
解説:「感染症法」に基づいて、結核を発症した在宅の高齢者に対する医療費の公費負担の申請業務や家庭訪問指導などを行う機関を選ぶ問題です。各解答の解説は以下となります。
解答1:基幹相談支援センター
基幹相談支援センターは、主に障害者の相談支援やサービス利用の調整を行う機関です。感染症に関する業務は担当しません。
解答2:地域活動支援センター
地域活動支援センターも、主に障害者の社会参加や自立を支援するための活動を行う施設です。感染症に関する業務は担当しません。
解答3:保健所
保健所は、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する業務を行う機関です。結核などの感染症に対する医療費の公費負担の申請業務や家庭訪問指導も保健所が行います。
解答4:老人福祉センター
老人福祉センターは、高齢者の福祉を支援するための施設で、主に高齢者の生活支援や健康管理などを行います。感染症に関する業務は担当しません。
解答5:医療保護施設
医療保護施設は、主に生活困窮者や行き場のない人々に医療や保護を提供する施設です。感染症の予防や家庭訪問指導に関する業務は行いません。
以上を踏まえると、「感染症法」に基づいて、結核を発症した在宅の高齢者に対する医療費の公費負担の申請業務や家庭訪問指導などを行う機関として適切なものは解答3と言えます。
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問題18
Eさん(55 歳,女性,障害の有無は不明)は,ひきこもりの状態にあり, 就労していない。父親の年金で父親とアパートで暮らしていたが,父親が亡くなり, 一人暮らしになった。遠方に住む弟は,姉が家賃を滞納していて,生活に困ってい るようだと,家主から連絡を受けた。 心配した弟が相談する機関として,最も適切なものを1つ選びなさい。
1.地域包括支援センター
2.福祉事務所
3.精神保健福祉センター
4.公共職業安定所(ハローワーク)
5.年金事務所
解説:Eさんの弟が、家賃を滞納し生活に困っている姉について相談する機関として最も適切なものを選ぶ問題です。各解答の解説は以下となります。
解答1:地域包括支援センター
地域包括支援センターは、高齢者を対象に生活支援や介護予防を行う機関です。
解答2:福祉事務所
福祉事務所は、生活保護の申請や福祉サービスの提供など、生活困窮者の支援を行います。Eさんが生活に困っている場合、福祉事務所は適切な支援を提供できる可能性が高いです。
解答3:精神保健福祉センター
精神保健福祉センターは、精神障害者やその家族に対する相談支援や精神保健の啓発を行う機関です。Eさんの障害の有無は不明であり、ひきこもり状態というだけでは、必ずしも精神保健福祉センターが最適な相談先とは言えません。
解答4:公共職業安定所(ハローワーク)
ハローワークは、就労支援や職業紹介を行う機関です。Eさんが就労していないことから、いずれはハローワークの支援が必要かもしれませんが、まずは生活の安定を図るために他の支援が必要です。
解答5:年金事務所
年金事務所は、年金に関する手続きや相談を受け付ける機関です。Eさんの現在の問題は生活困窮であり、年金に関する問題ではないため、これは適切ではありません。
以上を踏まえると、Eさんの弟が相談する機関として最も適切なものは解答2と言えます。
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<領域:こころとからだのしくみ>こころとからだのしくみ
問題19
次のうち,マズロー(Maslow, A.H.)の欲求階層説で成長欲求に該当するものとして,正しいものを1つ選びなさい。
1.承認欲求
2.安全欲求
3.自己実現欲求
4.生理的欲求
5.所属・愛情欲求
解説:マズローの欲求階層説は、人間の欲求を五段階の階層として捉える理論です。これらの欲求は、基本的なものから順に次のように並んでいます。
・生理的欲求 (Physiological needs) - 食事、睡眠、空気などの基本的な生存のための欲求
・安全欲求 (Safety needs) - 身の安全や経済的な安定などの欲求
・所属・愛情欲求 (Love and belonging needs) - 友人や家族との関係、集団への所属感などの欲求
・承認欲求 (Esteem needs) - 他者からの尊敬、自尊心、達成感などの欲求
・自己実現欲求 (Self-actualization needs) - 自分の能力や可能性を最大限に発揮し、自己成長を目指す欲求
この階層の中で、下位の四つ(生理的欲求、安全欲求、所属・愛情欲求、承認欲求)は「欠乏欲求」と呼ばれ、これらが満たされないと人間はそれを強く求めるようになります。これに対して、最上位の「自己実現欲求」は「成長欲求」に該当します。この欲求は、他の欠乏欲求が満たされた後に現れるもので、個人の成長や自己実現、創造性の発揮に関する欲求です。
したがって、設問の中で成長欲求に該当するものは「自己実現欲求」と言えます。
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問題20
次のうち,交感神経の作用に該当するものとして,正しいものを1つ選びなさい。
1.血管収縮
2.心拍数減少
3.気道収縮
4.消化促進
5.瞳孔収縮
解説:交感神経は自律神経系の一部であり、主に「闘争または逃走反応」(fight or flight response)を引き起こす役割を持っています。交感神経の作用は、身体を緊急事態に備えるために種々の生理機能を活性化させます。
以下に、交感神経の主な作用を挙げます。
・血管収縮 - 血管が収縮することによって血圧が上がり、重要な臓器や筋肉に血液を供給しやすくします。
・心拍数増加 - 心臓の拍動を速めることで、全身に血液を迅速に供給します。
・気道拡張 - 気道を広げることで、呼吸を容易にし、酸素供給を増やします。
・消化抑制 - 消化器系の活動を抑えることで、エネルギーを他の緊急事態への対応に振り向けます。
・瞳孔拡大 - 瞳孔が広がることで、より多くの光が目に入るようにし、視覚を鋭くします。
これらの中で、交感神経の作用に該当するものとして正しいのは「血管収縮」と言えます。
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問題21
Fさん(82歳,女性)は,健康診断で骨粗鬆症(こつそしょうしょう/osteoporosis)と診断され,内服治療が開始された。杖歩行で時々ふらつくが,ゆっくりと自立歩行することができる。昼間は自室にこもり,ベッドで横になっていることが多い。リハビリテーションとして週3日歩行訓練を行い,食事は普通食を毎食8割以上摂取している。
Fさんの骨粗鬆症(こつそしょうしょう/osteoporosis)の進行を予防するための支援として,最も適切なものを1つ選びなさい。
1.リハビリテーションを週 1 日に変更する。
2.繊維質の多い食事を勧める。
3.日光浴を日課に取り入れる。
4.車いすでの移動に変更する。
5.ビタミンA(vitamin A)の摂取を勧める。
解説:骨粗鬆症(osteoporosis)は、骨の密度が低下し、骨が脆くなる疾患です。進行を予防するためには、骨の健康を維持し、骨密度を保つための様々なアプローチが重要です。各解答の解説は以下となります。
解答1:リハビリテーションを週1日に変更する
リハビリテーションの頻度を減らすことは、骨粗鬆症の進行を予防する上で適切ではありません。逆に、適度な運動は骨密度を維持するために重要です。
解答2:繊維質の多い食事を勧める
繊維質の多い食事は消化健康に良いですが、骨粗鬆症の進行予防に直接的な効果はありません。
解答3:日光浴を日課に取り入れる
日光浴はビタミンDの生成を促進します。ビタミンDはカルシウムの吸収を助け、骨の健康を保つ上で非常に重要です。したがって、日光浴を日課に取り入れることは骨粗鬆症の進行予防に非常に効果的です。
解答4:車いすでの移動に変更する
車いすでの移動に変更することは、活動量を減らし、骨密度の低下を加速する可能性があります。適度な運動が骨の健康に良い影響を与えるため、この解答は適切ではありません。
解答5:ビタミンA(vitamin A)の摂取を勧める
ビタミンAは健康に必要ですが、過剰摂取は骨の健康に悪影響を与える可能性があります。骨粗鬆症予防に特に重要なのはビタミンDとカルシウムです。
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問題22
中耳にある耳小骨として,正しいものを1つ選びなさい。
1.ツチ骨
2.蝶形骨(ちょうけいこつ)
3.前頭骨
4.頬骨(きょうこつ)
5.上顎骨
解説:中耳にある耳小骨は、音を内耳に伝える役割を果たす小さな骨です。耳小骨は次の3つの骨から構成されています。
・ツチ骨 (malleus)
・キヌタ骨 (incus)
・アブミ骨 (stapes)
これらの骨は、鼓膜からの振動を内耳に伝え、音の感知を助けます。
設問の選択肢を見てみましょう。
・ツチ骨 - これは中耳にある耳小骨の1つです。
・蝶形骨 (ちょうけいこつ) - これは頭蓋骨の一部で、中耳には含まれません。
・前頭骨 - これは額の部分を形成する頭蓋骨の一部で、中耳には含まれません。
・頬骨 (きょうこつ) - これは顔の頬の部分を形成する骨で、中耳には含まれません。
・上顎骨 - これは顔の上部を形成する骨で、中耳には含まれません。
したがって、中耳にある耳小骨として正しいものは「ツチ骨」です。
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問題23
成人の爪に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。
1.主成分はタンパク質である。
2.1日に1 mm 程度伸びる。
3.爪の外表面には爪床がある。
4.正常な爪は全体が白色である。
5.爪半月は角質化が進んでいる。
解説:各解答の解説は以下となります。
解答1:主成分はタンパク質である
爪の主成分はケラチンというタンパク質です。ケラチンは、髪の毛や皮膚の外層にも含まれている硬い繊維状のタンパク質です。
解答2:1日に1 mm 程度伸びる
爪の成長速度は、通常1日に約0.1mm程度です。1mmは1週間から10日間に相当するので、この記述は正しくありません。
解答3:爪の外表面には爪床がある
爪床は爪の下にある組織で、爪に栄養を供給し、爪の成長を支える役割を果たします。爪の外表面にはありません。
解答4:正常な爪は全体が白色である
健康な爪は全体的にピンク色をしており、爪の根元にある半月状の部分(爪半月)は白色をしていますが、全体が白色ではありません。
解答5:爪半月は角質化が進んでいる
爪半月は爪の根元にある白っぽい半月状の部分で、角質化が進んでいない部分です。成長中の新しい爪が見える場所で、角質化が進む前の柔らかい状態です。
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問題24
食物が入り誤嚥(ごえん)が生じる部位として,適切なものを1つ選びなさい。
1.扁桃(へんとう)
2.食道
3.耳管
4.気管
5.咽頭
解説:誤嚥(ごえん)は、食物や液体が誤って気道に入ってしまうことを指します。本来、飲み込む際には食物や液体は食道に入るべきですが、誤嚥が生じるとこれが気管に入ってしまいます。各解答の解説は以下となります。
解答1:扁桃(へんとう)
扁桃は喉の奥にあるリンパ組織で、免疫機能を担っています。食物が入り誤嚥が生じる部位ではありません。
解答2:食道
食道は食物を胃に運ぶ管です。誤嚥が生じる部位ではなく、正常な食物の通り道です。
解答3:耳管
耳管は中耳と咽頭をつなぐ管で、耳の圧力を調整する役割を持っています。食物が入り誤嚥が生じる部位ではありません。
解答4:気管
気管は空気を肺に運ぶ管です。誤嚥が生じると、食物や液体がこの気管に入ってしまいます。これが最も適切な答えです。
解答5:咽頭
咽頭は食道と気管の両方につながる喉の部分で、食物が誤って気管に入る手前の部分です。咽頭自体は誤嚥が生じる場所ではなく、誤嚥が起きる前に通過する場所です。
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問題25
Gさん(79歳,男性)は,介護老人保健施設に入所している。Gさんは普段から食べ物をかきこむように食べる様子がみられ,最近はむせることが多くなった。義歯は使用していない。食事は普通食を摂取している。ある日の昼食時,唐揚げを口の中に入れたあと,喉をつかむようなしぐさをし,苦しそうな表情になった。Gさんに起きていることとして,最も適切なものを1つ選びなさい。
1.心筋梗塞(myocardial infarction)
2.蕁麻疹(urticaria/じんましん)
3.誤嚥性肺炎(aspiration pneumonia/ごえんせいはいえん)
4.食中毒(foodborne disease)
5.窒息(choking)
解説:問題文の状況から、Gさんに起きている可能性のある事象を考えます。
Gさんの症状: 食べ物をかきこむように食べ、最近はむせることが多い。唐揚げを口に入れた後に喉をつかむようなしぐさをし、苦しそうな表情をしている。
これらの情報から、考えられる選択肢を一つずつ見ていきます。
解答1:心筋梗塞(myocardial infarction)
心筋梗塞は胸痛、息切れ、冷や汗、めまいなどの症状を伴いますが、食事中にむせたり喉をつかむしぐさは典型的な症状ではありません。
解答2:蕁麻疹(urticaria/じんましん)
蕁麻疹は皮膚にかゆみや赤い腫れが出るアレルギー反応で、食事中に喉をつかむようなしぐさや苦しそうな表情とは直接関連しません。
解答3:誤嚥性肺炎(aspiration pneumonia/ごえんせいはいえん)
誤嚥性肺炎は、食べ物や液体が気管に入って肺に炎症を引き起こす状態ですが、急性の反応としては窒息の方が考えられます。むせることが多いという背景からは関連性がありますが、Gさんの急な苦しみは窒息の可能性が高いです。
解答4:食中毒(foodborne disease)
食中毒は食べ物による感染や毒素が原因で、下痢、嘔吐、腹痛などの症状を引き起こします。Gさんの症状とは一致しません。
解答5:窒息(choking)
窒息は、食べ物や異物が気道を塞いでしまう状態です。食べ物をかきこむように食べ、喉をつかむしぐさや苦しそうな表情は、典型的な窒息の症状です。
結論、Gんの症状に最も適切なのは解答5の「窒息(choking)」です。食事中にむせることが多く、唐揚げを口に入れた後に喉をつかむようなしぐさや苦しそうな表情は、窒息の典型的な症状です。
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問題26
Hさん(60歳,男性)は,身長170cm,体重120kg である。Hさんは浴槽で入浴しているときに毎回,「お風呂につかると,からだが軽く感じて楽になります」と話す。胸が苦しいなど,ほかの訴えはない。Hさんが話している内容に関連する入浴の作用として,最も適切なものを1つ選びなさい。
1.静水圧作用
2.温熱作用
3.清潔作用
4.浮力作用
5.代謝作用
解説:Hさんが「お風呂につかると,からだが軽く感じて楽になります」と話している内容から、これは水中で体が軽く感じる現象に関連しています。これは浮力によるものです。各解答の解説は以下となります。
解答1:静水圧作用
静水圧は水が静止しているときに働く圧力です。これにより、入浴中は体全体に均等な圧力がかかり、血液やリンパの流れが促進される効果がありますが、体が軽く感じる直接的な理由ではありません。
解答2:温熱作用
温熱作用は温かい湯によって体温が上がり、血行が促進される効果です。これにより筋肉の緊張が緩和され、リラックス効果が得られますが、体が軽く感じることとは直接的には関係ありません。
解答3:清潔作用
清潔作用は入浴により皮膚の汚れや汗を洗い流し、清潔を保つ効果です。体が軽く感じることとは関係ありません。
解答4:浮力作用
浮力は、水中で体が軽く感じる原因となる力です。水の浮力により、体重が軽減され、関節や筋肉にかかる負担が減るため、体が軽く感じます。Hさんが述べている「からだが軽く感じて楽になります」という感覚に最も直接的に関連します。
解答5:代謝作用
代謝作用は、体内の化学反応が促進されることで、エネルギー消費や老廃物の排出が活発になることです。体が軽く感じることとは直接的には関係ありません。
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問題27
男性に比べて女性に尿路感染症(urinary tract infection)が起こりやすい要因として,最も適切なものを1つ選びなさい。
1.子宮の圧迫がある。
2.尿道が短く直線的である。
3.腹部の筋力が弱い。
4.女性ホルモンの作用がある。
5.尿道括約筋が弛緩(しかん)している。
解説:尿路感染症(UTI)は、女性に多く見られる感染症です。その理由は、解剖学的な要因によるものが大きいです。各解答の解説は以下となります。
解答1:子宮の圧迫がある
子宮の圧迫は妊娠時に見られることがありますが、尿路感染症が女性に多い一般的な理由には該当しません。
解答2:尿道が短く直線的である
女性の尿道は男性の尿道に比べて短く、直線的です。このため、細菌が膀胱に到達しやすく、感染を引き起こしやすいです。これが女性に尿路感染症が多い主な理由です。
解答3:腹部の筋力が弱い
腹部の筋力は尿路感染症の発生には直接関係しません。
解答4:女性ホルモンの作用がある
女性ホルモン(エストロゲン)は膣や尿道の上皮を健康に保つ役割がありますが、これが直接尿路感染症の多さの理由ではありません。
解答5:尿道括約筋が弛緩(しかん)している
尿道括約筋の弛緩は尿失禁に関与することがありますが、尿路感染症の発生に直接関係するわけではありません。
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問題28
次のうち,眠りが浅くなる原因として,最も適切なものを1つ選びなさい。
1.抗不安薬
2.就寝前の飲酒
3.抗アレルギー薬
4.抗うつ薬
5.足浴
解説:各解答の解説は以下となります。
解答1:抗不安薬
抗不安薬は一般的に不安を軽減し、眠りを深くする効果があります。適切な使用であれば、眠りが浅くなることは通常ありません。
解答2:就寝前の飲酒
飲酒は一時的に入眠を助ける効果がありますが、アルコールが代謝される過程で睡眠が浅くなり、中途覚醒や質の低い睡眠を引き起こすことがあります。これが眠りが浅くなる原因として最も適切です。
解答3:抗アレルギー薬
抗アレルギー薬(特に第1世代の抗ヒスタミン薬)は、眠気を引き起こし、眠りを深くすることが多いです。
解答4:抗うつ薬
抗うつ薬の種類によりますが、多くの抗うつ薬は睡眠の質を改善することが期待されます。ただし、いくつかの抗うつ薬は副作用として不眠を引き起こすこともありますが、これは全ての抗うつ薬に当てはまるわけではありません。
解答5:足浴
足浴はリラックス効果があり、体温を調整して入眠を助けることが多いです。眠りが浅くなる原因には通常なりません。
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問題29
概日リズム睡眠障害(circadian rhythm sleep disorder)に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
1.早朝に目が覚める。
2.睡眠中に下肢が勝手にピクピクと動いてしまう。
3.睡眠中に呼吸が止まる。
4.睡眠中に突然大声を出したり身体を動かしたりする。
5.夕方に強い眠気を感じて就寝し,深夜に覚醒してしまう。
解説:各解答の解説は以下となります。
解答1:早朝に目が覚める。
これは一般的な睡眠パターンの一部であり、概日リズム睡眠障害とは直接関係がありません。
解答2:睡眠中に下肢が勝手にピクピクと動いてしまう。
これは周期性四肢運動障害(Restless Legs Syndrome)として知られ、概日リズム睡眠障害ではない別の睡眠障害です。
解答3:睡眠中に呼吸が止まる。
これは睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea)として知られ、概日リズム睡眠障害とは関係がありません。
解答4:睡眠中に突然大声を出したり身体を動かしたりする。
これは夢遊病や夜驚症などの睡眠時障害であり、概日リズム睡眠障害とは異なります。
解答5:夕方に強い眠気を感じて就寝し,深夜に覚醒してしまう。
この記述が概日リズム睡眠障害に該当します。この障害では、通常の睡眠-覚醒リズムとは異なり、早めに眠くなり、早い時期に就寝してしまい、深夜や早朝に目が覚めてしまうパターンが特徴です。
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問題30
鎮痛薬としてモルヒネを使用している利用者に,医療職と連携した介護を 実践するときに留意すべき観察点として,最も適切なものを1つ選びなさい。
1.不眠
2.下痢
3.脈拍
4.呼吸
5.体温
解説:モルヒネは強い鎮痛作用を持つ一方で、呼吸抑制という重大な副作用があります。呼吸抑制は、命に関わる重篤な状態につながる可能性があるため、介護において最も注意深く観察する必要があります。各解答の解説は以下となります。
解答1:不眠
モルヒネは眠気を誘う作用があるため、不眠は比較的まれな副作用です。
解答2:下痢
モルヒネは便秘を引き起こすことが多いですが、下痢も副作用として現れることがあります。
解答3:脈拍
モルヒネは脈拍に大きな影響を与えません。
解答5:体温
モルヒネは体温に影響を与えません。
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<領域:こころとからだのしくみ>発達と老化の理解
問題31
スキャモン(Scammon, R.E.)の発達曲線に関する次の記述のうち,適切なものを1つ選びなさい。
1.神経系の組織は,4歳ごろから急速に発達する。
2.筋骨格系の組織は,4歳ごろから急速に発達する。
3.生殖器系の組織は,12歳ごろから急速に発達する。
4.循環器系の組織は,20歳ごろから急速に発達する。
5.リンパ系の組織は,20歳ごろから急速に発達する。
解説:スキャモン(Scammon, R.E.)の発達曲線は、人間の体の各組織の成長パターンを示したものです。スキャモンは4つの成長パターン(一般型、神経型、リンパ型、生殖型)を提唱しました。
・神経系の発達
神経系は出生直後から急速に発達し、4歳頃には成人の80%以上に達します。その後も緩やかに発達し、10歳前後でほぼ成人と同じレベルに達します。
・筋骨格系(一般型)の発達:
一般型には筋骨格系や内臓が含まれます。これらは出生直後から成長を始め、思春期に再び急速に発達しますが、4歳頃には特に急速な発達は見られません。
・生殖器系の発達:
生殖器系は、思春期(12歳ごろ)から急速に発達します。それまでは比較的緩やかな成長を示します。
・循環器系の発達
循環器系は一般型に含まれ、出生から成人期まで徐々に成長します。特に20歳頃から急速に発達することはありません。
・リンパ系の発達
リンパ系は幼少期に急速に発達し、10歳前後で最大に達し、その後は徐々に減少します。20歳頃に急速に発達することはありません。
このように各選択肢を確認すると、解答3が適切と言えます。
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問題32
幼稚園児のJさん(6歳,男 性 )には,広汎性発達障害(pervasive developmental disorder)がある。砂場で砂だんごを作り,きれいに並べることが 好きで,毎日,一人で砂だんごを作り続けている。ある日,園児が帰宅した後に,担任が台風に備えて砂場に青いシートをかけてお いた。翌朝,登園したJさんが,いつものように砂場に行くと,青いシートがかかっていた。Jさんはパニックになり,その場で泣き続け,なかなか落ち着くことができなかった。
担任は,Jさんにどのように対応すればよかったのか,最も適切なものを1つ選びなさい。
1.前日に,「あしたは,台風が来るよ」と伝える。
2.前日に,「あしたは,台風が来るので砂場は使えないよ」と伝える。
3,前日に,「あしたは,おだんご屋さんは閉店です」と伝える。
4.その場で,「今日は,砂場は使えないよ」と伝える。
5.その場で,「今日は,おだんご屋さんは閉店です」と伝える。
解説:広汎性発達障害(Pervasive Developmental Disorder, PDD)を持つ子どもは、予測できない変化や環境の変化に対して特に敏感であり、ルーチンが乱れると不安やパニックを引き起こすことがあります。このため、変化がある場合には事前にその変化について予告し、理解させておくことが重要です。
各解説は以下になります。
解答1:「あしたは,台風が来るよ」と伝える
台風が来ることを知らせるだけでは、Jさんにとって砂場が使えないという具体的な変化を予測するのが難しいです。
解答2:「あしたは,台風が来るので砂場は使えないよ」と伝える
台風が来ることとその影響(砂場が使えないこと)を具体的に伝えることで、Jさんが次の日に何が起こるかを予測でき、心の準備ができます。これが最も適切な対応です。
解答3:「あしたは,おだんご屋さんは閉店です」と伝える
具体的な理由(台風)が伝わらないため、Jさんが理解しにくい可能性があります。
解答4:その場で,「今日は,砂場は使えないよ」と伝える
その場で伝えるのでは、突然の変化にJさんが適応できずパニックを引き起こしやすいです。
解答5:その場で,「今日は,おだんご屋さんは閉店です」と伝える
これも同様に、突然の変化に対してJさんがパニックを起こす可能性が高いです。
したがって、最も適切な対応は解答に2と言えます。これにより、Jさんは事前に変化を予測し、心の準備をすることができます。
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問題33
生理的老化に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
1.環境によって起こる現象である。
2.訓練によって回復できる現象である。
3.個体の生命活動に有利にはたらく現象である。
4.人間固有の現象である。
5.遺伝的にプログラムされた現象である。
解説:各解説は以下になります。
解答1:環境によって起こる現象である
生理的老化は、主に遺伝的要因によって引き起こされる現象です。環境要因も老化の進行に影響を与えることがありますが、基本的には遺伝的プログラムに基づいて進行します。
解答2:訓練によって回復できる現象である:
生理的老化は完全には回復できない現象です。運動や適切な生活習慣によって進行を遅らせることはできますが、訓練によって完全に回復することはできません。
解答3:個体の生命活動に有利にはたらく現象である:
生理的老化は一般的に生命活動に不利に働く現象です。身体機能や認知機能の低下など、老化に伴う様々な機能の低下が生命活動に影響を及ぼします。
解答4:人間固有の現象である:
老化は人間だけでなく、全ての多細胞生物に共通する現象です。したがって、人間固有の現象ではありません。
解答5:遺伝的にプログラムされた現象である:
生理的老化は、遺伝的な要因によってプログラムされた現象です。遺伝子に基づいて細胞や組織の機能が徐々に低下し、老化が進行します。
したがって、生理的老化に関する最も適切な記述は解答5問います。
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問題34
エイジズム(ageism)に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
1.高齢を理由にして,偏見をもったり差別したりすることである。
2.高齢になっても生産的な活動を行うことである。
3.高齢になることを嫌悪する心理のことである。
4.加齢に抵抗して,健康的に生きようとすることである。
5.加齢を受容して,活動的に生きようとすることである。
解説:エイジズム(ageism)とは、年齢に基づく偏見や差別のことを指します。これは特に高齢者に対する否定的な態度や行動を指し、多くの社会で見られる問題です。各解説は以下になります。
解答1:高齢を理由にして,偏見をもったり差別したりすることである
これはエイジズムの定義そのものです。高齢者に対して不当な扱いをしたり、ネガティブなステレオタイプを持つことを指します。
解答2:高齢になっても生産的な活動を行うことである
これはエイジズムではなく、高齢者が活動的で